【ポケポケ】カスミの期待値
カスミの期待値は1
運ゲー、使っても使われても不快、カスミのカスの部分などと散々な言われようのカスミ。
相手が表を3つ出したあと、自分で使っていきなり裏が出たとき、誰もが怨念を込めて叫ぶだろう、「コイツ、期待値いくつだよ!」と。
結論からいうと、カスミの期待値は1だ。
不快な印象に比べて大きくないが、冷静に考えるとタケシがせっせとゴローニャを加速している間にフリーザーexとかスターミーexで殴ってくるのはいかんでしょ。
では、意外と大きくないカスミのエネ加速期待値を求めてみよう。
おそらく運営も同じ計算をして、期待値1だし、構わんでしょ!と結論付けたに違いない。
計算
幸いなことに高校数学で求まる。
1/2(裏1)で0エネ、1/4(表1裏1)で1エネ、1/8(表2裏1)で2エネと、1エネごとに1/2になっていくので、期待値は以下の無限級数の和で表される。
$$
\sum_{n=0}^\infin {\frac n {2^{n+1}}}
$$
この部分和は
$$
S_n=\sum_{n=0}^n {\frac n {2^{n+1}}}
\\
= {\frac {0 +1\cdot2^{n}+2\cdot2^{n-1}+\dots+n} {2^{n+1}}}
$$
ここで分子に着目して、分子をTと置くと、
$$
T = {0 +1\cdot2^{n}+2\cdot2^{n-1}+\dots+n}
\\
T - {\frac T 2} ={0+2^{n}+2^{n-1}+\cdots+1-{\frac n 2}}
$$
この中間項は初項1、公比2の等比数列であるから
$$
T - {\frac T 2} ={0+\sum_{n=0}^{n}2^n-{\frac n 2}}
\\
T - {\frac T 2} ={0+(2^{n}-1)-{\frac n 2}}
\\
T=2^{n+1}-2-n
$$
よって部分和は
$$
S_n= {\frac {2^{n+1}-2-n} {2^{n+1}}}
$$
となる。したがって、この極限をとると無限級数の和となるから、
$$
\lim_{n\rarr\infin}{\frac {2^{n+1}-2-n} {2^{n+1}}} = 1
$$
となるから、解は1である。
加速が貴重なポケポケの世界では期待値1のエネ加速でも十分強いが、強すぎるほどではないことが分かった。
カスミが不快なのは、0が出たり3が出たり、分散が大きいからだ。
カスミの面白い性質として、0が出る確率と1以上が出る確率は等しく、1が出る確率と2以上が出る確率は等しいというものがある(定義から自明)。
これを体感に直すと、0もかなり出るし2以上も(1と同じくらい)出る、ということになり、かなり不快であることがわかる。
期待値ばかりみて安心するな、運営!