選別
私たちは、日ごろから選ぶという行為を無意識に行っている。
お昼ご飯は何にしようか、今日は何を着ようかなど、質と量、重要度は多種多様である。
医療の現場で行われる「トリアージ」と呼ばれるものも、選ぶという行為の一種である。一人でも多くの命を救うため、合理的に考えられた救助方法でだ。がしかし、現場で判断する医師には多大なストレスを与えてしまう。
なぜなら、人間の命の順番をその医師が独断で決めてしまうからだ。一刻を争う状況で彼らは冷酷な現実と闘っている。今までで培った技術と知識をフル活用して立ち向かっている。
何気ない日常レベルの選択でも、後々命取りになる可能性だってあるし、内容によっては相手を傷つけてしまう可能性だってある。選択は堅実に、かつ慎重に行わなければならない。