新必殺技を、なぜ戦いの最初に使わない?~ファイナルフラッシュは最初に撃て!~
※このnoteには漫画やアニメのネタバレが含まれる可能性があります
はじめに
春ですね
青椒肉絲と春巻のカップリング、青春
…もう春じゃないですね(4月投稿予定だったもの)
本題
ふぁい、と申します。
Youtubeチャンネル『トーカーズ TALKERS』のメンバーです。
上げたいときに上げたい動画を出すスタンスでやってます。そのため、動画は上がらないです。ただ自分たちが面白いと思えるものを産めたら上げます。でも今は沼に嵌っています。というよりは沼を埋め立てられています(?)。
私のnoteは、思いついたけど動画化できなさそうな案を消費するために使っています。動画化できそうな案の行方は、誰も知らない。
では本題に参ります。
問題提起:新たな必殺技にmottaiburu、
動画を出さないのは本気を出していないから、なんて言い訳を考えているときにふと過る。アイデアにしろ、動画案にしろ、(案を動画化しろ)、生み出したものはさっさと出すに限る。なのに、漫画やアニメのキャラクターたちは、生み出したはずの新必殺技をなぜか温存したがる傾向がある。どう考えても戦いが開戦した刹那に最大の攻撃を打ち込んだほうがいいに決まっている。なのに必殺技を温存するのはなぜだろうか?そんな思考が頭を横切る。
メタい発想で考えるならば、当然、新必殺技で戦いを終わらせるのが絵的に映える(はえる)からだろう。そんなことは分っている。それでも、キャラたちは映える(はえる)かどうかなんて気にしているわけはない。必死に戦っている。
ただ、主人公は修行の成果を最初からぶっ放さないし、魔法使いは即死魔法を初手に使わないし、魔王は序盤から最終形態で勇者を潰さない。
意味のない行為、いわゆる舐めプのように感じるが、実はどうしても新必殺技を最後に使わないといけない理由があるのかもしれない。
理由を考えない事には始まらない。彼らの行動原理を考え、舐めプではないことを証明してあげようではないか。
考察:僕たちは、自分の力を動かす歯車をもっていて
では、キャラたちが新必殺技を最初から使わない理由を考察していく。
理由候補1・ピンチになるまで使えなかった
最後まで新必殺技を使わない理由としては、一番整合性が取れているといえるだろう。
少年漫画の王道パターンとしてよくあるのが、
①強敵がX日後に攻めてくる、という情報を得る。
②修行パートに入る。
③必殺技の習得には至らなかったが時間切れ。修行を中断。
④敵に相対し開戦。
⑤戦いの中で覚醒し必殺技を使えるようになる。
といった流れである。要は戦いの中で必殺技を完成させる戦術だ。
しかしこれは、主人公補正パワーを利用することが大前提の見切り発車な戦い方である。事前の努力ではなく主人公パワーで必殺技を完成させているのである。
必殺技が完成していなくとも、負け戦だと感じながらも敵に戦いを挑む姿勢は主人公として結構なことだ。
だが、努力量や実力、技術などではなく、「主人公力」の差で勝負をつけようとしているのだと考えると、敵と主人公である自分の、キャラとしての格差の部分を押し付け敵に負けを強要する蛮行に見えてくる。シュジハラだ。
なんだかカッコ悪いので、実は新必殺技を使えないわけではないが、ブラフで、まだ使えないと主張していると仮定することにしよう(それはそれでダサい気もするが)。
理由候補2・温存
舐めプを否定する、というスタートから始めたこのnoteだが、やはり温存を間違いだと断定することもできない。ただし、温存にも理由がないといけない。理由のない温存は世界を守る者として許される行為ではないだろう。
例えば、自爆技ならば温存の理由になるだろうか?使うと自分が戦闘不能になる、いわゆるメガンテ殺法は、一見、最後の奥の手として温存しておくことの理由付けになっているように感じる。
しかし、自爆技はMagicPointなるものが体に満タンで残っている初手で使うほうが威力が高くなるはずである。よって温存するべきではない。むしろ道連れは、早く決断して早く〇ね、ということである。
なお、ダイの大冒険のアバン先生は、自爆技であるメガンテをMagicPointを使わない、生命力をエネルギーにする技だと主張し、温存の言い訳理由付けをしていた。
しかし、生命力というのは、相手の攻撃によって傷ついたタイミングである戦いの終盤よりも、開戦直後のまだ傷一つない時間帯に充足しているものであろう。よってこの主張も却下、勇者なのに保身をしていたにすぎないのだ。
(※筆者はダイの大冒険が大好きです)
自爆技であることは、やはり温存の理由にはならないだろう。
では、使わなくても勝てる、と判断し、情報が相手方に漏れることを対策している、という場合はどうだろうか?
例えば、スポーツ漫画に代表されるトーナメント方式による対戦の場合は、この場合に当てはまる。
テニスの王子様を例に挙げよう。比嘉中のシングルス3、タニシ君を、新必殺技を使わずとも攻略した越前リョーマ君。しかし彼は調子に乗って、オーバーキルな新必殺技『COOLドライブ』を打ち、ノーバウンドで返そうとした際に発生する隠された効果がバレてしまった。
この行為がトーナメント戦においてマイナスになることは、自明であろう。
(正確には、COOLドライブは新必殺技ではない)
では、ファンタジー物の作品ではどうだろうか。
主人公陣営が、火属性の敵に水属性のキャラをぶつける、といったメタを張る卑怯な行動をとることは、ままある。しかし、敵は相性のいいキャラをぶつける、といった行動はあまりとってこない。横綱相撲に、小技は必要ないからだ。白鵬が猫だまし。猫砂が横だまし。
相手はデータで対策してくるのではなく、即時対応してくるだけだ。すなわち、バトル漫画ではやはり温存などせずに、敵に即時即決で新必殺技を撃つのが正解だと言えるはずだ。
そう、敵に対してのみ、事を考えるなら…。
理由候補3・スポンサー受け
世間というのは押しなべて世知辛い。ファンタジーの世界でだって例外ではない。ヒーローですら兼業しなければならないパターンもよくある。しかし兼業ヒーローはいざという時に一瞬出遅れてしまう。それを防ぐためにも専業が望ましいことはいうまでもない。
しかし、そうなると問題になってくるのは資金難である。ヒーローにだって生活はあるし飯のタネが必要である。道具や武器を扱うヒーローなら一般市民よりももっとお金が要るだろう。
そこで出てくるのがスポンサーである。ヒーローを宣伝としてCMやポスターで使う代わりにお金を提供している存在がいるはずだ。
では、スポンサーの立場になって考えてみよう。〇ルトラマンを自社のPR大使としてCM等に使っているとする。日本を襲う怪獣を〇ルトラマンが倒し、〇ルトラマンの好感度が上がり、〇ルトラマンが戦うたびに市民の脳内に〇ルトラマンと紐づけられた自社が連想され、商品が売れる。好循環だ。
しかし、〇ルトラマンは戦いの真理に気づいてしまう。開始数秒でスペシウム光〇を放ち、怪獣を倒し、すぐに帰還するようになる。
広告時間はたかが十数秒、ピンチにもならず、ただ黙々と怪獣を惨殺するヒーローの姿が広告になるだろうか?否、なるはずもなく、スポンサーは撤退し、お金が無くなり、ヒーローを続けられなくなり、兼業〇ルトラマンに。そして次に怪獣が現れた際には残業疲れで情けない〇ルトラマンが登場し敗北…。笑えない結末だ。
つまり、ヒーロー的には戦いが長引き町が潰れることによる被害額よりも、戦いが短く終わることによって失う広告費のほうが膨大であるが故に、戦いを長引かせざるをえないのだ。それこそが主人公たちが初手に新必殺技を撃たない理由である。
ヒーローたちに己の力を動かす選択権があるように見えて、実はそんな権利など持っていない。必殺技を放つタイミングはスポンサーが選んでいるに過ぎないのだ。
提案:僕が跨った神輿は、いつも跳ね馬のように乱暴だけど、
結論は出た。
ヒーローを祭り上げ、神輿を担いでいるスポンサーに配慮して、主人公たちは新必殺技を最初に撃たないのだ。
・・・これではあまりにも心証が悪すぎる。別に主人公たちを貶したり貶めたりしたい訳ではないのだ。
というわけで、主人公が最初に必殺技を撃ち、市民の平和を最速で守りつつ、スポンサーも満足する方法を考えてみる。
解決法は簡単で、費用対効果を高めればいいのだ。そのために、2つアプローチを考えてみた。
一つはヒーローインタビューの時間の確保だ。戦闘時間が短いのが問題なら、それを補う時間を与えればいい。その際にスポンサー企業の宣伝も挟めば一石二鳥だ。国営放送に出れなくなることが難点ではあるが、お金を出さないところに配慮する必要などない。金がすべてだ。
もう一つは、スポンサーロゴの印字だ。サッカー等のユニフォームにスポンサーのロゴが印字されているように、ヒーローもコスチュームにスポンサーのロゴを印字すればよい。そうすることで広告効果を高めることができるだろう。ネーミングライツも効果的かもしれない。
この2つを採用したイメージ図はこちらだ。
いやしい、いやらしすぎる。地球に対する無償の愛と、市民を守る正義の魂の叫びで動いているからこそ、〇ルトラマンはかっこいい筈だ。なのに、金銭目的だけで働いてることが露骨に出すぎている。
この有様はスポンサー的にもむしろマイナスかもしれない。やめたほうがいいだろう。
おわりに
なぜ見出しをTHE DAYにしなかったのだろう。
ヒーロー達が必殺技を最初に撃たないのは、世間の厳しさが原因であると分かった。ヒーローの本質は、世界を守ると言っておきながら舐めプをする最低野郎ではなく、窮乏な苦労人なのだ。多少、町に被害が出ようとも許してあげようと思えるようになったことがこのnoteの収穫である。
ここまでの駄駄駄駄文章にお付き合いいただき、感謝。
よろしければ、YouTubeのほうも覗いてほしい。
これからも挑戦は続く。ぜひチャンネル登録やこのnoteの評価をお願いしたい。
それでは、俺たちの旅はこれからだ!