Step1で250+取るためにしたこと・すればよかったこと
はじめに
ご覧いただきありがとうございます。Step1受かってました。めでたい。自分も先人の記事を参考にしてなんとかやってこれたので、簡単な記録ではあるけどまとめて残しておこうと思いました。個人情報含む部分は有料設定になってますが本題については全部公開してます。
スタート地点
誰かの方法を参考にするとき、その人が自分とどれくらい同じでどれくらい違うか理解しておくことは重要です。なので一応書きます。
勉強を始めたのは4年の1月で、だいたいCBTが終わって臨床実習が始まる前です。CBTは96%くらいでした。1〜3年の基礎医学はそこそこ真面目にやってたほうです。4年の臨床は一夜漬け繰り返してたのであんま成績良くないです。でも2年のときから臨床推論の勉強会には定期的に出てたので、鑑別と診断は得意な方でした。
英語力は医学科のなかで平均やや下くらいです。TOEFL PBT(入学直後受けさせられたやつ、これしか受けてない)ではスコア510でした。500が真ん中らしいので、まあそれくらいです。でも英語読むことについてはあんま苦手意識なかったです。
受験までの進捗
問題集の進捗・正答率については「Rx2割58%」のように「問題集+進み具合+そのときの全体正答率」で表記します。模試と混ぜて書いたら見づらかったので模試の推移は太字にします。
1月:Rx開始
4月:Rx2割58%・form13 194
5月:Rx終了65%・Ankiを使い始める・FA通読をする・form15 225
6月:AMBOSS開始・form16 223
7月〜9月:なかだるみ・Ankiは途中から復活・form17 213・form19 230
10月:AMBOSS再開
11月:今まで異様に難しいと思っていたAMBOSSが実は設定ミスでCKも含んでいたことに気づく
12月:form22 231・AMBOSS6割66%で断念
1月:UWorld開始・月末までの進捗2割78%
2月:form24 240・AMBOSS模試 252
3月:UWSA1 273・UW終了81%・Free120 90%・UWSA2 262・FA通読・UW2周目(incorrectのみ)終了・中旬に本番受験
勉強の進め方について
基本的には、問題集を解く(英語が分からなければ調べつつ)→解説を読み「どこまで分かっててどこから分からなかったのか」を自己分析する→自己分析した中で暗記で解決できそうなものはAnki(後述)に入れる→次の問題へ、の繰り返しです。加えて日々のAnkiを消化してました。
前提知識があってもなくても、とりあえず問題を解いてみて、解けなければ解けないなりに類推、消去法、選択肢のグルーピング、選択肢からの逆算、なんでもいいので自分なりの仮設を持って答えを選ぶのがいいと思います。網羅的なinput→部分的なoutputも悪くはないですが、outputしながら欠けてるパーツを補うほうが(負荷はでかいものの)効率は良いです。
前述の分析によって、問題を解くために必要な一連の知識群に対して「わかる〜すこしわかる〜わからない」のスペクトラムが形成されます。この際に分からない部分が多すぎた場合は、スペクトラムのうちもっとも「わかる」に近い「わからない」部分を埋めておき、わからなすぎる部分は一旦保留しておくといいと思います。
FAの参照や書き込みは序盤はしてましたが結局ほとんどやってないです。これについては好みの問題だと思いますが、僕はFAに書き込むよりAnkiに入れてくほうが復習・検索効率がよくて好きでした。FAはすべての問題で参照する必要はないと思っていて、問題集の解説のみでは理解不足だったときや、いい感じのゴロを探したいとき、もしくは「〜という特徴を持った・・・一覧」みたいな統合済みの知識を探したいときにいいと思います。個人的には概念理解だけなら問題集で事足りると感じました。
問題集について
使ったもの、使い方など紹介します。Rx、AMBOSS、UWorldを使いました。終わっての感想ですが、順番はRx→UW→AMBOSS→UW2周目が一番いいと思いました(実際にやった順番はRx→AMBOSS→UWです)。基本的な内容についてはすでに書き残してくれてる方がいるので割愛します。個人的に一番参考にした方の記事のリンクを貼っておきます。問題集だけでなく勉強法とか色々全体的にすごくいいです。
Rxは基本的で一番簡単な問題集なので導入目的に使うといいと思います。導入目的、というのは①英語に慣れる、②問われる内容を俯瞰する、③基本的な知識を常識化する、らへんを目的にしているため、ここで重要なのは短期間高密度で行うことです。解説を熟読して仔細な点を学ぶより、ざくっと解いてぼやっと全体像を理解することが重要です。できれば3ヶ月くらいの期間に設定して、最初の1週間は10問/dayくらいから徐々に上げてく感じでもいいですが、最終的には100問/dayくらいできるといいでしょう。僕は難易度mix、基礎分野別、tutor modeでやりました。ちなみにこの導入方法は結構汎用性あります。
次にやったのはAMBOSSでした。これはだいぶ難しめの問題集です。合格だけならやってもやらなくてもいいと思いますが、ハイスコアを狙うならやったほうがいいです。というのも、例えばAMBOSSを完璧にしたときと後述のUWを完璧にしたときでは、UWに含まれる問題のほうが当日絶対に出会うと思います。一方でAMBOSSはUWよりはやらない人が多いので、AMBOSSのカバー範囲が出たときに差をつけられれば高スコア帯での右シフトにつながるということですね。
UWは一番スコア伸びます。ここから出題順mix、test modeでやりました。即席模試90連みたいな感じですね(?)。だいたい1日あたり40問を2〜4セットやってました。間違えた問題、太字、問われた内容、図(秀逸なのが多い)は完璧にしましょう。図はスクショできませんが付属のフラッシュカードにぶちこめばあとでまとめて復習できるのでおすすめです。
ちなみに紙版のQAありますが、個人的にはいきなりRxでいいと思ってます(サブスクあったほうが焦って進捗埋めるので)。解くスピードが気になってRxに踏み出せない方も、Rxを期限内に無理やりねじ伏せるくらいの負荷かけたほうが結果的にスピード向上につながると思います。極端な話、1日1問を100日続けるよりも、ちょっと無理して1日10問を10日間やったほうが、さらには1日100問1日やったほうがスピードは絶対上がります。
模試について
模試は特に言及することありませんが、定期的に受けるといいと思います。最初の問題集終わってなくても、英語読めるようになった段階で一度受けておくとベースラインわかっておすすめです。
これもちなみにですが、AMBOSSの模試は実際のコホート集団を設定してスコア出してくれるのでたぶん一番精度高いです(高かったです)。でも年1回です。
Ankiについて
Ankiは反復学習をベースにした学習ツールです。これは絶対使いましょう。iOSだと3000円くらいしますが買いましょう。使った上でAnkiは合わないなって人は無理しなくていいと思いますが、まず使ってみましょう。使い方はもっといい記事書いてる方がたくさんいるので割愛します(は?)。
※もし要望きたら追記します。
すればよかったこと
その1:FAをもう少し詰めておくべきでした。誤解のないように付け加えると、上述したFAの使い方自体に後悔はないです。ただ、もっとFA読み込んでれば解けた!って問題が各ブロック1問ずつくらいありました。たぶん合計で3回くらい通読はしたんですけど、やっぱり最後に必要なのって細かい知識なので、もう1ヶ月準備期間設けてFAの内容で覚えてないものをAnkiにぶちこんでく作業できたらよかったなと思ってます。
その2:早めの受験手続きをしたほうがいいです。申し込みを済ませる前は時間がまるで無制限かのように錯覚してしまいがちです(僕は)。マネジメントの上手い人は別ですが、モチベーションにムラがある人、夏休みの宿題は最終日にやるタイプの人はまず申し込みましょう。期日が決まってからの集中力は全然違います。✗「目標ラインに乗ってから申し込む」○「申し込めば目標ラインに乗る」
その3:AMBOSSを終えられればよかったです。終盤になるにつれて、というより受験終わってからもreddit(アメリカの総合掲示板的なやつ。step1の情報色々拾えます。)など見てて新規問題演習数とスコアの伸びの相関を実感してました。AMBOSSは完璧にしよう精神が強く出すぎて終わらなかったので、ある程度割り切れればよかったなと思ってます。✗「完璧にやろうとして時間切れになる」○「多少雑でもいいので時間内に終わらせる」
雑多なtips
うまく盛り込めなかった内容を箇条書きで書いていきます。
①受験前の詰め込み期間はめちゃめちゃ大事なので、ハイスコア狙う方は長期休暇の後ろの方で受けるといいと思います。僕は直前に1ヶ月半くらいの集中できる時間がありました。
②使えばわかると思いますが、Ankiは非常に強力なツールです。その効力を実感すると使い倒したくなる気持ちもわかります。が、Ankiはあくまで「自力で覚えられないことを無理やり長期記憶に持ち込むためのツール」という認識が大事だと僕は思っています。ですので、なんでもかんでも入れるのではなく、Ankiなしで覚えられそうなものはAnkiに頼らず覚えましょう(それができるならそのほうが楽ですし、医学部にAnkiなしで入れた方はある程度いけると思います)。
③Ankiがうまく進められないときは「延期」機能を使って苦手なカードをすっ飛ばしてくとスムーズに進みます。
④終盤に進むにつれてAnkiを作る余裕がなくなってきた方へ。大丈夫です。Ankiは要は反復・分散学習の補助ツールなので、自力で分散学習しましょう。具体的には、5〜10日前くらいに解いた問題セットの解説をななめ読みするのがおすすめです。忘れかかってる部分に出会ったら脳が勝手に反応して拾いにいってくれるので、気負わずざっと眺めましょう。これやると「あ!忘れかけてた!」を拾えるのでいいです。(復習時にハイライト使っておくとよりスピード上がります。)
⑤weblioって知ってますか?ネット上の英語辞書です。これ、Chromeで使えるアドオンがあって、知らない英単語にカーソル持ってってCtrl押すだけで意味をポップアップできます。さらにそのままワンクリックでマイ単語帳に追加できます。ここまででもすごいんですが(すごい?)、このマイ単語帳をエクセルにインポートしてちょっといじるとankiにまとめてぶちこめるんです!すごいですよね。検索すればヒットするのでやってみてください。
⑥↑のような理由もあって、さらには本番と画面が似ていたり通知を気にしなくてよかったりでPCある方はPCで演習するのがおすすめです。もともとはAMBOSSまでiPadでやってましたが、UWでPC使ってみて今ではもうヘビーユーザーです。
⑦演習の設定ですが、慣れるまでは分野別+tutorがいいと思います。分野別は臨床別を推す方が多いですが、僕は基礎別推しです。生化学とか確かに難しいんですが、まとめてやったほうがpathwayが頭の中で整理されて俯瞰できるようになります。これは一例ですが他の分野でも似たような現象が起きて、複数の臨床分野を跨いだ知識の統合が可能になります。病理と薬理に関しては分量が多いのでさらにその中で臨床別に分けてもいいと思います。なれてきたらor3ヶ月前を切ったらrandomのtest modeにしましょう。ちなみにtest modeのほうが集中できる(※個人の感想)ので集中散りやすい方は特に早い時期からおすすめです。
⑧Pass/Failについて。これもすでにいろんな方が言っていますが、僕個人としてはP/Fになってもstep1の勉強はある程度しっかりやったほうがいいと思っています。というのもstep1の特に解剖・生理・病理・薬理あたりは医学全体としてみたときにもとても重要で、いわば医学力の底上げになる部分だからです(偉そうなこと言ってごめんなさい)。CKのハイスコアにつながるのは言うまでもなさそうですが、せっかくstep1に踏み込んだならこの辺を収穫して持って帰れれば医学の勉強が楽しく、有意義になるんじゃないかなと思ってます。
おわり+おまけ
ここまで見ていただきありがとうございました。だいたい大事なことはこれで全部書きました。最後に有料部分としてフルオープンにはしたくないおまけをいくつか置いておきます。物好きな方いたら投げ銭感覚でぜひ。もし収益があったら国境なき医師への募金か、近しい人へのお礼にでも使おうと思ってます。
おまけの内容:スコアレポートの詳細、問い合わせ先
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