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表現規制反対の概略2(ゼロ年代表現規制反対派の功績概要)前編
はじめに
前回記事(下記参照)で山田太郎氏出現前に、当時の自民党政権による表現規制を、当時の野党系表現規制反対派が防いだ事実を紹介した。
表現規制反対の概略1(麻生政権時の表現規制の攻防戦の記録)
今回は、その当時の表現規制反対派の中でも特に、大きな役割を果たした保坂展人氏(現世田谷区長)の紹介をしたい。
保坂氏と漫画表現との接点
保坂展人氏は当時、青少年保護を理由とした有害図書規制に批判的であった。2003年の第43回総選挙ではコミックマーケット準備会代表であった米澤嘉博らが推薦人に名を連ねた(ただし米澤個人としての推薦)。2005年12月の「コミックマーケット69」に初めて参加(一般参加者)した
これが、後に山田太郎氏に先んじて、コミケ前演説などを行うようになる。この時に保坂氏が行った手法が、今の表現規制反対系の政治家の表現規制反対における選挙運動の基本フォーマットとなっていった。
本題・保坂展人氏の主要表現規制反対活動
2008年、児童ポルノ禁止法について、新たに単純所持の禁止などを追加する改正の動きに対し、慎重な議論を求める請願を255人の署名とともに衆議院に提出。児童ポルノ画像や映像の所持・取得に罰則を設けることは「多くのえん罪事件や捜査権の乱用、プライバシー侵害や行き過ぎた監視国家化が引き起こされる」と主張し、新たな罰則を設けないよう求めた。この中で表現規制反対において重要なトピックは、児童ポルノの定義を明確なものにすることや、イラストを同法に含めないことも求めた事である。これが実行されると恣意的解釈で、表現規制法になるからである。
当時の児童ポルノ法による表現規制の問題は、当時のねとラボ記事にも紹介されている。
2008年11月10日にニコニコ動画のコンテンツであるニコニコ生放送で「青少年ネット規制法」の制定や「児童ポルノ禁止法」の改正についてのネット政策討論会を行う。事前に「ニコ割アンケート」で児童ポルノ禁止法、ネット規制問題に対するユーザーの考えを聞き、その結果に基づいて進行した
ニコニコ動画と言うと、視聴者に自民党支持者が多いので違和感を感じる人も多いだろうが当時、この問題に関心のあった層は当時の表現規制法に対して不満が多く自民党支持層でさえ、反発した内容だった。
2009年4月4日にコンテンツ文化研究会の主催により、「児童ポルノ禁止法」やインターネット規制をテーマにした「保坂展人と語る、マンガ規制・ネット規制の今」に。このイベントには保坂展人氏のほか、山口貴士氏、渋井哲也氏も参加。
そして、決定版が下記の国会論戦での児童ポルノ法攻防戦である。
国会での表現規制反対の攻防戦
社民党保坂展人議員 児童ポルノ法改正についての質疑(前編)
社民党保坂展人議員 児童ポルノ法改正についての質疑(後編)
この時の質疑応答で、当時の自民党表現規制派の自民党の葉梨康弘議員との論戦で防いだ訳である。
(後編=下記記事に続く)