「Mリーガーが弱い(トッププロではない)」と認識されることはMリーグにとって不都合なのか?
キンマWeb【note版】の「委員長の怒り22(萩原聖人は強いのか)」という記事が炎上しました。
その反応については福地先生の「萩原聖人vs木原浩一」という記事をご覧ください。
それでまあ、萩原聖人と木原浩一のどちらが強いのかということは割とどうでもよくて、問題は
「Mリーガーが非Mリーガーのプロよりも弱い」と言うと過剰に怒るひとがいるという現実です。
しかし、麻雀プロ業界をちょっとでも知っているひとなら
「Mリーガーは全員がトッププロというわけではない」という共通認識を抱いています。
別に誰がトッププロでないかは言明しませんが、理由として
①麻雀プロ団体は「業界内での評判」以外に客観的な実力評価システムをもっていない
②Mリーグには「業界内の評判」もしくは「リーグ戦やタイトル戦の成績」のどちらも芳しくない選手が複数名混じっている
これらは少しでも麻雀プロ業界を観察すれば、よっぽどのアレなひと以外気付く事実です。なので少なくともMリーグを熱心に観てるひとがそれに気付かないわけがないんですよね、よっぽどのアレなひと以外は。
でもまあ、Mリーグの広報を見てみると・・・
「ほんの一握りのトッププロだけが出場できるナショナルリーグ」
・・・いや、まあ書いてありますけど、これ格闘技やプロレスの人類最強とかと同じ煽りですよね。
僕にはトッププロの定義どころかプロの定義もよくわかりません。
僕が知っているプロの定義は「雀ゴロ」「雀グマ」「外プロ」「組織のプロ」くらいです。詳しくは以下の書籍をご覧ください。
冗談は置いておいて、でもまあ、ぶっちゃけて言えばMリーグは
「麻雀プロのトップリーグではなくて、アベマの麻雀番組」
これが現実ではないでしょうか。詳しい説明は面倒くさいので、下記の僕の過去noteをご覧ください。
もう、さらにぶっちゃけていいですか?
Mリーグの問題点は、選手をタレント性で選んでおきながら、あたかも実力を「正しく評価して」選んでいるというフェイクを謳っていることにあります。
だいたい麻雀プロですら、仲間内での序列を「なんとなくの直感」でしか把握していないのに、ど素人の企業運営が客観的に「実力」で選手を選べるわけがないですか、評価システムも存在しないのに。そんなんコネか印象論かフォレマウのごり押し・・・とまでは言いませんが。
タチの悪いのが麻雀の「運ゲー」という性質です。選手ひとりあたり10~40半荘では実力は収束しません。つまり実力差のあるメンツで組んでも、だいたいのライト層には(闘牌がわからないので)伯仲した試合に見せかけることは十分に可能です。
ライト層なんて、試合の勝敗に関係なく「推しの姿」を眺めているか、役満、満貫に「すごーい」とか言って喜んでいるだけでしょう。別にいいんですよ、Mリーグは麻雀バラエティなんですから。
ぴんふさんみたいに興行と割り切って楽しめればそれでOKです!
しかし・・・
Mリーグに騙されて「トッププロの競演」と純粋に信じているファンは深刻です。
だからMリーガーの選択を妄信して、「純粋に打牌選択の是非を討論している麻雀好き」に対して攻撃的だったり、Mリーガーのリプ欄に気持ちの悪い擁護を垂れ流しているんですよね。
いや、そういうMリーグ信者が悪いんじゃないですよ。人間の趣味の好き嫌いは自由なので。
問題はMリーグがそういう信者を作ることをもって、麻雀普及としている現実です。
麻雀の何が楽しいかって、「選択の追求」なんですよ。それこそセオリーを学んだり、研究したり、あるいは独自のオカルトシステムでもいいですよ、自分で何が正しいかを選択(あるいは賭け)したり、他者と議論したりするのが面白いわけで、プロの打牌を検討もせず妄信するとか・・・
麻雀の神に叱られます。
本来、麻雀を普及するのであれば、プロに権威を捏造するのではなく、自由な議論の土壌を用意すべきなんですよね。
その点、Mリーグは根本的な構造に問題があります。柱からしてもうフェイクなので。「プロすごーい!」じゃないんですよ。将来的には将棋みたいにAIの評価値を表示して厳しい現実を突きつけるくらいの度量が必要です。
ここでタイトルの問いに戻りましょう。
「Mリーガーが弱い(トッププロではない)」と認識されることはMリーグにとって不都合なのか?
Mリーグがあくまでもフェイクの態度を取るのであれば、明らかに不都合でしょう。
しかし・・・Mリーグが麻雀の本当の普及を目指したいのであれば、弱いものは弱いと正しく認識することは不都合ではありません。弱いと認めてもいいんですよ、それは発展への一歩なので。
Mリーグを盛り上げたいのであれば、間違ったところはどんどん指摘すべきです。下手したらMリーグがこけたら麻雀は興行になりえないという悲観論も生まれますが、「Mリーグという機会」を利用して未来の麻雀の在り方を考えることが出来たら、きっとそのひとは新しい麻雀の未来を切り開くことができると思います・・・って、ぴんふさんが言ってました。
僕は単純に麻雀界隈をかき回して面白がりたいだけです、はい。
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