9.萎縮性変化について誤っているものはどれですか.難易度:★★☆
裏回答
C⇒○舟状細胞はグリコーゲンを豊富に含む中層細胞のことで、妊娠初期から中期にみられることが多い細胞です。
D⇒○閉経後は分泌が低下するので、腟内環境は乾燥しやすいです。
解説
萎縮性腟炎(老人性腟炎)は閉経や卵巣摘出後のエストロゲン低下が要因で起こる非特異性炎です。😵💫
エストロゲンの長期低下状態により、膣は萎縮し、膣からの分泌物が減少し、常在菌は減少して膣の自浄作用が低下します。腟壁は点状発赤を呈し、出血しやすい状態になります。
腟内pHは酸性から中性に近づき、起因菌が繁殖します。そのため、血性、黄色帯下を呈します。🦠🦠
萎縮性腟炎の症状は、不正出血、性交痛、接触出血、膣・外陰の痛痒です。
治療はエストロゲン製剤(エストリオール【E₃】)の腟内投与を行います。😷💊
萎縮性腟炎の細胞像
好中球を主体とした炎症性背景で、傍基底細胞が多く乾燥した細胞になります。他にも乾燥により、オレンジG好性の錯角化を示す細胞や核腫大(中層細胞核の3-5倍大)、核萎縮、核破砕、核融解(自己融解)、裸核等の特徴がみられます。