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オフグリッド電源でEV/PHEVを充電:自給自走

DIY自家太陽光発電システムのオフグリッド電源による自給自走環境が整い、普段の移動は自給自走できるようになりました。どんなシステムでどんなふうに運用しているのかシェアします。

オフグリッド電源の概要

太陽光発電システムは、1200Wの太陽光パネル、48V・3200W・100V出力のインバーター、24V・200Ah・2直列:10kWhのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの構成です。EVを充電するには物足りない規模のシステムですが十分ワークしています。充電ケーブルと充電のタイミングにポイントがあります。

充電のポイント

充電ケーブルは充電出力をコントロールできるサードパーティのものを利用して、100V・8A:800Wで充電しています。EV購入時に付属しているケーブルは日産も三菱も、200V・15A:3000Wなので、通常の3分の1以下の電力でゆっくりと充電しています。

800Wに抑えているのは2つの理由があります。1つ目はゆっくり充電したほうがEV/PHEVの駆動バッテリーに優しいこと。もう一つは太陽光発電システム側のバッテリー負荷を最低限にしたいからです。

太陽光パネルの能力は1200Wですが、常に1200W発電するわけではありません。理想的な気温と日差しで、最大発電量は1000Wをちょっと超えるぐらいでしょうか。
太陽光パネルの電圧はバッテリーに充電するために48Vよりも高くなっているので、1000W以下の消費電力に抑えていれば太陽光パネルで発電した電気をシステムのバッテリーを経由せずに直接EVに届けられるわけです。
バッテリーは太陽光発電システムの中で最もコストが高く、その寿命は充電サイクル数で数値化されます。発電量よりも消費電力量が少ない状態を保てば充電サイクルにカウントされません。この状態が比較的長く続く条件でのみEV充電するのです。うちだと晴れ〜薄曇りの天候の9−15時です。

インバーター運用のポイント

日本製のものを除けばインバーターは太陽光発電システムのなかで最も壊れやすい装置です。以前利用していたインバーターは2000W出力のものでしたがある日、煙を吹き壊れてしまいました。この他にもグリッド・タイ・インバーターの電源部分が溶けて壊れた状態のものがあり、後日DIY修理にトライする予定です。
いくつかの中華製インバーターを壊して学んだインバーター運用のポイントは、利用電力量よりも数倍の能力のインバーターを用いること、また常時稼働させずたまに休ませること、です。
出力の大きいインバーターは待機電力も高いので、むやみに大きいものがいいわけではありません。出力系統を分けて利用シチュエーションによって大小のインバーターを切り替えながら使うのも良さそうです。
もう面倒だから常に動いていてほしいという人は中華製の安いインバーターには手を出さずに、電菱など日本製の信頼性の高いものを買いましょう。オフグリッド小屋のインバーターは電菱のものですが、1度無償修理してもらった他は5年間ノントラブルです。

うちのシステムのうち、アマゾンで売ってるものをリンクしておきます。

車の環境

自給自走のための車環境もシェアします。リーフとアウトランダーPHEVですが、この組み合わせが私の生活にピッタリはまっていて気持ちがいいです。
自給自走ですので、外出先では充電しないし、自宅で充電するときも系統電源は使わずに自家太陽光システムからのオフグリッド電源のみで充電しています。

LEAFをZE0→ZE1に乗り換え

まず初代リーフZE0をZE1に乗り換えました。40kWhモデルです。

ZE0のバッテリー容量は24kWh。7/12セグの状態から乗り始めてちょうど1年ぐらい乗ったころに6/12セグに落ちたので、実質バッテリー容量は12kWh。航続可能距離は満充電で約70km程度です。
半島生活で移動距離が少なめとはいえ、何日か曇りや雨が続くと移動に制約がかかってしまっていました。またバッテリー残量が気になって寄り道を控えることもよくありました。
一方、せっかく晴れていてもリーフが満充電でもう充電できず、せっかくの発電電力を活用できない状態もよく発生してました。

ZE1の航続可能距離は250km、バッテリー容量は40kWhなので4倍弱の容量。満充電なら南房総⇔東京間の往復も可能です。またこのモデルからはバッテリー管理が進化したようで初代リーフのように、バッテリーがどんどん劣化していくということがなさそうです。乗り換え前にセグ欠を体験しましたが、このがっかり度合いはかなり大きいのでやめて欲しいものです。
ZE1は5.5万キロ走っていますが、バッテリー性能はまだ100%を示しています。

ZE1は満充電にするのに約5日間の晴れの日が必要です。長いと思うかもしれませんが、私は8割ぐらいリモートワーク/在宅勤務ですので、日中はずっと充電できます。バッテリーの容量が大きくなったことによって自家発電した電力を余すことなく受け止められるのが気持ち良いのです。

日照時間が短くなる冬場も、雨が1週間続いたときも、EVバッテリー残量を理由に移動を控えることはなくなり、我が家にはちょうどよい容量です。
晴れの日が続きが満充電の電気富豪状態になったら、どっか遠出しない?みたいに、お出かけのキッカケを作ってくれる存在にもなってます。

ガソリン車をOUTLANDER PHEVに乗り換え

私は定期的に東京に行く用事があり、以前は冬でも雨でも強風でも単車で東京と南房総を行き来していましたが、昨年末に単車で路面凍結による大事故やってしまい、今は悪条件のときは車を使うようにしました。

満充電であればリーフで東京と往復できます。しかし上述の通り、リーフを常に満充電にしておける運用ではありません。また私が不在時の妻の移動手段も必要です。田舎暮らしはひとり一台車がないと生活が成り立たないのです。

ガソリン車はあったのですが、めっぽう眠気に弱い私が頻繁に長距離運転するとなると居眠りリスク対策が必要です。ACCや衝突軽減ブレーキは欲しい。
それをぴったり叶えるのが中古のアウトランダーPHEVです。2世代前のGG2Wに乗り換えました。バッテリー容量は12kWh、EV走行可能距離は約60km※。

※バッテリーは三菱のバッテリー保証で新品バッテリーになってます。この保証は初年度登録後8年以内かつ走行距離が16万キロ以内でバッテリー容量が70%を下回ったものは新品交換してくれるという素晴らしいプログラムです。いつも参考にさせていただいている方が最近出された下記の本にもそのTipsが書いてあります。

PHEVはオフグリッド生活の強力なバックアップ電源

半セルフビルドで建てた小屋の電源は完全オフグリッドです。小屋の太陽光発電システムは200Wパネル、1kWhバッテリーと最低限システムなので、雨の日が続くと停電してしまいます。
オフグリッド小屋はゲストハウスとして本格的に使いはじめており、昨年はエアコンも付けており、電力が足りてません。この電力不足分をアウトランダーの1500W電源で賄います。簡易V2Hです。

また万が一災害などで電力がストップした時には、45Lもの巨大なタンクを持つガソリン電源車にもなり、我が家の耐災害能力が格段に向上しました。

波チェック/サーフィン用にちょうどいい

アウトランダーは東京に行く用事の他、サーフィンに行くのにも使っています。サーフィンは普段、近くのローカルポイントにしかいかないので、オフグリッド充電した分のEV走行で十分に間に合います。ガソリンを消費するのは60km以上の移動を伴うときだけです。
化石燃料も火力発電などによる電力も使ってない自給自走なので、波チェックというある意味無駄になりそうな移動も気軽に行くことができます。

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