オンライン薬局の薬剤師研修はどのように行われているのか
こんにちは、広報の上島です。
PharmaXでは、リモート薬剤師が約20名ほど在籍しています。
取材や採用などの場面で、薬剤師が自宅からリモートで勤務していることをお話しすると、よく質問されることが「研修体制」について。
これまで対面で研修を行うことが当たり前だった薬剤師の研修を、リモートでどのように行われるのかイメージをしにくく、入社を検討する際に不安に感じている方も多いようです。
そこで今回は、リモート薬剤師が多く所属しているYOJO事業の薬剤師研修が、どのように行われているのかご紹介します。
リモート薬剤師が在籍するPSチームとは
PharmaXの事業の1つに、不定愁訴をはじめとする女性特有の体調に合わせて漢方薬の服用を中心とした最適な提案を行う「YOJO事業」があります。
チャットを通じて患者さん一人ひとりに寄り添い、その方にあった薬の提案やアドバイス、アフターフォローを行っているのがPS(ペイシェントサクセス)チーム。
PSチームに在籍している薬剤師の多くがリモートで勤務しており、出社薬剤師と随時コミュニケーションをとりながら患者さんの対応を行っています。
そのため、新しくメンバーが入社した際の研修も、基本的にリモートで行います。
(PSチームについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください)
研修内容について
PharmaXでは、リモート薬剤師が患者さんへの返信内容を下書きし、その日出社している担当薬剤師が確認したうえで送信※しています。
(※管轄の保健所担当者より法律遵守している旨の回答を頂いています(*特許7029836))
対面の場合、患者さんに合わせて自分なりの言葉や口調で服薬指導やアドバイスをしている薬剤師の方は多いのではないでしょうか。
しかし、リモートの場合は文面でしか相手のことがわからないため、できる限りそれぞれの薬剤師がトーンをそろえて返信するように意識しています。
そこで、研修ではまず、マニュアルや共通フローにそった対応ができることがファーストステップになります。研修担当者が1件1件ていねいに確認しながら進めていきます。
慣れてきたら、イレギュラー対応やゴールを明らかにして患者さんに寄り添った対応ができているかなど、さらに細かい部分を項目ごとに確認しながら研修していきます。
対面での患者さんの対応がそのままチャット対応に変わると思っていただくと、イメージがつきやすいかもしれません。そのため、現場での服薬指導やカウンセリング経験があると、抵抗なくマニュアルや共通フローを理解しやすいかと思います。
よく「漢方の知識やパソコンスキルやITに関する知識は、事前にないとリモート薬剤師は難しいですか?」といった質問を受けることがあります。
漢方やパソコン・ITの知識はあった方がなお良いですが、入社後でも習得することができますのでご安心ください。
ただ、患者さんからのお悩みは、薬や症状、生活面でのお悩みなどさまざまです。そのため、医療現場で必要な薬や疾患についての基礎的な知識は最低限あったほうがよいかもしれません。
このあたりの知識は、入社後も自分なりに必要な情報について学ぶ必要があります。
研修終了後は、生産性(1時間あたりの返信スピードなど)も求められます。
そのため、自分でスキルを向上していく、わからないことは自分から相談する姿勢が大事になってきます。
研修体制について
研修者1名に対してメイン研修担当者が1名つき、基本的に研修期間中は1対1で行っています。メイン研修担当者がお休みの日や、研修項目によっては他のPSメンバーが担当する場合もあります。
研修期間もこれまでの経歴などによってそれぞれですが、目標は1か月です。
しかしスタートアップだからこそでもありますが、全社や事業部の方針や業務フローも既存薬局では考えられないようなスピードでアップデートされていきます。
そのため、研修項目も随時アップデートが必要です。最近の研修期間は、平均して2~3か月みっちり行うことが多くなっています。
研修は「Around(アラウンド)」というビデオ会議ツールを使用して行います。「Around」では個室ルームの設定ができ、ルーム内で随時相談や確認できる環境です。
研修期間中は、毎日担当者が画面共有しながらリアルタイムで確認してくれるため、かなり手厚くサポートしてもらえる貴重な時間です。
研修する側も、必死になって早く独り立ちしてもらおうと研修をがんばるあまり、休憩時間を忘れることもあるとか(笑)
そのため、研修を担当するときはこまめに休憩時間や雑談するなど意識しているようです。
はじめの1~2週間は自習時間も用意しているため、その日のうちに復習や翌日の予習もできたり、漢方薬やパソコンスキルを調べたり、少しでもスキルアップするための環境があるのはありがたいですよね。
対面とリモートでの研修の違い
薬局での研修だと、先輩薬剤師の調剤業務や患者さんの対応などを見て覚えてもらうことが多く、1対1でその都度確認しながら進めることは厳しいという声を耳にします。
PharmaXの場合、研修期間中は常に1対1で行うため、どの部分が得意・苦手かを把握しやすく、その都度わからないことの確認やアドバイスができることはリモートならではの良い点かと思います。
ただし、画面からだけの情報では十分にお互いの意思疎通が難しく、気づけないことも多くあります。そのため担当者は、研修についてこれているか、困っていないかなど、毎日業務開始時や休憩後など何度か確認するようにしています。
また、口頭で説明することが難しい場合は、事前にテキストベースでマニュアル化するなど対策することで、スムーズに研修することができるようになりました。
業務上の注意点などチーム全体の共通ルールなども、対面以上に細かく決めておく必要があるのは、リモートならではだと感じています。
こんな人がPSに向いている
まずは、チャットを通じて患者さんの対応をするため、文章を書くことに抵抗がない方が向いているかもしれません。
PharmaXでは、自らの知見や経験を社内外へ発信する文化もあるため、そういった習慣から徐々に文章を書くことにも慣れていけるかと思います。
また、PharmaXでは「世界で最も患者/生活者主体の医療体験を創造する」とミッションを掲げています
オンラインを中心とした新しい医療体験を一緒に作っていきたい、新しい取り組みに対して前向きな方が、スタートアップならではのスピード感に乗って取り組めるのではないでしょうか。
患者さんへしっかり寄り添って、患者さんが描くYOJO薬局を利用した先の未来へ向かって一緒に伴走できる方だと、PharmaXのPSメンバーとしても成長できるのではと思っています。
さらに、こういう薬剤師になりたいというビジョンをお持ちの方だと、よりスピード感を持ってキャリアアップできる環境が整っています。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう!