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PharmaXエンジニアチームが2023年中に重点的に取り組む技術戦略を固めました@ミニ合宿
こんにちは!PharmaXエンジニアリング責任者の上野(@ueeeeniki)です!
(この記事は、一人で平日連続投稿チャレンジの3日目の記事です)
2023年の3月に弊社の開発チームでミニ合宿を行いました!!
PharmaXでは2ヶ月に1回ペースで全社合宿を行っており、その日程と合わせて開発チームでも合宿を開催しています。
今回は午後の数時間だけの開催だったため、ミニ合宿と呼ぶことにしました!笑
PharmaXのエンジニアは基本的にフルリモート勤務を行っており、地方在住メンバーも多くいます。しかし、定期的に顔を合わせることにより、お互いのパーソナリティを理解したうえで日々の業務を行うことを重要視しています。
そして今回は、写真を撮ることを忘れてしまったため(泣)、文章だけで様子をお伝えします!
今回の合宿の目的
今回の合宿は、PharmaXの技術戦略・コアコンピテンシーのうち「投資をすべき領域を明確にすること」を目的としました。
PharmaXは、技術戦略とその技術戦略を実現するためにチームとして身につけるべきコアコンピテンシーを定義しています。
詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
技術戦略について:『PharmaXの技術戦略の決め方と3つの投資領域について』
コアコンピテンシーについて:『PharmaXエンジニアチームが技術戦略実現のために築きたいコアコンピテンシーについて』
2023年の1Qでは、技術戦略とコアコンピテンシーを明確にすることができました。しかし、これらは実践していくにはかなり多岐に渡るため、どのような優先順位で取り組むべきかを明確にし、整理することにしました。
技術戦略・コアコンピテンシーの優先順位が決定
PharmaXの技術戦略と築きたいコアコンピテンシー
最初にPharmaXの技術戦略と築きたいコアコンピテンシーを紹介します。
技術戦略
患者側と医療者のインタラクションをなめらかにするUXを実現する
医療者×techでBusiness Process Re-engineering(BPR)を行い、生産的かつ創造的な医療提供体制を実現する
安全で信頼性高く、ロバストなリモート医療提供体制を実現する
(技術戦略を実現するために築くべき)コアコンピテンシー
変更容易性、保守性・安全性の高い言語・アーキテクチャへの投資
ネイティブ、WebAssemblyなど、滑らかな操作性を実現する技術への投資
ChatGPTを始めとする生成AI/LLM関連技術の実戦投入
組織内の全活動でゼロトラストセキュリティモデルの実現
信頼性、セキュリティ、品質の担保のシフトレフト、DevOpsへの投資
お察しいただける通り(笑)、すべてを1年間で取り組み実現していくことは難しいため、2023年に特に重点的に取り組むべき技術戦略・コアコンピテンシーを明確にしました。
2023年に取り組むべき技術戦略・コアコンピテンシー
結論2023年は、3つの技術戦略のうち、下記の1つについて
「3.安全で信頼性高く、ロバストなリモート医療提供体制を実現する」
5つのコアコンピテンシーのうち、下記の3つについて
「3. ChatGPTを始めとする生成AI/LLM関連技術の実戦投入」
「4. 組織内の全活動でゼロトラストセキュリティモデルの実現」
「5.信頼性、セキュリティ、品質の担保のシフトレフト、DevOpsへの投資」
重点的に取り組むことにしました。
なぜ安全で信頼性高く、ロバストなリモート医療提供体制を実現することが重要か?
まず前提として、PharmaXでは(おそらく)日本最大のリモート薬剤師体制を構築しています。
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リモート医療提供体制と聞いて、イメージのつく方はあまり多くないかもしれません。
リモート医療提供体制とは、医療者の方々がリモートで働き、患者の多くがオンラインで医療サービスを受けるという体制です。
PharmaXでは、患者と医療者がコミュニケーションするためのツールを自社で開発しています。
リモートで安全に医療を届けるためには、セキュリティの担保や、システムの信頼性・可用性の向上が重要であることは、言わずもがなでしょう。
例えば、医療者がリモート勤務する上で誰でも思いつく懸念は、個人情報の保護だと思います。
医療者のPC端末から個人情報が漏洩してしまっては大問題です。
それ以外にも、アプリケーションのセキュリティホールから個人情報が流出してしまう恐れもあります。
セキュリティの担保だけではなく、患者が困ったときにすぐに医療者と繋がれるようにするためには、システムが正常に稼働しサービスを提供し続けられること(=信頼性)を担保することも非常に重要です。
これらを「安全で信頼性高く、ロバストなリモート医療提供体制」と表現しています。
具体的にどのようなことをやっていくか?
「安全で信頼性高く、ロバストなリモート医療提供体制を実現する」ために、エンジニアチームとして重点的に取り組むべきことがあります。
まずは、コアコンピテンシーのうち「3.ChatGPTを始めとする生成AI/LLM関連技術の実戦投入」についてです。
PharmaXの医療者は、多くの患者からのチャットでの相談に対して正確に対応していくことが求められています。
管理画面を内製化することで、非常に効率的に対応することができているものの、相談が集中するタイミングではかなり一杯一杯になってしまうこともあります。
スピードも重要ですが、お答えする内容の正確性も重要です。
そのため、医療者の生産性を高めることは非常に重要であり、AIを活用することは非常に有効な手段だと考えています。
イメージとしては、AIが返信内容をサジェッションし医療者がチェック・修正をするようなイメージです。
この場合でも、最終的な責任は医療者が持つべきであり、あくまでAIは生産性を高めるサポート役になります。
次に重要なのは、コアコンピテンシーのうち「4.組織内の全活動でゼロトラストセキュリティモデルの実現」になります。
PharmaXでは、現在Azure AD & Intuneを中心としたゼロトラストセキュリティ基盤の構築が完了し、より強固なセキュリティ体制の構築を急ピッチで進めています。
ここで注意をしなければならないのは、医療者が患者対応するアプリケーションのセキュリティが担保されていれば良いわけではないということです。
例えば、PharmaXの医療者チームは業務を行うのにSlackやGoogle Drive、Zoomなどを使っています。
これらのSaaSも医療を提供するために使っているということは、ある意味これらのSaaSも利用したオペレーションそのものが、患者に対して提供しているPharmaXのサービスそのものと言えます。
アプリケーションのセキュリティ保護や権限管理が十分なされていても、SaaSの利用において管理がきちんとなされていなければ安全とは言えません。
もちろん、セキュリティを担保すべきは医療者チームの活動だけではなく、プロダクトを開発するエンジニアの活動やその他のすべての活動においても同様です。
最後に重要なのは、コアコンピテンシーのうち「5. 信頼性、セキュリティ、品質の担保のシフトレフト、DevOpsへの投資」についてです。
患者の医療体験を向上させ続けるためには、いち早くリリースし改善サイクルを素早く回すことが求められます。
そのために、安全でかつなめらかにデリバリープロセスを回し続ける必要があります。
バグ混入率の低下、デプロイ失敗率の低下などを行うために、品質保証体制を強固にしていく必要があるでしょう。
具体的にはDevOpsのプラクティスへの徹底的に投資を行い、開発プロセスそのものを大きく改善していくべきだと考えています。
特に、QA体制のQA体制の構築、テスタビリティの高い開発プロセスへのシフト(BDD、ATDDと言われるようなプラクティスの導入)、オブザーバビリティの向上を行っていきます。
戦略をまとめて一文で表した戦略ステートメント
上記の戦略をまとめて、2023年の下記のような戦略ステートメントにしました!
「なめらかで安全なリモート医療体制を実現するために、なめらかで安全な開発体制を追求せよ」
リモート医療提供体制をより強固なものとし、なめらかで安全な医療を実現しよう。
そして、そのためのアプリケーションを安全かつ信頼性の高いものにするために、開発体制そのものをなめらかで安全にしていきましょうということです。
エンジニアが開発するものの質を向上させるために、スピーディーかつ安全にプロダクトを改善していくことが、アプリケーションを利用する医療者と患者に対しての約束であると強く認識する必要があります。
まとめ
今回の合宿では、2023年に重点的に取り組む技術戦略を決定しました!
毎回、合宿ではまとまった時間を取って議論できるため、全員の目線をそろえるための非常に大切なイベントとなっています。
今回も非常に有意義な議論をすることができ、2023年末までに自分たちがどのようなチームになっていて、どのようなことが実現できていればいいのかが明確になりました。
PharmaXエンジニアチームでは、自分たちがどのようなチームになるべきかを意識して活動することを重要視しています。
方向性が明確になることでチームにも一体感が出て、日々楽しく活動できていることを実感しています!
もっと聞いてみたいことがある、ディスカッションしたいことがあるなどでもよいので、興味がある方はお気軽にご連絡ください!
いつでもご連絡ください
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