日本BI、ジャディアンスP3で主要項目達成-成人慢性腎臓病患者の腎臓及び心血管イベントに対する有効性示す
日本ベーリンガーインゲルハイムは2022年11月4日、EMPA-KIDNEY第Ⅲ相臨床試験で、成人慢性腎臓病患者の腎臓及び心血管イベントに対する有効性が示され、主要評価項目を達成しましたと発表した。
ジャディアンス(一般名:エンパグリフロジン)投与により、慢性腎臓病の進行または心血管死のリスクがプラセボ投与群に比べ28%低下し、有意差が認められた (HR; 0.72; 95% CI 0.64 to 0.82; P<0.000001) 。
同試験は、オックスフォード大学医療研究協議会ポピュレーションヘルス研究ユニット(MRC PHRU)がベーリンガーインゲルハイムとイーライリリー・アンド・カンパニー(NYSE: LLY)と共同で計画・実施と分析した試験。結果は、同日付のMRC PHRUによって米国腎臓学会(ASN)のKidney Week 2022で発表された。The New England Journal of Medicineにも同日掲載されている。
同試験は、慢性腎臓病を対象としたSGLT2阻害薬の臨床試験としては初めて、試験計画書で事前規定され、主な検証的副次評価項目の1つのすべての入院を有意に減少(14%)させた試験となった (HR; 0.86; 95% CI 0.78 to 0.95; p=0.0025 )。
慢性腎臓病は、患者の入院リスクが倍増する世界の死因の上位にある疾患。米国の慢性腎臓病の患者にかかる総医療費の35~55%は、入院費用が占めるといわれる。