第一三共、2023年第1四半期決算(連結)。売上収益2803億円、四半期利益188億円、増収・減益。通期はエンハーツやリクシアナの伸長で増収・増益見込む

第一三共は7月29日、2023年第1四半期決算(連結)を発表。売上収益2803億1700万円(対前年同四半期比6.2%)、コア営業利益343億6200万円(同-21.3%)、営業利益343億8200万円(同-24.9%)、四半期利益(親会社の所有する利益に帰属する)188億5100万円(同-46.5%)、増収・減益。

通期予想(連結)は、売上高1兆1500億円(同10.1%)、営業利益1050億円(同43.8%)、当期利益(親会社の所有する利益に帰属する)830億円(同23.9%)を見込む。

プロトンポンプ阻害薬(PPI)ネキシウムの国内共同販促終了(2021年9月)の影響をうけたものの、グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)、リクシアナ(同:エドキサバン)等の伸長や円安の進行による為替の増収の影響により、増収。売上収益への為替要因は173億円。

コア営業利益は、前年同期比93億円減の344億円。
売上原価は売上収益が増加する一方、製品構成の変化に伴う原価率改善で105億円(12.3%)減少の747億円。

販管費は、エンハーツ関連のアストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増で151億円(18.6%)増の963億円となった。

研究開発費は、3ADC(トラスツヅマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402)への研究開発投資増加等により、209億円(38.7%)増の749億円。

なお、コア営業利益の為替減益影響は2億円。


■主なビジネスユニット別売上収益状況

◆ジャパンビジネスユニット
リクシアナ、タリージェ等が伸長したものの、ネキシウムの共同販促終了や薬価改定の永居を受け、前年同期比201億円(15.5%)減の1090億円。

◆オンコロジービジネスユニット
売上収益は欧米におけるエンハーツの伸長で、前年同期比131億(90.2%)増の275億円。

◆アメリカンリージェンユニット
ヴェノファー等の増収により、売上収益は前年同期比79億円(20.3%)増の470億円。

◆EUスペシャルティビジネスユニット
リクシアナの順調な伸長により、売上収益は前年同期比44億円(13.5%)増の371億円。

◆ASCAビジネスユニット
売上収益は、ブラジルにおけるエンハーツ、中国でのオメルサルタン等の伸長により、前年同期比54億円(20.5%)増の319億円。


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