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MSD、sotaterceptがP3主要評価項目で有意性示す

MSDは2022年10月18日、開発中のアクチビン受容体IIA-Fc(ActRIIA-Fc)融合タンパク質sotaterceptが第3相STELLAR試験の主要評価項目と副次評価項目で有意性を示したと発表した。

同試験は肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)で、安定した用量で実施中の基礎療法への追加療法としての安全性と有効性を評価したもの。主要評価項目では24週時における6分間歩行距離が改善し、顕著な効果が認められた。副次評価項目でも、臨床的な悪化までの時間について良好な結果が認められた点は注目されるという。同試験結果は今後の医学学会で発表される予定。



【STELLAR試験】

STELLAR試験(NCT04576988)は、肺動脈性肺高血圧症(WHO Group 1)の成人患者に対して実施された(基礎療法の追加療法として)sotaterceptの安全性と有効性をプラセボと比較した、無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同並行群間比較第3相試験。

主要評価項目は運動耐容能で、治療の開始後24週時での6分間歩行距離(6MWD)により測定した。

副次評価項目は次の9項目を評価した。(1)複合項目の改善(6MWDの改善、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)値の改善、かつ、WHO FCの改善またはWHO FC IIの維持)を示した患者の割合、(2)肺血管抵抗(PVR)のベースラインからの変化、(3)NT-proBNP値のベースラインからの変化、(4)WHO FCが改善した患者の割合、(5)死亡または最初の臨床的悪化イベントまでの時間(TTCW: time to clinical worsening)、(6)簡易版French Risk score calculatorを用いて算出したリスクスコアでの、低リスクスコアを維持または達成した患者の割合、(7)PAH-SYMPACTの身体的影響ドメインスコアのベースラインからの変化、(8)PAH-SYMPACTの心肺症状ドメインスコアのベースラインからの変化、(9)PAH-SYMPACTの認知/感情影響ドメインスコアのベースラインからの変化。

【Sotatercept】
Sotaterceptは肺動脈性肺高血圧症(WHO Group 1)の成人患者を対象として開発中のアクチビン受容体IIA-Fc(ActRIIA-Fc)融合タンパク質で、ファーストインクラスの治療薬として期待される。同剤は肺動脈壁と右心室リモデリングに関連する増殖促進(ActRIIA/Smad2/3系)、増殖抑制(BMPRII/Smad1/5/8系)のシグナル伝達経路のバランスを回復するよう設計されている。PAHの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)のBreakthrough Therapy(画期的治療薬)、欧州医薬品庁のPriority Medicines(優先審査対象)の指定を受けている。

MSDは、Acceleron Pharma Inc.の買収で、肺高血圧症領域でのsotaterceptの排他的権利を取得した。SotaterceptはBristol Myers Squibbとのライセンス契約の対象製品。

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