廣貫堂、富山県から行政処分
廣貫堂は2022年11月11日、富山県から業務停止命令の行政処分を受けたと発表した。処分内容は医薬品製造業の許可に係る製造業務に対する業務停止と業務改善命令。対象は医薬品製造業では本社工場、呉羽工場、滑川工場。
期間は本社工場が2022年11月14日(月)から2022年12月19日(月)の36日間、滑川工場が2022年11月14日(月)から2022年11月30日(水)までの17日間、呉羽工場が2022年11月14日(月)から2022年12月6日(火)までの23日間となる。処分日は2022年11月11日。
-記-
【処分理由】
(1) 医薬品製造業
・成分分量が承認事項と異なる医薬品を製造するなど、承認事項と異なる方法により 製造を行い、虚偽の製造記録を作成したこと(本社工場、呉羽工場)
・製品出荷試験及び原料受け入れ試験の一部を実施せず、虚偽の試験記録を作成した こと(本社工場、呉羽工場、滑川工場)
・当局の調査員に虚偽の記載のある文書を提示したこと(本社工場、滑川工場) ・製造・品質関連業務を適切に実施するための人員を十分に配置しなかったこと(本社 工場、呉羽工場、滑川工場)
・適切な変更管理を行わなかったこと(本社工場、呉羽工場、滑川工場)
・医薬品製造管理者が、従業員を適切に監督せず、必要な注意をすることを怠ったこと (本社工場、呉羽工場、滑川工場)
(2) 第2種医薬品製造販売業
・成分分量が承認事項と異なる医薬品を販売したこと
・承認事項と製造実態が異なるにもかかわらず、承認事項の変更等に係る必要な手続き を行わなかったこと
・品質管理業務を適正かつ円滑に遂行するための人員を十分に配置しなかったこと ・法令に従い、適正に製造販売が行われるよう必要な配慮をすることを怠り、製品の品 質管理を適正に行わなかったこと
・医薬品総括製造販売責任者が、品質管理業務を適切に行うことを怠ったこと (3) 医薬部外品製造業 ・製品出荷試験及び原料受け入れ試験の一部を実施せず、虚偽の試験記録を作成した こと
・当局の調査員に虚偽の記載のある文書を提示したこと
・製造・品質管理業務を適切に実施するための人員を十分に配置しなかったこと
・適切な変更管理などを行わなかったこと ・医薬部外品責任技術者が、従業員を適切に監督せず、必要な注意をすることを怠った こと (4) 医薬部外品製造販売業
・製造管理及び品質管理の結果が適正に評価されることを確保することなく、医薬部外 品を市場へ出荷したこと ・品質管理業務を適正かつ円滑に遂行するための人員を十分に配置しなかったこと
・医薬部外品総括製造販売責任者が、品質管理業務を適切に行うことを怠ったこと
・法令に従い適正に製造販売が行われるよう必要な配慮をすることを怠り、製品の品質 管理を適正に行わなかったこと
【処分に至った経緯・原因】
弊社は、2021年10月の富山県による弊社工場への立入検査を契機として、全ての製品の製造及び出荷を停止し自主的な社内調査を実施しました。その結果、製造工程及び原料の一部に承認内容との齟齬があること及び安定性試験結果より使用期限内の品質に問題があることが判明したため、自社承認品目:24品目、他社承認品目:3品目の合計27品目の自主回収を実施いたしました。 当該報告に関して、客観性や透明性を確保することが必要であると判断し、弊社と利害関係を有しない外部専門家で構成される特別調査委員会を設置いたしました。この度の一連の自主回収に関する弊社の調査内容を基に、その調査方法、原因・再発防止策が妥当であるかをより客観性を高めた検証を実施し、調査結果について富山県に最終報告を行いました。 以上の経緯を受けて、富山県より前述の処分理由により行政処分が実施されました。