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平沢進は陰謀論者か(全文無料)

全文無料で読めます。本稿は自主ゼミで発行する部誌用に拙稿「新・平沢進は無害か」を書き直したものです。おおむね「新・平沢進は無害か」と内容に大差はないものの、一部細かい情報は更新しています。それなりの手間と労力と金銭(書籍購入費)がかかっているため、よければ購読をお願いいたします

第1章   はじめに

 この頃、SNS上において「平沢進[i]は陰謀論者(conspiracy theorist)である。」という言説を目にする。確かに、平沢氏の発言には、反ワクチン、Qアノン、9.11陰謀説などの、一般に「陰謀論(conspiracy)」とされる内容をほのめかすものが散見される。
 ここでいう「陰謀論」は主として否定的な意味合いで使われることがほとんどである。

 しかしながら、陰謀論ははたして本当に有害なものなのか。さらには、個人が陰謀論を発信することのどこに非難の要素があるのか。陰謀論は何かしらの形で公益に資することがあるのではないか。我々はこれらを考えなければならない。

 また、「平沢進は陰謀論者である。」というのはあくまで疑惑にとどまっているにすぎない。平沢氏は直接的に陰謀論を語ったわけではなく、それとなく示しているだけである。

 憶測だけで「平沢進は陰謀論者である。」と決めつけることは、健全な議論を奪う危険な行為である。そこで私たちは、「平沢進は陰謀論者である。」というためには、平沢氏の発言が陰謀論に該当するかを、平沢氏の発言から丁寧に解釈し、それが陰謀論であるという根拠を与えることが必要となる。

第2章   陰謀論

第1節 陰謀論とは

 そもそも陰謀論とはなにか。科学哲学者のカール・ライムント・ポパーが年刊行にした『開かれた社会とその敵』において、ポパーは、陰謀論を「この論の主張するところによれば、社会現象の説明は、個人や集団がその出来事の発生に関心をもち、それを出現させるための陰謀をめぐらしたという事実を発見することにある。(かれらの関心はしばしば隠されているから、最初にそれが暴露されなければならないというわけである。」[ii](Popper 1945=2023)と定義づけ、陰謀論は社会理論として破綻しており、例外なく悪いものであるとする。

 しかしながら、陰謀論は全て例外なく悪いものであるとはいいがたい。事実として、ナイラ証言のように、過去には陰謀論として扱われた言説が実際に暴かれた例は枚挙がない。また、アメリカ同時多発テロでは陰謀論者たちが公式見解に疑問を呈したことで、事件に対して詳しい証明がなされた[iii]。このように、陰謀論が公益に資する場合があることは明白であり、陰謀論が健全な懐疑として働いたり、情報の透明性を高める方向に働いたりすることもある。

 また、辻隆太朗は『世界の陰謀論を読み解く』で陰謀論を「①ある事象についての一般的に受け入れられた説明を拒絶し、②その事象の要因や結果を陰謀という説明に一元的に還元する、③真面目に検討するに値しない奇妙で不合理な主張と見なされる諸原理」[iv](辻 2012)とし、陰謀論の主張を無価値と評価する。

 だが、陰謀論を唱える者にとってもそれなりの論理がある。そのような事情を無視して、一方的に陰謀論を「真面目に検討するに値しない」とレッテルを貼り、無価値と評価するのは、健全な議論を奪う危険な行為である。

 そこで、本稿では陰謀論を「重要な出来事の原因・結果には陰謀が張り巡らされていると考える諸原理」と定義づける。

 主に平沢氏が展開する陰謀論もこれに該当する。例えば平沢氏は以下のように主張する。

“ハイテクを駆使した虚構の悪キャラ映像。ハリウッドのショックを現実の建造物を使って上演し、惑星を支配する少数のエリート。細部は常にグロテスクなほど雑で、あちこちから舞台裏が見えていている。しかし、全ての家庭に装備された兵器=TVへの信仰が人々の目を塞いでくれる。”[v](平沢 2007-09-10)

 この発言では、「惑星を支配する少数のエリート」による陰謀が世の中には張り巡らされており、彼らによって「上演」された出来事は「虚構」、すなわち嘘であるという価値観が主張されている。

 また、平沢氏は次のようにも発言している。

“私は20年前に、巨大であからさまな悪意の存在を知りまして、それ以来、勉強を続けて来ました。……多数の人は、世界は悪意が教える通りの姿をしており、安定的にあなたを保護しながら進行していると信じており、故に、人々の信念を揺るがす不整合を発見した者は攻撃され、揶揄され、抹殺されるという世界が連綿と続いて来ました。”[vi] (平沢 2021-06-20)

 ここでは、「人々の信念を揺るがす不整合」隠すために、「巨大であからさまな悪意」が「多数の人」に世界の姿を教育し、信じ込ませていると主張されている。さらに、この発言の「不整合を発見した者は攻撃され、揶揄され、抹殺される」も注目してみよう。これは、否定されるということは、それが隠された真実であることの証明であるとする陰謀論の特徴的な論理である[vii]。

 また、多くの陰謀論というものは既存の枠組み・制度への懐疑から始まる。カウンタカルチャー出身の平沢氏の音楽スタイルは、常識や当たり前への問いかけをその起源とする。確かに、一般の常識が常に正しいわけではないし、マスメディアの情報も鵜呑みにすべきではない。玉石混合の情報が渦巻く現代では、「疑う」という情報リテラシーが非常に大切である。だが、健全な疑いは自らの論理の正当性も疑い、その根拠を明確化する。一方、陰謀論は、健全な疑いとは異なり、自らに対する疑いがないことを特徴とする[viii]。

 平沢氏の主張の多くは「オマエタチは騙されている。なぜかは自分で考えろ」、または「オマエタチは騙されている。信じるか信じないかはあなた次第」と平沢氏の枠組みが正しいことを前提に、根拠を提示されることはない。

 上述の通り、陰謀論は自らに対する疑いがないことを特徴とする。つまり、陰謀論を批判する我々は自らを疑うことが必要となる。単に自分の気に食わない意見を「それは陰謀論である」と決めつけて、「論破」してしまうことは許されない。よって、我々は、自分の批判が、正当な批判かどうかを吟味し、それに対して適切な根拠づけを行わなければならないのだ。

第2節 陰謀論の非難性

 さて、陰謀論は全て悪いものではないと前述したが、陰謀論は何が悪いのであろうか。

 通説としては、陰謀論は公衆衛生を害する恐れや、排外主義の蔓延や民主主義への懐疑といった悪い方向にミスリーディングする点で有害なものとされる[ix]。

 しかしながら、陰謀論者が陰謀論をただ信じること自体を非難・禁止することはできない。日本国憲法は19条において思想・良心の自由を保障しているからである[x]。陰謀論が問題となるのは、陰謀論的信念に外部行為が加わった時である。

 陰謀論を信じる個人が、その信念に基づいて行動する際、暴力沙汰となる可能性が少なからずある。2016年に米国で起きたピザゲート事件もその一例であるし、我が国では山上徹也被告による安倍晋三元首相暗殺事件も記憶に新しい。

 さらには、陰謀論は、本来は理性的な個人を、集団パニックに陥らせ、集団による暴力に加担させることもある[xi]。

第3章   平沢進の陰謀論総論

平沢氏の思想はアメリカ同時多発テロを一つの区切りとしてみることができる。ここでは1980年代~アメリカ同時多発テロまでの平沢氏の思想についてみていく。

第1節 アメリカ同時多発テロ以前

 カウンタカルチャー出身である平沢氏はかねてより管理社会への疑義を差し挟んでいた。例えば、平沢氏がボーカルを務めていたP-MODELのファーストアルバム『IN A MODEL ROOM』(1979)[xii]は、ジョージ・オーウェル『一九八四』をコンセプトとしたディストピア的世界観が提示されている。同アルバム収録の《MOMO色トリック》[xiii]の「ピンクは血の色」という歌詞には、管理されたポップ・綺麗なものの裏にはグロテスクなものが隠れている、といった意味が込められている。

 また、平沢氏は90年代以降に、自身の楽曲にユング的アプローチを取り入れる。例えば、1989年リリースの『SCUBA』(1989)[xiv]のブックレットには「そのスイッチが入るとね、意識の深層と連絡がとりやすくなるのさ」といった一節がある。この90年代は、初頭にバブルが崩壊したことで、自己や他者の内面的なものが主流文化になり、心理主義が蔓延した時代であった。また、90年代はオカルトブーム・スピリチュアルブームが沸き起こった時代でもある。

 アメリカ同時多発テロ以前の平沢氏は陰謀論に傾倒しつつも、あくまでスピリチュアル的な側面が強く、今ほど陰謀論的傾向は強くなかった。

第2節 アメリカ同時多発テロ以降

 9.11(アメリカ同時多発テロ)を契機に、平沢氏は「殺戮への抗議配信」[xv]を発表し、歌詞に明確性のある政治的抗議を盛り込み始める[xvi]。平沢氏は「殺戮への抗議配信」で以下のように語る。

“9・11以降の世界は正気を失いました。確証が無いままに手際よく憎悪を向ける相手を提示され、正気を失わせる恐怖と憎悪は多くの人々を殺戮に同意させてしまいました。そして今、人々が正気を取り戻し始め、平和的手段による問題解決を望む中、アメリカは国際法秩序を無きものとする殺戮を開始しました“(平沢 2003-01-18)

“遥か遠方で繰り広げられる惨劇と、その真意や背景が伝えられていない” (平沢 2003-01-18)

“TV、新聞、権威、恐怖、不安、常識が常に人々の脳を食い荒らしている”
(平沢 2003-01-18)

 平沢氏の言うとおり、たしかにアメリカ同時多発テロ以降の米国の動きは未だ議論が絶えない。このような動きに対しては反戦・反対の意思表明をすることは非常に重要であろう。だが、ここで語られているのは普通の反戦表明ではない。

 この反戦表明には、「真意や背景が伝えられていない」という語がつけられている。また同年に発表されたアルバム『BLUE LIMBO』(2003)に収録されている《狙撃手》[xvii]という曲の歌詞には「DDT」というキーワードが出てくる。これは、「Decoy Distract and Trash(真実を隠蔽する為の囮作戦)」の略であることが同アルバムの歌詞カードからわかる。何者かによって「真意や背景」は隠され、人々の正気を失わせたと平沢氏は主張する。ここに、平沢氏が陰謀論へ傾倒したことが表れているのではないだろうか

”何万人もの人々を自殺に追いやり、より深い暗黒をこの国に広めた売国奴どもと、それに従うマスメディアは必ず報いを受けなければならない。我々はそれら鬼畜どもと、その背後に鎮座するビッグブラザーの末路を必ず目撃しなければならない。暗黒の底から……鬼畜どもの終焉を我々は真実の歴史として記録しなければならない。”[xviii](平沢 2009-08-06)

“悪意のある情報は常に親切で、向こうからやって来くる。それは時に冗長で、憎悪、軽蔑など魅惑の感情をたっぷりと提供する。それは、あなたの良心や良識、公平であろうとする姿や正義感にこそ容赦なく寄生して事を成すばかりでなく、事にあたってまずそれら健全な姿勢をあなたから引き出すことから始めることすらある。この騙し絵を一度見抜けば、世界は騙し絵だらけと分かる。……さあ、TVを消し、青いカプセルをのむか、赤いカプセルをのむか、決めてくれ。” [xix](平沢 2009-08-08)

 前述した、平沢氏がかねてより抱いていた世界の枠組みに対する漠然とした不信感が、アメリカ同時多発テロという大きな事件を契機に、具体的な世界は本来こうあるべきという価値観と社会の現状との乖離の背景には、悪意のある巨大な組織が存在するはずという思想に変化したのだと思われる。

第3節 陰謀論の成長

 その後の平沢氏は、核P-MODELの最初のアルバム、『ビストロン』(2004)[xx]において、世界の実像を映し出す「ビストロン」とマスメディアを通じて人為的に放出され誤った世界像を見せる「アンチ・ビストロン」という世界観を構築する。このアルバムの中には《Big Brother》[xxi]や《崇めよ我はTVなり》[xxii]といった特徴的なタイトルの曲も多い。このアルバムはジョージ・オーウェル『1984』に描かれているディストピアを題材とする。このようなディストピアに対して、陰謀論者は新世界秩序という少数のエリートによる全人類の管理・奴隷化という共通認識を持つ。

 さらに、このアルバムのジャケットタイトルは豊国文字で書かれている。豊国文字は漢字が日本に伝わる前に存在した日本固有の文字とされる神代文字の一種であるが、神代文字自体は江戸時代に創作された偽書であるとされ、陰謀論とされている[xxiii]。平沢がたんにデザインのために豊国文字を用いた可能性もあるが、陰謀論に接触していることは自明であろう。

 その後、平沢氏は『点呼する惑星』(2009)[xxiv]、『гипноза (Gipnoza)』(2013)[xxv]において個別具体的な陰謀論を展開していく。

第4章   平沢進の陰謀論各論

第1節 アメリカ同時多発テロ陰謀説

 平沢氏はHIRASAWA三行log[xxvi]やPhantom Note[xxvii]にて、アメリカ同時多発テロ陰謀説を思わせる発言を繰り返している。

“世界爆発ショーのホスト役を努めるあの男。”[xxviii](平沢 2004-09-16)

“一人の悪キャラの指示によって数千人の無実の人が死んだという物語などではない。少数のエリートが惑星を恐怖によって手玉に取り、人々の思考を停止させたことから始まる物語だ。”[xxix] (平沢 2007-09-10)

“ハイテクを駆使した虚構の悪キャラ映像。ハリウッドのショックを現実の建造物を使って上演し、惑星を支配する少数のエリート。細部は常にグロテスクなほど雑で、あちこちから舞台裏が見えていている。しかし、全ての家庭に装備された兵器=TVへの信仰が人々の目を塞いでくれる。それは地球を安心して殺戮が出来る惑星へと変えた。その威力は6年経ってもまだ賞味期限が来ないままだ。真実を語る者は嘲笑され、時には消される。偽の歴史が配給され、記録される。大小さまざまな催し物は遥か昔から上演されてきた。そろそろ気付いてもいいはずだ、と思うのは甘い。TV、新聞、権威、恐怖、不安、常識が常に人々の脳を食い荒らしている。……さあ、今年も9月11日がやってきた。ショーはまだ続いている。”[xxx] (平沢 2007-09-10)

“記念日がやって来た。あの巨大な演出が成功したかに見えたのは束の間だった。人々が益々バカになる一方で、あの粗雑な工作はより多くの人達が「その事」を知ってしまうきっかけとなった。戦争の本当の動機や詐欺的な貨幣による支配の手品にいたるまで、マトリックスは裸にされつつある。記念日には「知っているぞ」という静かな主張を込めてTVを切り、不気味な視聴率の真空を作り出すのも愉快だ。もっとも、有意な視聴率の計測など出来ているのかどうかも疑問だがね。”[xxxi] (平沢 2008-09-11)

 ここで平沢氏は、アメリカ同時多発テロは「少数のエリート」によって意図的に引き起こされた「ショー(虚構)」であって、TV、新聞は真実を隠し、人々を洗脳していると主張している。また、「世界爆発ショーのホスト役を務めるあの男」は、《崇めよ我はTVなり》という曲の解説文中に登場する。同曲のイントロ部分では、ジョージ・W. ブッシュ大統領の2002年1月29日教書演説で使われた「mass destruction(大量破壊)」という単語が差し込まれている。したがって、「世界爆発ショーのホスト役を務めるあの男」はジョージ・W. ブッシュ大統領を指している。

 つまり平沢氏は、「アメリカ同時多発テロは自作自演であり、ブッシュ政権を含む少数のエリートが、テロとの戦争または連邦政府の権限を強化するためWTCビルを自爆した/させ、マスコミは従来のテロ事件であるかのように報道した。」という、アメリカ同時多発テロ自作自演説という陰謀説を採用しているのである。

 確かに平沢氏の主張にも首肯しうる箇所がある。ブッシュ政権自らが、イラクが大量破壊兵器を保持していてアメリカ同時多発テロに関与したという陰謀説を広めたという事実はある[xxxii]。このような事実を前にして、アメリカ同時多発テロに関する米国の公式発表をすべて信じろというのは無理からぬことだ。

 だが、飛行機がWTCビルに衝突していることは数々の科学的検証により明らかとなっている[xxxiii]。ブッシュ政権が「少数のエリート」であるかは不明だが、少なくとも「WTCビルを自爆した」という箇所は陰謀論である。

第2節 東日本大震災人工地震説

”3.11巨大津波事件の日、太陽系亞種音の培養炉の一部が地震によって破壊されました。”[xxxiv](平沢 2013-07-13)

 ここで平沢氏は東日本大震災のことを「事件」と表現している。事件というものは、特定の人物の行為が介在することによって引き起こされる。つまり、この事件という表現には、何者かの作為的行為によって地震・津波が引き起こされたという意味を含有していると考えられる。

 陰謀論者の間では、東日本大震災は、地震波形が通常の自然地震と異なり、掘削船ちきゅうがプレート地点に核兵器を設置し地震を発生させた、または、アメリカが核兵器を設置し地震を発生させた人工地震であると主張されている。

 だが、東日本大震災は多くの前震と余震を伴っており、これらはプレート境界での蓄積された応力が解放される際の典型的な自然現象である。東日本大震災で観測された地震波形は、典型的な自然地震のP波、S波、表面波の特徴を示している。また、掘削船ちきゅうは地震発生時刻にプレート付近を航行していないし[xxxv]、そもそも巨大な爆発物を海底深くに設置し、精密に爆発させるは現代の技術は極めて困難である[xxxvi]。

 さらに平沢氏はイルミナティカードゲームと震災を結びつけるような発言も行う。

”テーブルの下からそっと311と書かれたカードを渡す日です。”[xxxvii](平沢 2018-03-11)

”本日も311と書かれたカードを、そっと机の下から貴方に渡します。”[xxxviii] (平沢 2022-03-11)

 イルミナティカードは、1982年にスティーブ・ジャクソン・ゲームズ社から発売されたカードゲームで、陰謀論者の間では、いくつかのカードには社会的な出来事を予言しているものがある、とされている[xxxix]。

 陰謀論者は、イルミナティカードの中に「Tidal Wave(津波)」と「Nuclear Accident(原子力発電所の事故)」の2枚のカードがあり、これらは東日本大震災を予言していたと言う。この2枚のカードを逆にすると「311」の数字が浮かび上がると陰謀論者の間では説明される[xl]。平沢氏の言う「311と書かれたカード」はこれを指している[xli]。

 平沢氏の特徴は、何か大きな事件があれば、それについての陰謀論的主張がすぐさま登場し、このような陰謀論は、少数のエリートが世界を操っているという既存の陰謀論を補強するひとつのエピソードとして、容易に回収されていく。

 そして、東日本大震災後にリリースされたアルバム、『гипноза (Gipnoza)』(2013)[xlii]では、「カタストロフィー(catastrophe)」、「天変地異」、「逃げ惑う人」、「臨界値」など震災を思わせる単語が頻繁に登場する。

第3節 Qアノン陰謀論

 平沢氏は2016年11月9日、以下のようなツイートを相次いで投稿した。

“戦争がどうやって作られてきたかをちゃんと知っている人たちは、とりあえず喜んでいるだろうね。私も喜んでいるよ。”[xliii](平沢2016-11-09)

“マスメディアのいう事を未だに信じている人は混乱してるだろうね。仕方ない人たちだね。「何いってんだヒラサワ?」と思うだろうね。”[xliv] (平沢2016-11-09)

“情報戦士たちのTLが滝のように、文字通り滝のように流れていたよ。あんなの初めて見た。”[xlv] (平沢2016-11-09)

“この戦いは、このイベントのためにはじめられたわけじゃなく、何年も、いや何十年、信じられないだろうけど、もっともっと前から戦われていたんだよ。これは1国の事件じゃなく、地球の事件なんだよ。信じなくていい。今に分かる。”[xlvi] (平沢2016-11-09)

“この後の大量逮捕に期待するよ。 勿論日本でもね。 「何言ってんだヒラサワ?」でもいい。 私は本気で期待してる。”[xlvii] (平沢2016-11-09)

“さあ、そろそろ鍼に行くよ。要約しておこうか?:”バカが仕上げに失敗したよ” “[xlviii](平沢2016-11-09)

 2016年11月9日は、ドナルド・トランプ前米国大統領の当選確実が明らかになった日である[xlix]。Qアノン信者たちは、世界の悪と戦っているトランプ氏を熱狂的に支持している。トランプ氏は世界規模で児童買春を行っている秘密結社を暴露してくれる、と信者の間では信じられている。2021年1月6日の米国連邦議事堂襲撃事件のトランプ氏に導かれた群衆の中心にいたのもQアノンと呼ばれるカルト的陰謀論を信じる人々であった。

 平沢氏の発言の「大量逮捕」とは、トランプが秘密結社の児童買春を暴露することで、それに関与した人々が逮捕されるということである[l]。また、「情報戦士」はQアノンのキャッチフレーズである「デジタル兵士」の言い換えと推測される。デジタル兵士とは、2016年の大統領選のすぐ後にマイケル・フリン氏がトランプ支持者を褒め称えた演説から採用されたフレーズである[li]。

 そもそもQアノンとは、英語圏の匿名掲示板である4chanに現れた「Q」と呼ばれる人物の投稿をもとにアメリカで生まれた、「ディープステートと呼ばれる巨大権力組織が、悪魔の儀式として性的虐待や人食い、児童売買に手を染めており、ドナルド・トランプはこれと闘っている」とするカルト的陰謀論である[lii]。

 Qアノン信者達はその過激な活動・発言から、2020年夏以降、主要なソーシャルメディアからアカウント停止措置が取られおり、活動の拠点をギャブ(Gab)やパーラー(Parler)のような米国保守系ソーシャルメディアに移していた[liii]。平沢氏もパーラー(Parler)にアカウントを開設し[liv]、以下のように発言している。

“ついに子供でもわかるような嘘をつき始めた。情報源がそれしか無ければ世界はその通りにしか見えない。血相変えてパーラーは人種差別者の集まりの場所だからやめてー!とか言う。”[lv](平沢 2020-11-26)

“問題はパーラーに行く私じゃなくて検閲するTw。”[lvi](平沢 2020-11-26)

“さて、件の場所は人種差別者とTransphobia(トランスジェンダー嫌悪)のたまり場だとして心配している人がいる。さて?私がTransphobiaに見えるか?人種差別者に見えるか?そしてパーラーに来たら私以外の記事も見ろと強要しているか?判断はおまかせ。”[lvii] (平沢 2020-11-26)

 ここで、平沢氏に「パーラーは人種差別者の集まりの場所だからやめて」と懇願したのは、一部の海外ファン、特にトランスジェンダー当事者である。平沢氏はかねてより「SP-2」と呼ばれるトランス女性をLIVEに出演させ、彼らの写真集を出版するなど、トランスジェンダーへの理解が深いかのように見えた。平沢氏のこのような態様に感銘し、平沢氏のファンになったトランスジェンダー当事者も少なからずいた。パーラーではトランスフォビア(トランス差別)が蔓延しており[lviii]、トランスジェンダー当事者は、平沢氏がパーラーにアカウントを設置することに懸念を抱き、パーラーへのアカウント設置を再考するよう平沢氏にリプライを送られた。そのようなリプライを受けての平沢の反応が上記のものである。

 また、平沢氏は2021年1月4日に以下のようにツイートしている。

“私はテスラコイルを操作中にこのビジョンを見た。私はその人物?ブルーピルを飲ませ、決して現実を見ないよう仕向ける。私が断られることは有り得ない。これよりその人物?を偵察に行く。またこんど!!”[lix](平沢 2021-01-04)

 レッドピル、ブルーピルはQアノン信者の中で頻繁に使われる単語である[lx]。これらの単語は、映画『マトリックス』に由来しており、レッドピルは主流の言説に疑いを向け、独立した思考を持つようになることを、ブルーピルは、世界の真実を知ることなく、自分が信じたいことだけを信じることができることを象徴する。そしてこの投稿がされた2日後の2021年1月6日に米国連邦議事堂襲撃事件が起きた。

 平沢氏がQアノン信者ではないかと疑われはじめたのは、2021年1月10日のポストからである。この日、平沢氏は自身のXアカウントのアイコンをヴィンセント・フスカと思われる人物に一時的に変更した。

 ヴィンセント・フスカは故人ジョン・F・ケネディ・ジュニアであり[lxi]、彼が「Q」の正体であるとQアノン信者の中では信じられている[lxii]。

 さらに、平沢氏は同年6月に、「俳優ジム・カヴィーゼル、アドレナクロムについて語る」という動画のリンク[lxiii]が貼られた、以下のような投稿をした。

“この動画へのリンクを載せた投稿は青の鳥社に削除されるだろうか。 悪夢の人類史に終止符が打たれる時、それはここから紐解かれるのかも知れない。私もそれが効果的だと思う。 公開されることを強く祈る。(動画は是非最後まで見ていただきたい)”[lxiv] (平沢  2021-06-04)

アドレナクロム(アドレノクロム)とは、アドレナリンが酸化した化学物質であり、実際に血液の凝固を助けるために利用されている。だが、Qアノン信者の間では、アドレナクロムは拷問された子供の脳の下垂体から抽出され、ユダヤ人の血の儀式やエリートたちの若返りの薬の原料に使われている、と主張される[lxv]。

 平沢氏がこのようなトンデモ陰謀論を唱えるQアノンに傾倒した理由として、マイクの「権威に疑問を抱き、メディアに不信感を抱き、自らをリサーチしようとする人々をQアノンは幅広く歓迎するのである。」[lxvi](マイク 2024)という指摘が当てはまる。Qアノン信者は「答え」を求め、真実が隠されていると信じ、専門家やメディアのいうことは信用せず、隠された真実こそが恐怖の支配を終わらせると信じていることを特徴とする[lxvii]。このようなQアノンの思考基盤と、先述した平沢氏がかねてより抱いていた思想との相性の良さが、Qアノンに傾倒した一つの理由である。

第5章   なぜ陰謀論は助長されたのか

 本稿ではまず平沢氏の陰謀論を抽象化し、それから平沢氏が唱える具体的な陰謀論を検証してきた。紙面の都合上省いたが、平沢氏は本稿で検証した陰謀論以外にも多くの陰謀論を唱えている。以上のことを踏まえれば、「平沢進は陰謀論者である。」といっても差支えはない。

 平沢氏が唱える陰謀論の最終的な主張は、「世界は騙す/騙される側の二者から構築される」または「世界に虚構を造る闇側とその闇を暴く光側」という二元論に回収される。特に、昨今の平沢氏の思想は、Qアノンの「善と悪との戦争」という考え方に強く影響されている。こと最新アルバム『BEACON』[lxviii]では、正しく人を導く「BEACON」と人を誤った方向へと導き、隷属させる「Zcon」という二項対立的概念が用いられている。

 昨今の平沢氏の傾向として、楽曲に陰謀論をそっくりそのまま反映させる点にある。アルバム『ビストロン』(2004)では、陰謀論を上手く平沢氏の世界観に落とし込んでいたが、『点呼する惑星』以降のアルバムでは陰謀論をそのまま垂れ流しているものも少なくない。さらに『BEACON』では命令形の動詞が増えたことも大きな特徴である。もともと平沢氏は「私はこのように考えた。オマエタチは好きにしろ」と言ったスタンスをとっていたが、そのスタンスは「私はこのように考えた。オマエタチも同じように考えろ」というスタンスに変わったことが窺える。

 では、なぜ平沢氏の陰謀論はここまで助長されたのか。その原因は大きく2つあると考えられる。

 まず、マスメディアから離れたことだろう。平沢氏はアメリカ同時多発テロ発生後にテレビはすべて捨てたと発言している[lxix]。私たちに届く政治や社会の情報は、その多くは新聞やテレビなどの大手マスメディアから提供された情報であるインターネット上のニュースサイトの情報も、結局は大手マスメディアのものである。しかし、平沢氏はテレビを持っていないため、テレビからは情報を得ることはできない。となれば、インターネットから情報にアクセスするしかないが、平沢氏は伝統的なマスメディアを利用しないだろう。しかし、インターネット上の意見には素人の意見と専門家の意見が玉石混交に並んでいる。たしかに、既存メディアの在り方には大きな問題もあるため、マスメディアの情報を鵜呑みにしないことは大切である。しかし、マスメディアの情報にはBPO(放送倫理・番組向上機構)などの第三者機関調査制度も整備されており、少なくとも私たちが得ることができる情報の中ではある程度の正確性が担保されている。マスメディアは「真実を一切伝えていない」と断定して完全に遮断し、自分の望む意見をインターネット上で探す行為はエコーチェンバー現象に揉まれる危険性もある。

 次に、平沢氏のファンたちが持つコミュニティーの独特さと平沢氏のスタイルが相互に影響しあい、悪循環を引き起こしたことが原因だと考えられる。   平沢進はインターネット上において、基本的に称賛の対象となる。一般的なリスナーでさえそうであるなら、当然平沢進のファンは平沢進を絶賛する。フジロックに平沢氏が出演した際、平沢氏をはじめてみた方から平沢氏は「23世紀の宗教の教祖みたいな人」と呼ばれていたが[lxx]、平沢氏のファンはある種、宗教的と言っても過言ではない。
 そのような平沢氏のファンたちは、平沢氏が問題発言を行っても、それに賛同するか、「元からそういう人だから」と指摘することなく受け流してしまっていた。
 また、平沢氏は自身と相対する意見はほとんど受け取ることなく拒否している[lxxi]。さらに、否定的な意見を送ったアカウントをブロックしている。無論、ブロックするかしないかは平沢氏の勝手なので、そこを非難するつもりはない。だが、平沢氏のファンは、平沢氏に否定的な意見を送るとブロックされてしまうため、平沢氏を素直に否定することができなくなる。
 すなわち、平沢氏のファンは、平沢氏に否定的な意見を送るとブロックされてしまいかねないため、平沢氏の問題発言を肯定、もしくは受け流すことしかできず、問題発言を否定することができないような独特なコミュニティーが形成、増幅されていったということである。

第6章   むすびにかえて

 私は平沢進を素晴らしい音楽家であると思う。しかし、平沢氏も人間であるため、音楽以外では誤った道を行くこともあるだろう。アーティストの推し化(絶対化)が進む現代において自分の好きなアーティストを批判するというのはとりわけ難しいかもしれないが、やはり彼を批判的に見ることも重要である。平沢氏のリスナーが、平沢進の曲をただ受容する段階を超えて、決して無視できないこれらの問題を考える段階に踏み出すことを私は願う。


【註】


[i] 日本の作曲家・音楽家(1954~)。1970年代半ばからプログレッシヴ・ハードロックバンドのマンドレイクで活動し、1979年にP-MODELのヴォーカル・ギターとしてメジャーデビュー。1989年以降はソロ活動も行っている。代表曲に《白虎野の娘》など。
[ii] カール・ポパー(小河原誠訳)『開かれた社会とその敵 第2巻 にせ予言者(上)』pp. 208(1945=2023, 岩波文庫)
[iii] ジョゼフ・E・ユージンスキ(北村京子訳)『陰謀論入門 誰がなぜ信じのるか』pp. 24 (2022, 作品社)
[iv] 辻隆太朗著『世界の陰謀論を読み解く』pp. 4 (2012, 講談社現代新書)なお、平沢氏は陰謀論を、「ケネディー暗殺以降、真実を追求する人々の評判を落とすために作られた民衆操作用語」と説明する。Susumu Hirasawa(@hirasawa), X, 2021-10-15 22:04, https://x.com/hirasawa/status/1448998181837029383(参照:2024-09-20)
[v] 平沢進, 2007-09-10, Phantom Notes 「Showtime」, https://susumuhirasawa.com/phantom-notes/showtime/(参照:2024-09-20)
[vi] Hirasawasusumu, 2021-06-20. YouTube, 平沢進のBack Space Pass『24曼荼羅編』, https://www.youtube.com/watch?v=XqOiMQU_VWg(参照:2024-09-20)
[vii] 秦正樹『陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム』pp. 226(2022, 中公新書)
[viii] 辻・前掲註(4)pp. 286
[ix] 秦・前掲註(7)pp. 226
[x] 陰謀論やフェイクニュースは、その発信自体を取り締まる法規制は存在しない。なお、人種・民族など特定の集団に属する人々に対して差別・侮辱し憎悪する言論活動であるヘイトスピーチ(hate speech)は、それが特定の個人や団体を対象としている場合には名誉棄損や侮辱などの違法性を帯びうる。永田秀樹・倉持孝司・長岡徹・村田尚紀・倉田原志『講義・憲法学』pp. 149 (2018, 法律文化社)
[xi] ジョゼフ・前掲註(3)pp. 29
[xii] P-MODEL, 1979,『IN A MODEL ROOM』, Warner Music Japan Inc.
[xiii] P-MODEL, 1979, MOMO色トリック[Song], 『IN A MODEL ROOM』, Warner Music Japan Inc.
[xiv] P-MODEL, 1989,『SCUBA』, キャプテンレコード
[xv] 平沢進, 2003-01-18,「殺戮への抗議配信」, https://susumuhirasawa.com/archives/special-contents/event/nowar/nowar.html(参照:2024-09-20)
[xvi] 平沢・前掲註(14)「今まで私は人道的な抗議行動や、政治性を帯びた行動には距離を置いてきました」。なお、アメリカ同時多発テロ以前の《UNDOをどうぞ》(1991)においても反戦の意思は表明されていたが、それはアメリカ同時多発テロ以後に行われた反戦表明とは異なるものである。
[xvii] 平沢進, 2003, 狙撃手[Song],『BLUE LIMBO』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xviii] 平沢進, 2009-08-06, HIRASAWA三行log「鬼畜どもへ、我々は見ている」, http://3gyo-log.susumuhirasawa.com/page/75(参照:2024-09-20)
[xix] 平沢進, 2009-08-08, HIRASAWA三行log「魅惑のX」, http://3gyo-log.susumuhirasawa.com/page/74(参照:2024-09-20)
[xx] 核P-MODEL, 2004, 『ビストロン』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xxi] 核P-MODEL, 2004, Big Brother[Song],『ビストロン』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xxii] 核P-MODEL, 2004, 崇めよ我はTVなり[Song],『ビストロン』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xxiii] 沖森卓也『はじめて読む日本語の歴史』(2010, ベレ出版)
[xxiv] 平沢進, 2009,『点呼する惑星』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xxv] 核P-MODEL, 2013, 『гипноза (Gipnoza)』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xxvi] HIRASAWA三行logとは、平沢氏の公式サイトによって公開されている、日常の出来事や考え事を平沢氏自身が3行程度にまとめ書いたものである。
[xxvii] Phantom Noteとは、平沢氏の公式サイトによって公開されている、平沢氏の新曲の内容や短編小説が記された短いメモである。
[xxviii] 平沢進, 2004-09-16, Phantom Notes「ビストロン収録曲の外見-03」, https://susumuhirasawa.com/phantom-notes/03/(参照:2024-09-20)
[xxix] 平沢進, 2007-09-10, Phantom Notes「Showtime」, https://susumuhirasawa.com/phantom-notes/showtime/(参照:2024-09-20)
[xxx] 平沢・前掲註(29)(参照:2024-09-20)
[xxxi] 平沢進, 2007-09-10, HIRASAWA三行log 「記念日がやって来た」, http://3gyo-log.susumuhirasawa.com/page/230(参照:2024-09-20)
[xxxii] 2004年10月6日アメリカ合衆国政府調査団の最終報告にて、イラクに大量破壊兵器はなかったと明確に否定された。
[xxxiii] 奥菜秀次『陰謀論の罠:「9.11テロ自作自演」説はこうして捏造された』(2007, 光文社)
[xxxiv] 平沢進, 2013-07-13,『平沢進からの暑中見舞い』, http://noroom.susumuhirasawa.com/uploads/fckeditor/Media/hirasawa-syochumimai.mp3(現在閲覧不可)
[xxxv] 辻・前掲註(4) pp. 33-36
[xxxvi] 荻上チキ『検証 : 東日本大震災の流言・デマ』(2011, 光文社新書)[xxxvii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2018-03-11 21:00, https://x.com/hirasawa/status/972804395506196480(参照:2024-09-20)
[xxxviii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2022-03-11 21:09, https://x.com/hirasawa/status/1502255303055720453(参照:2024-09-20)
[xxxix] 辻・前掲註(4)pp. 156
[xl] スカパー公式, 2023-04-30. YouTube,『23年5月にメガネの要人が狙われる?米国に対峙する意外な国が!未来を予言するカードに新説発見<独特な視点の客が集まるBAR#9>』, (10:08), https://www.youtube.com/watch?v=Hf_IK9wsmYg(参照:2024-09-20)
[xli] なお、平沢は9.11に関しても「……本年も911と書かれたカードをこっそりとテーブルの下から差し出し、去る。911はまだ終わっていない」と発言している。Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2020-09-11 21:00, https://x.com/hirasawa/status/1436665829400088576(参照:2024-09-20)。陰謀論者の間では、二つの高層ビルが爆破されている図柄を指して、「アメリカ同時多発テロはイルミナティによって事前計画されていた。」と主張される。辻・前掲註(4), pp. 157-158
[xlii] 核P-MODEL, 2013,『гипноза (Gipnoza)』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[xliii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:13, https://x.com/hirasawa/status/796324787580612608(参照:2024-09-20)
[xliv] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:18, https://x.com/hirasawa/status/796326028519952384(参照:2024-09-20)
[xlv] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:26, https://x.com/hirasawa/status/796328018742390784(参照:2024-09-20)
[xlvi] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:30, https://x.com/hirasawa/status/796329228836839425(参照:2024-09-20)
[xlvii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:38, https://x.com/hirasawa/status/796331243394564096(参照:2024-09-20)
[xlviii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2016-11-09 21:46, https://x.com/hirasawa/status/796333228449636353(参照:2024-09-20)
[xlix] BBC, 2016-11-09, “US election 2016 result: Trump beats Clinton to take White House”, https://www.bbc.com/news/election-us-2016-37920175(参照:2024-09-20)
[l] マイク・ロスチャイルド(烏谷昌幸=昇亜美子共訳)『陰謀論はなぜ生まれるのか:Qアノンとソーシャルメディア』pp. 159 (2024, 慶応義塾大学出版会)[li] マイク・前掲註(50)pp. 21
[lii] マイク・前掲註(50)pp. 33-53
[liii] Reuters, 2021-01-12,「ツイッター、「Qアノン」喧伝のアカウント7万件超を停止」,ロイター通信, https://jp.reuters.com/article/usa-election-twitter-qanon-idJPKBN29H0EJ/
[liv] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2020-11-19 21:48, https://x.com/hirasawa/status/1329406245615194112(参照:2024-09-20)
[lv] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2020-11-26 21:20, https://x.com/hirasawa/status/1331935795519754240(参照:2024-09-20)
[lvi] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2020-11-26 21:49, https://x.com/hirasawa/status/1331943178186891270(参照:2024-09-20)
[lvii] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2020-11-26 22:00, https://x.com/hirasawa/status/1331945808107773953(参照:2024-09-20)
[lviii] パーラーは「暴力の扇動」が問題視されアプリストアから規制措置が取られている。Reuters, 2021-01-11,「アップルとアマゾン、右派の集まるSNS「パーラー」を削除」, ロイター通信, https://jp.reuters.com/article/apple-parler-idJPKBN29G009/(参照:2024-09-20)
[lix] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2021-01-04 22:02、https://x.com/hirasawa/status/1346079487671238662(参照:2024-09-20)
[lx] 藤原学思『Qを追う 陰謀論集団の正体』pp. 102(2022, 朝日新聞出版)
[lxi] 副島隆彦『裏切られたトランプ革命 新アメリカ共和国へ』pp. 75(2021, 秀和システム)
[lxii] Vallejo, Justin; Thomas, Phil, 2022-01-18, “Why some QAnon believers think JFK Jr is still alive – and about to be vice president”, https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/qanon-jfk-jr-alive-trump-b1995594.html, The Independent(参照:2024-09-20)
[lxiii] リーハイバレー・ジャパニーズ・ミニストリーズ, 2021,「子どもの人身売買、映画『自由の音』についてジム・カヴィーゼル語るJim Caviezel」, https://rumble.com/vfvr2r-jim-caviezel.html(参照:2024-09-20)
[lxiv] Susumu Hirasawa(@hirasawa). X, 2021-06-04 21:36, https://x.com/hirasawa/status/1400793456826413056(参照:2024-09-20)
[lxv] マイク・前掲註(50)pp. 81-85
[lxvi] マイク・前掲註(50)pp. 7
[lxvii] マイク・前掲註(50)pp.ⅴ
[lxviii] 平沢進, 2021,『BEACON』, ケイオスユニオン/TESLAKITE
[lxix] 平沢進, 2008-05-19, Hirasawa三行log「捨てた」, http://3gyo-log.susumuhirasawa.com/page/303(参照:2024-09-20)
[lxx] アサダダ(@LWfdAILyPRMOPZD). X, 2021-08-22 21:32, https://x.com/LWfdAILyPRMOPZD/status/1429421327128039438(参照:2024-09-20)
[lxxi] Hirasawasusumu, 2021-06-20. YouTube, 平沢進のBack Space Pass『24曼荼羅編』, (58:39), https://www.youtube.com/watch?v=XqOiMQU_VWg(参照:2024-09-20)

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