品質管理(QC)と品質保証(QA)の違いを分かりやすく
製造現場などでよく使われる言葉である品質管理(Quality Control, QC)と品質保証(Quality Assurance, QA)。
この違いってなに?とよく質問されます。
そこでこれらを明確に理解するために、料理の例えを使って説明します。
品質管理(QC)とは?
品質管理は、具体的な製品が一定の品質基準を満たしているかを確認するプロセスです。
あなたがレストランのシェフだとします。料理中にシェフが「塩加減は適切か」味見をしたり、盛り付けた後に「見た目がきれいか」確認したりするのが品質管理です。
このプロセスは、提供する料理そのものが一定の基準を満たしていることを保証するために行われます。
品質保証(QA)とは?
品質保証は、製品が初めから品質基準を満たすような仕組みやプロセスを設計し、維持することです。
レストランで、最初から「この料理はこうやって作ると必ずおいしくなる」というレシピや調理手順を作成し、シェフたちにその通りに作ってもらう仕組みを作るのが品質保証です。
また、調理器具の定期的な点検や、スタッフのトレーニングなども品質保証活動の一環です。
品質保証部門の役割
品質保証(Quality Assurance, QA)部門は、製品やサービスが定められた品質基準を満たすように、組織のすべてのプロセスや手順を監督することを役割としています。
品質管理システムの構築と維持
組織全体で品質を維持するためのシステムやポリシーを策定し、それがきちんと運用されるように監督します。プロセスの監査
各部門やプロジェクトの進行が品質基準に沿っているかを定期的に監査し、必要な改善策を提案します。トレーニングと教育
従業員に対する品質に関する教育やトレーニングを行い、品質意識の向上を図ります。
品質保証書の意味
品質保証書(Quality Assurance Certificate)とは、製品やサービスが特定の品質基準を満たしていることを正式に保証する文書です。この文書は、企業が顧客や規制当局に対して、自社の製品やサービスが一定の品質を持っていることを証明するために発行します。
規制要件の遵守や品質へのコミットメントの証明などが主な目的です。
主な内容には以下が含まれます:
製品やサービスの仕様や基準
品質管理プロセスや試験結果の概要
製品が品質基準を満たしているという保証
まとめ:
QCは、出来上がった料理をチェックして問題がないか確認すること。
QAは、そもそも問題が起きないように仕組みを整えること。
このように、QCは製品が出来上がった後のチェック、QAは製品を作る過程そのものにフォーカスしているのが大きな違いです。