大学卒業後の新しいキャリアの考え方 ~たくさんの選択肢とその準備方法~
はじめに:進路は一つじゃない!
大学を卒業したら、多くの人は企業に就職します。これが日本では「普通」であり、そこから外れる人はごく少数です。
でも、世の中にはもっとたくさんの道があります!
例えば、今流行りのユーチューバーやインフルエンサーなどだけじゃなく、世界ではまったく新しい働き方や考え方も増えてきています。
ここでは、大学を卒業した後に考えられるいろんなキャリアの例と、それを実現するために大学生活をどう過ごせばいいかなどについてわかりやすく説明します。
1. 日本と世界の「就職」の違いを知ろう
日本では、大学を卒業したら企業に就職するのがとても一般的です。2024年には、大学生の就職率がなんと98%にもなると言われています。この数字を見ると、ほとんどの人が「就職一択」だと思っているのがわかりますよね。
大学も就職率の高さを実績としてアピールしています。
一方、海外では少し事情が違います。例えば:
アメリカ
約70%の学生が企業に就職しますが、それ以外の人たちは大学卒業後に起業したり、フリーランスとして働いたり、また大学院に進学したりと様々です。ヨーロッパ(スウェーデンなど)
大学卒業後に数年間旅をしたり、ボランティア活動をしたりする人も多くいます。
2. 大学卒業後の「新しいキャリア」の例
(1) ユーチューバーやインフルエンサー
これらは最近よく知られるようになった働き方です。SNSや動画配信を使って、自分の得意なことや好きなことを発信して収入を得る人たちです。
例:趣味を仕事に変える人たち
釣りが好きな人が釣り専門のユーチューブチャンネルを開設。視聴者数に応じた広告収入を得て生活しています。
(2) ライバー(ライブ配信者)
ライバーは、リアルタイムで配信を行い、視聴者とのコミュニケーションを通じて収益を得る働き方です。
例:日本の女性配信者Aさん
ゲーム実況や日常の生活を配信することで、月に数十万円を稼いでいます。
(3) フリーランスで働く
特定の会社に所属せず、スキルを生かして自由に働く方法です。デザイン、プログラミング、イラスト制作などが人気の分野です。
例:世界を旅するライターBさん
記事を書きながら各国を巡り、その経験をオンライン記事として販売しています。
(4) 起業(ビジネスを始める)
自分で会社を立ち上げたり、新しいサービスを提供したりする方法です。大学在学中から起業する人も増えています。
例:学生起業家Cさん
在学中に開発したアプリが注目され、卒業前に会社を設立。今では数十人の従業員を雇っています。
(5) ポートフォリオ型キャリア
一つの職業に縛られず、複数の仕事を組み合わせて働く方法です。
例えば、午前中はイラストレーター、午後はオンライン英語講師というような働き方です。
(6) 新しい働き方の可能性
宇宙旅行ガイド
将来、宇宙旅行がもっと一般的になれば、観光ガイドとして働く人も増えるかもしれません。AIトレーナー
人工知能(AI)を訓練する専門家も新しい職業として注目されています。
3. 大学のうちに「未来の準備」をはじめよう
大学時代は、将来に向けた準備をする絶好の期間です。特に、個人事業主や会社を設立することは思っているほど難しくありません。ここでは、その具体的な方法をわかりやすく紹介します。
個人事業主になる方法
個人事業主は、自分の名前で仕事をするシンプルな方法です。日本では、開業届を税務署に提出するだけでスタートできます。
開業の準備
まず、自分の得意な分野や興味があることを仕事にするアイデアを練ります(例:デザイン、ライティング、ハンドメイドの販売など)。
必要に応じて銀行口座やクレジットカードを仕事用に用意します。
開業届の提出
開業届は最寄りの税務署で手に入れるか、国税庁のウェブサイトからもダウンロードできます。
提出費用はかからず、登録も簡単です。
屋号を決める(任意)
個人事業主として名前以外に「屋号」(仕事の名前)を設定することも可能です。
青色申告の申請
青色申告を行うと税制上のメリットが多いため、早めに申請しておくのがおすすめです。
メリット
初期費用がほとんどかからない。
学生でもすぐに始められる。
自由に仕事を選べる。
株式会社や合同会社を設立する方法
会社を設立するのも、実はそれほど難しくありません。株式会社や合同会社は法的に認められた法人として活動する形態で、信頼性が高まります。
会社設立の準備
事業内容を明確にする。
商号(会社名)を決め、登記前に他社と被らないか調査します。
本店所在地(住所)を決定します。自宅でも問題ありません。
必要書類の作成
定款:会社のルールや目的を記載した書類。
株式会社の場合は、公証人役場での認証が必要です。
資本金の用意:株式会社では1円から設立可能です。
印鑑の登録。
設立登記を申請
法務局で登記を行います。設立費用は以下の通り:
株式会社:約20万円(登録免許税や定款認証費用含む)
合同会社:約6万円(登録免許税のみ)
会社用の口座開設や届出
会社の口座を作成し、税務署に法人設立届を提出します。
メリット
信頼度が高く、取引先が増える可能性がある。
融資や助成金を受けやすい。
複数人での経営がスムーズ。
大学生が起業するためのヒント
小さく始める
例えば、クラウドソーシングサイトを使って小さな仕事を受注するところからスタートしましょう。
副業として始めてみることでリスクを抑えられます。
学内の起業支援を活用する
一部の大学では起業相談やインキュベーション施設が利用できます。
他の学生とチームを組むことで新しいアイデアが生まれることもあります。
補助金や助成金を調べる
学生起業向けの補助金や、地域の創業支援を利用できます。例えば「日本政策金融公庫」の新創業融資制度など。
ネットワークを広げる
起業家イベントやセミナーに参加し、経験者から学びましょう。
まとめ:ハードルを下げて挑戦しよう!
個人事業主や会社設立は、一見難しそうに思えますが、実際には準備と手続きだけで誰でもスタート可能です。
大学生の間にアイデアを練り、小さく挑戦することで、社会に出た後の選択肢が大きく広がります。自分に合った形で、未来の準備を楽しみながら進めてみてください!
なにごとも経験が大事です。そして大学生の間は、リスクを考えることなく、失敗も含めてその経験ができる最初で最後のチャンスです。ここで得た経験は、たとえその後企業に就職することになったとしても、大きな財産となるでしょう。