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薬剤師辞めたいのに薬局経営してるワケ

私は個店の経営者である。ここでは薬剤師を辞めたい薬剤師と名乗っているにも関わらず薬局の経営を行っているのだ。

傍から聞くと矛盾のように感じるだろう。

何を隠そう、自分自身もその葛藤と矛盾と数年間闘い続けてきた。その整理が少し出来たのは、ついこの間のことである。その解を見つけるためにこの記事を書き綴っていると言っても過言ではないため、矛盾や違和感があるかもしれないがどうか温かく見守っていただけると有難い。

回りくどい言い方をするが、人には得手不得手が存在する。それと同じくして、好きや苦手が存在する。

仕事を関係なくしたら、好きなことを続けるのは多くの方がそれほど苦痛に感じることは少ないだろう。私の場合、スポーツなどで体を動かしたり映画鑑賞などが好きであるが、体力的な問題を除けば飽きることなく続けられている。

対して、不得意とすることや苦手とすることを続けるのはどうだろうか。仕事と割り切ることは簡単といえど、少なからずストレスが溜まっていく。もう数年に渡り、個店の薬局経営を行っているが、ルーティンワークや同じ場所に居続けることが苦手な私は、それが苦痛で仕方なかったのである。

先日こんな記事を書いたが、良ければ立ち寄って見てもらえると嬉しい。

ここから話を進めていくには、『薬局を経営すること』と『薬剤師として働くこと』というのは全くの別物であるということが私の根幹にある。

端的に言えば、経営やブランディング、マーケティング等について考えて実行するのが私は好きなのである。店舗の運営だけでなく、薬局以外の仕事なんかも常々いくつか抱えている。しかし薬局ほど安定したモデルというのはまだなく、事業と呼べないものも沢山あるが、それらの活動をするために薬局は会社単位で見ると大きな柱を担ってくれている。

有難いことに、私の薬局で働いてくれている数名のスタッフは皆とても優秀だ。私が現場に立っているよりもしっかりと店が回っているのではないかと思うくらいである。

薬局経営をしているというのは事業基盤という側面は勿論だが、そういった自分に出来ない事や苦手なことを担ってくれる方がいるだけで、自分だけでは億劫だがスタッフらと一緒になら夢や理想を実現できるのではないか、とぼんやり思っているのかもしれない。

となると薬剤師としての現場に出る時間も大切だが、働きながらそうした根底にある理想やビジョンなんかを走りながら考えるのは至難の業とも感じる。頭の中がいつも散らかっているので少し落ち着いて考えるために、今日もこう思う。


あぁ薬剤師を辞めたい。

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