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脱・見にくいノート

いっぱい書くのが苦ではない宗教の人は「戻る」を押して、他のnoteへどうぞ。
次のような悩みを持っている人は、ぜひ最後まで読んでほしい。

  • 自分のノートがぐちゃぐちゃで見にくい

  • せっかくメモした内容を見つけられない

  • ノートを書くのに時間がかかりすぎる


書けば書くほど、わかりにくい

たくさんびっしり書かれたノートは、スゴくてエラい、みたいな雰囲気がある。
しかしぶっちゃけ、99%の人は使いこなせていない。

計算の途中式が100行あったら、どこで何の計算があるのか、まったくわからない。
それと同じで、文字があればあるほど、大事な情報は探しにくくなる。

例えば次の例を見てほしい。

  • 駅から3分という駅からとても近いマンションの空室に住んでくださる方を募集しています。間取りは2LDKで、家族で住むのにもピッタリのお家です。ペットの飼育もOKなので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

とても丁寧だが、長い。
ぱっと見で情報が入ってこない。
読み終わるまで、何の話なのかわからない。

これなら、次の例の方がシンプルでわかりやすい。

  • マンション空室あり:駅近3分、ファミリー向け2LDK。ペット可。

味気ないと思われるかもしれないが、この方が情報はきちんと伝わる。
本当にスゴいノートは、ぱっと見るだけで大事な情報がわかるようになっている。
無駄なものは何一つない。


自分用のメモ

ノートとは、自分用のメモだ。
自分用ということは、他人のためではないということだ。

自分がわかりさえすれば、何を書いても許される。
書かなくてもわかることは、書かなくてもいい。
味気なくてもなんの問題もない。

要らない情報は全て取り去って、書く量を可能な限り減らすのが理想だ。
書く量が減ると、

  • 時間がかからなくなる

  • 小さなスペースに書けるようになる

  • 見た目がスッキリして情報を見つけやすくなる

というとても大きなメリットを享受できる。


文章で書くのをやめる

最もかんたんに、すぐにでもできるテクニックが、「文章をやめる」ことだ。
箇条書き、体言止めを使う習慣をつけると、すぐに無意識にでもできるようになる。
ちなみに、最初に紹介した不動産の宣伝文も、文を使わないように意識している。

  • マンション空室あり:駅近3分、ファミリー向け2LDK。ペット可。

これだけでも、情報は十分に伝わるのだ。
まずは箇条書きにするクセを付けると、どんどんシンプルに書けるようになる。


記号や略号を使う

自分だけがわかるようなルールを作ると、書く効率がもっと一気に上がる。
そこで役に立つのが、記号だ。

まずは、すでに世の中に存在する記号を使う習慣を作ろう。
嫌いかもしれないが、数学の記号が役に立つ。
別に数学の知識はいらないので、安心して使ってほしい。

  • ∴ ゆえに

  • ∵ なぜならば

  • ⇒ ならば

  • ⇔ 同値 (↔ 対義語 とは違うので注意)

特に上2つは、慣れてくると非常に役に立つ。
∵シンプルですぐ書ける

こんな感じでこのnote内でもあえて積極的に使っておく。

英語を見習う

他にも、英語の略称や略号などは使い勝手がいい。
英語圏の人は、少ない文字数で表現するのがとても上手だ

  • 2 to

  • 4 for

  • thx Thanks

  • btw By the way

さすがに上の例は使うことは少ないが、次の例はとても使い勝手がいい。
(一部は英語ではない)

  • w/ with「〜と一緒に、〜を用いて」

  • w/o without「〜なしで、〜を使わず」

  • ex. 例

  • cf. 参照

  • i.e. 言い換えると

一気に覚えようとすると大変なので、まずは1つずつでも使ってみてほしい。

なんでも自分用の記号にする

ここまでの記号は誰が見ても(知っていれば)意味がわかる。
∴人に見せるためのメモやノートでも使える。

しかし自分専用のメモを書くのであれば、もっと自由に記号を作れる。
本当に自分にしかわからない記号でもいい。

フランスのことを川(∵国旗が縦3本)と書いてみたり、ドイツを三(∵国旗が横3本)と書いてもいい。
オーストラリアを※☆(cf.国旗)と書いても許されるのである。

存在しない記号を生み出してしまうのも面白い。
「急性骨髄性白血病」をξ(グザイ)のような謎の線で書いてしまっても、自分がわかるのであれば全く問題ない。
(省略したくなるほど頻繁に書くことはないと思うが)

薬学でよく使う記号

薬学の勉強では、記号を使わないとダラダラ日本語を書きがちなので良くない。
幸い、薬学の勉強で使いやすい略号や記号はたくさんある。

ARBやSSRIなど、有名なものは皆使っていると思う。
その種類をもっと増やすだけだ。

書く頻度が多い言葉ほど、記号にするメリットが大きくなる。

  • ® 受容体

  • i 阻害薬

  • N 神経

  • Y 抗体

  • BP 血圧

  • DM 糖尿病

  • Ach アセチルコリン

  • Ad アドレナリン

  • NAd ノルアドレナリン

図にする

文をやめて、短い言葉に置き換えても、それでも読むのは面倒。
究極的には、言葉をやめてしまうのが理想だ。
読みにくいと思ったら、図示する。

薬学では、矢印を2種類使い分けると非常に便利だ。
促進や亢進などのプラスの働きと、阻害や不活化などのマイナスの働きを、別の矢印で表現する。(cf.下図)

PDEⅢはcAMPをAMPに分解する酵素なので、矢印に+マークを付けて促進の目印。
逆に阻害は、矢印の先端をT字にして表している。

ここで紹介したもの以外にも、自分で思いついた略号や記号など、なんでも取り入れるようにしてみてほしい。

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