見出し画像

内服ブチルスコポラミンのCmax算出に挑戦(これ自体は臨床応用しても意味ないが、考え方自体は他で使えないか)

    ブスコパンの薬物動態値はほとんど“該当資料なし”である。分かっている数値はTmaxが2時間、BAが1%、CLtotが1.2L/分、腎CLが0.6L/分、分布容積(iv 後:Vdss)が128L、消化管吸収率(経口)が8%の6項目。
※内服も注射剤も同じデータしかない。

    「D・F/τ=CLtot・Cp」を使い、1日3回服用したとして、それぞれの数値を代入していくと、「10mg・1%/480min=1.2L/min・Cp」となり、Cp=17ng/mLとなる。

    ブスコパンは4級アンモニウムで極性が高いため、内服では吸収率が非常に悪く、血中濃度が上がらない。

いいなと思ったら応援しよう!

薬備(ヤクビ)〜保険薬局薬剤師のアカデミック備忘録〜鎌田貴志
仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。