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シルニジピンは朝食後しか飲めない?

 シルニジピン錠は先発品も後発品も、用法が「朝食後」に限定されている。配合剤であるアテディオ®も。
 まず、「食後」限定の部分について。IFの「食事の影響」の項目には「食後投与群の血漿中濃度は絶食時投与群よりやや高い傾向はあるものの、差は認められなかった。」と明記されており、空腹時投与でも問題はないと思われる。

 また、服用時点が「朝」に限定されている事について、持田製薬DIに確認したところ、治験段階で朝食後投与を行ったことが理由だと。あと、コンプライアンスのため。
 夕食後で投与されることもよく見受けられるようだが、保険上どうなるかは不明だと。
 ジェネリック会社には確認してないが、同じ理由だろう。

 IFには、「臨床的には、毎朝 1 回投与で昼、夜間、早朝にわたる良好な血圧コントロールが得られ・・・」と記載があるが、薬物動態の項目には定常状態における血中半減期(β相)が8.1hrだと記載されているので、いつ服用しても安定した降圧効果が得られそう。 → 臨床上は、朝の服用にこだわる必要はないだろう。

【2018/02/25記載】

仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。