ディメンション・ゼロ「戦士たちの共鳴」限定ドラフト解説&点数表
超ニッチで「どこに需要があんのよ」系の記事なんですが、与太として面白いかなと思ったので。
前提
上のアーカイブ、「望廊杯2nd メロー・カードの原点予選」のレギュレーションが前提です。
3-2ドラフトはこれしかやったことがないのでほとんどエアプです。全ての文末に「という霊感がある。」を補うと良い感じの信憑性になります。
ディメンション・ゼロ エキスパンション3-2「戦士たちの共鳴」5パックを用いたドラフトで、ピックした合計50枚から40枚を選び出し、デッキとして使用しています。
色別の強弱で言うと 青≧白≧緑>赤>黒
くらいの認識。
青白緑は人気色(競合が多くなる)でカードが集まりにくい、赤黒は不人気色(競合が少なくなる)でカードが集まりやすい、という前提で書かれる。
黒が不人気なのは《有罪の魔煙ギルティ》《断筆のペン》《つきまとう人形エイミー》《恐怖政治》といったこの環境の骨子になるサイクルのレアリティが高いから。
ところで望廊杯2ndは11/27(日)、池袋で開催されます。
予約がお済みでない方は、どうぞ下の埋め込みから!
点数
おじっぽい体裁で書きたい(ただの好み)ので、MTG wikiのドラフト点数表に倣って記載する。
注釈:項目としてのカード名にリンク逐一つけようと思ったんですがかなり手間だったので手隙の時にやります
●4コスト進撃サポート共鳴ユニット
C《バーニング・スナイパー》8点
C《イビルアイ・クライマー》6.5点
C《マリントップガン》9.5点
U《眩い鎚の乙女》8.5点
U《カオスビースト・バジリスク》8点
まず環境の真ん中にいるカードから。
前提として、3-2ドラフトの主戦力……というか、序盤中盤の斬り合いは大きく2つのプランに分かれる。進撃共鳴軸と団結軸である。
進撃共鳴軸は、《バーニング・スナイパー》《マリントップガン》などの進撃サポートカードを共鳴によって展開し、制圧ないしアドバンテージを獲得する手法。必要枚数が少なく済み、3コストのユニットの単体性能が高い。反面進撃能力を使うとそのユニットが破壊されてしまうので、パワー+2000は永続だが、除去やドローは使い切りになる。
団結軸は、《マスター八双ブレード》《コーラス・ナイト》など団結種族をかき集め、プランゾーン効果で性能を底上げする。レアリティが低くて比較的集めやすく、上手く種族を染めるた時の天井が高い。反面単体性能は低く、プランゾーンを必要とし、かつ当該種族がそこになくてはならないから、安定しない。
基本的には進撃共鳴軸が優位。組みやすさと安定感はやはり強し。
それを前提した上で強力なのが《バーニング・スナイパー》、《眩い槌の乙女》、そして《マリントップガン》。
前二者は同サイクルを進撃1回で除去できるため、先に着地させた時のバリューが非常に高い。特に《バーニング・スナイパー》は5コスト以上にもダメージが蓄積でき、フリーズ状態しか除去できない《眩い槌の乙女》とは異なりタイミングも選ばない。……のだが、いかんせん《強襲のリンクス》が制圧向けでない上アンコモンなのが痛いところ。相方として見るなら《カラカサ・ドリアード》がよさそうだ。
なお、《イビルアイ・クライマー》は修正値が3000なため3コスト進撃ユニット側しか触れず、《断筆のペン》がシルバーレアなことから評価が低い。
《マリントップガン》は進撃でユニットを失う当環境における最も安値の稼得手段。相手のユニットを進撃ユニットが踏み、ドローし、進撃能力を処理し……と、とにかく枚数を稼げる。除去は対象がいなくては意味がないが、ドローは暇でも利得になる。トップコモン2枚のうちの1枚。もう片方は《鎧闘士エビゴールド》。
《カオスビースト・バジリスク》は色が強いが、移動先のスクエアで誘発する能力であり1歩では意味がなく、優位を築くのにエネルギーがかかりすぎるところが難点……だが、牽制としては十分機能する。そもそもこのサイクルは進撃2000パンプを持っている時点で強いので別によい。
●3コスト進撃ユニット
U《強襲のリンクス》7.5点
S《断筆のペン》8.5点
U《ディレクター・スピリット》7.5点
C《くるみ割り人形》7.5点
C《カラカサ・ドリアード》8点
《ディレクター・スピリット》は《マリントップガン》同様アドバンテージお化け。プランも開くので2枚使えることも少なくない。
《くるみ割り人形》は進撃する機会は少ないものの、パワーが3500と頭ひとつ抜けるため、拮抗した時の強さが光る。色も強い。
《カラカサ・ドリアード》は、相手のユニットを踏む手段として見るととても優秀。残り香と共鳴除去くらいしかデカブツに対抗できないこのプールにおける希望。安いし。加えて能力が1つ余分についていて、1歩目からパワーが上がった状態で仕事をするのも見逃せない(なんなら進撃コストは他のユニットで支払っても誘発するし)。
《強襲のリンクス》は進撃能力が、スマッシュの難しいドラフトにおいてはタイミングが限られ、レアリティの都合中心色としてかき集めるにも難しいところがある。決定打として頼もしく、赤をやるなら見たら取っておきたい。そうでなくとも、赤相手に警戒しておきたい札。カットも視野。
進撃軸としてデッキ全体を考えた時、《断筆のペン》がシルバーレアなせいで黒が割を食う。除去性能のバカ高いボムレア(戦況を簡単にひっくり返す強いレアカードの意)なので、黒なら何より優先するべき。黒でないなら、流すのはちゃんと考えてから。
●3コスト団結種族
C《マスター八双ブレード》5.5点
C《堕落時計コラプト》3.5点
C《エビストライカー》5.5点
C《コーラス・ナイト》6.5点
C《変幻獣バブルジュエル》2.5点
続いて団結軸。
あくまで8人ドラフトでの評価である。一定のかき集めを必要とする団結軸は、人数を減らすほど効用が下がる。
《マスター八双ブレード》はまくり返しのパワーが高く、競合も比較的しにくい赤であるため、かき集めるときのコスパが良好。ただし、パワーが2000と群を抜いて低いので、噛み合わない時のバリューの低さ(と相手のターンの貧弱さ)はすごい。移動コストの軽さを活かして《懲罰の魔煙パニッシュ》の共鳴タネとして使えたら強いだろう。まあ、そうでなくとも《忍び寄るブラックエッジ》が強いため、取れたらこれを何枚かつまむのは全然ありそう。ブレマスは戦績などの都合で3-0したいとき(あるのか?)に決め打つ選択肢としては優秀な気がする。
《堕落時計コラプト》は……決め打ちでも集めにくいし、序盤の効きが悪いしで、かなり厳しそう。《震える時のコールドクロック》が何枚あればデッキになるんだろうか……
《エビストライカー》は、パンプ条件がちょっと厳しく、かき集めても手札3枚以上条件を直接満たしやすくなることもないので性能は悪い寄りなのだが、いかんせん《鎧闘士エビゴールド》が強すぎて取れてしまう。というか多色の軽いエビが《鎧闘士エビシルバー》なせいでこいつを取らないとリリースインに苦労するのだ。
《コーラス・ナイト》は団結では最有力で、種族内にほとんどレアがなく(《女豹ダンサークロー》くらいだし、別にいらない)、なあなあで集めていきやすい。加えて並んだときのバリューが高くなりやすく、ブレードマスターと違って相手のターンでも弱くならない。色の都合フィニッシャーが《トードライダー獅子神》《大巨人ランドブレイカー》の両方がコモンで簡単に取れるので、ゲーム全体のイメージがつかみやすい。ただし、他の団結軸以上にデッキパワーが《コーラス・ナイト》を取れた枚数に強く依存するので、競合すると地獄。
《変幻獣バブルジュエル》はやめておいた方がよい。エネルギーブーストが《変幻獣バブルベヒーモス》《変炎獣ゲルボックル》《結界の守護者》の3種(しかもレア、シルバーレア、レア)に限られるので、先手を取ってようやく自分のターン限定で有効な能力になる。しかも《大巨人ランドブレイカー》《せめて悪夢を見ないように》一発で効力を失うため相性も良くない。
●6コスト団結種族
U《マスター居合ブレード》4.5点
U《荒廃時計ルイン》3点
U《エビブラック》4点
U《ゴライアス・ナイト》5点
R《変幻獣バブルベヒーモス》2点
●団結サポートベース
C《楽市楽座》5点
C《狭間の部屋》4点
C《登場する崖》4点
C《騎士の円卓》5.5点
C《ジェネタンク》3点
6コスト2スマッシュのユニットは、団結軸でなければ用のないカードたちなので、たぶんアンコモンの中では集めやすいほう。
2コストベースは1000パンプの置物として役割があるので評価が上がる(D0プレイヤーはご存じの通り、恒常的な1000パンプはバカにならない)のだが、優先度は低い。パンプを当てにするなら残り香を取りたい。腐っても2コスパンプベースなので団結軸でなくても流れてきたら使用には値する。
適正枚数は、山勘だが、2種合わせて3~5枚くらいだろうか? いっそもっと多い方がいい可能性も捨てきれない。
赤のワンチャン狙える力と白の鉄壁力はよい。数枚拾ってもよさそう。
青は《エビストライカー》が多めならリソース回復にもなりえて悪くない。
黒は不意にやってくるチャンスとハンデスの相性の悪さがが気になる。複数枚落とせるタイミングでは相手の手札がほとんどないことも多いだろう。
パックから《変幻獣バブルベヒーモス》が出てきたら泣いてください。
●2コスト廃棄/除外ユニット
C《弧状の魔炎アーク》6点
R《有罪の魔煙ギルティ》7.5点
U《霙の魔氷スリート》7.5点
U《ジェットエンジン・ペガサス》7.5点
U《弾丸小僧アルジー》8点
このサイクルは大きく3つの役割を持つ。
1つ目はストラテジー的役割として。
黒青はパワーで押し負ける相手に対するアンサーになる。特に《鎧闘士エビゴールド》をなんとかする手段としての有用性。《ジェットエンジン・ペガサス》は盤面形成・維持に一役買い、《弾丸小僧アルジー》は攻め守りの両面で活用できる。2コストでスマッシュのある形をした保険と考えれば、強さがわかる。
2つ目は団結のサブ種族として。
黒白緑は《忍び寄るブラックエッジ》《鎧闘士エビゴールド》《トードライダー獅子神》というお化けどもの最軽量の餌としてとても強力。
3つ目は共鳴役として。
3コストユニットの移動コストはだいたい2コストなので、2コストユニットの移動1コストは共鳴ユニットの着地を1ターン早める。《バーニング・スナイパー》サイクルは進撃ユニットが着地していないので効果は薄いが、《弾幕戦鬼羅刹丸》や《懲罰の魔煙パニッシュ》などにはわかりやすく恩恵だ。
以上の点からこのサイクルはほぼ全員が魅力的だが、《弧状の魔炎アーク》だけは見劣りする。ストラテジー的役割では手間がかかる(他のユニットを出して起こして相手のユニットを踏んで……)し、団結サブ種族としては《変幻獣ゲルボックル》の合成が期待しにくく、共鳴役にしても《マスター八双ブレード》が1コストで移動できるからだ。
●団結種族多色ユニット
C《猛毒のパープルエッジ》5点
R《忍び寄るブラックエッジ》9.5点
《忍び寄るブラックエッジ》は単体性能を見た時にエキスパンション中最強格。リリースインによる奇襲、クイック移動による回避と攻撃、ユニット墓地回収能力によるアドバンテージ、7500のパワー。《鎧闘士エビゴールド》にぶつかれば負けるが、デッキを「寄せた」時の仕上がりは不人気色の赤黒に軍配が上がる。ブレードマスター/シャドーは《猛毒のパープルエッジ》《マスター八双ブレード》《懲罰の魔煙パニッシュ》が全てコモンなため速めのルートを構築しやすいので、自然とまとまりもできるだろう。まあ別に寄せなくても単騎墓地回収だけで十分強い。
《猛毒のパープルエッジ》は共鳴のタネ、《忍び寄るブラックエッジ》の餌、《マスター八双ブレード》の攻撃役として使えるが、シナジーを組めないと2コスト2000でしかない点は注意。多色で渡りをつけられて便利……だけでは使いにくい。これは他の多色2コストも基本的に同様。
C《震える時のコールドクロック》7点
R《凍える時のアイスクロック》3.5点
《震える時のコールドクロック》は共鳴役としては最強。移動からプランの開放までを1コストで担うため、3ターン目以降の見通しが各段に上がる。自身が多色なので《弾幕戦鬼羅刹丸》あたりも狙えるのがいい。フィジカルは貧弱なのでそれ以外は期待しないが吉。序盤に出せると強いが、後半の仕事は少ないだろう。ちなみにこれがほぼ唯一《堕落時計コラプト》を有効に機能させるエンジンなので、団結よりも優先度が高い。
《凍える時のアイスクロック》はセオリー通りのプレイなら出たターンに仕事をせず、山はどんどん減り、盤面にも干渉しないし、合成は難しい……さあどうしたらよいものか。能動的に頑張るなら、見る枚数は多く墓地も肥える《震える時のコールドクロック》の能力で探していくしかない。本当に時計は《震える時のコールドクロック》頼り。青黒、《永遠の牢獄》《無限凍結》と、いいものは揃っているんだけれど……
S《鎧闘士エビシルバー》8点
C《鎧闘士エビゴールド》9.5点
《鎧闘士エビシルバー》は見たら拾う。この機を逃すと手に入らないし、見つかっても高くつくから(取り切りですよね?)。……そうでなくとも、《鎧闘士エビゴールド》という受けやすい爆弾コモンの最高のサポートなので、ほぼ取らない理由はない。《鎧闘士エビゴールド》がタッチを検討されるレベルの強さなので、タッチしやすくなるこのカードを取らないことはないのだ。
《鎧闘士エビゴールド》はD0における大型対処の基本手段「複数枚ぶつける」を完全に無力化する上、8000とかいう若干他より高いパワーによって単体戦闘でほぼ無敵なカード。そのくせ色拘束は青も白も1。リリースインがなくても対処に困るカードとして使っていけて、それがよりによってコモン。制圧力、出現頻度の2点から、環境を定義しているカードといえる。例えば、後述する残り香サイクルの評価が高いのは、複数枚ぶつけて対処できないこいつのせいだ。
この環境は低レアリティの除去も選択肢が少なく、《悪の枢軸》《せめて悪夢を見ないように》くらいしかロクなものがない。出されてもいいように、策をちゃんと練っておこう。おすすめは《カラカサ・ドリアード》。
使う側としてはうっかりリリースインして《メロー・カード》されないように気をつけること。
U《トードライダー白蛇姫》7点
C《トードライダー獅子神》8点
カエルはとにかくレアリティが低く、そして《コーラス・ナイト》の強さもよく知られる所。ということはつまり、《トードライダー獅子神》は能力を使いやすいということだ。人気2色なので競合は多くなるが、他が進撃軸ならチャンスはある。
7000とパワーがやや物足りないところはあるが、カエルでうまく染めればパンプの機会は問題になりにくい。多色なので残り香も両対応だし。まあ、素で同コスト帯のファッティにことごとく負ける点は認識しておいた方が良いだろう。リリースイン狙いならよいが、しっかり制圧するならパンプか回避の用意はしておくべきだ。
《トードライダー白蛇姫》は単体性能メチャ低であまり魅力はないが、《コーラス・ナイト》の能力が光る2コストのカエルなので、それだけでありがたいパーツになってくれる。シナジーがあるなら取りたいし、無ければカットするほどでもない?くらいの1枚。
U《変炎獣ゲルハーピー》8.5点
S《変炎獣ゲルボックル》3.5点
《変幻獣ゲルハーピー》はドラフトのルールにより完全な化け物になっている。プレイして共鳴役と同時に《スカラベマスター》をアクティブにする性能は常軌を逸しており、なんなら赤緑だけでなく赤黒や緑白が主体のデッキでさえこのカードから入った方が受けが広くなりそう。赤青緑の3色でもそうなりそう。
過信は禁物で、2コスト故に序盤のプレイが最もバリューの高い時間帯なので、赤緑がしっかり出るデッキでなければプレイは遠く先。エネに埋めても赤緑なので仕事はするが、他の色を基調にこれを後からタッチして……となると信頼性はかなり落ちる。
《変炎獣ゲルボックル》は《凍える時のアイスクロック》同様の悩みを持つ……すなわち、出たターンに仕事をせず、山はどんどん減り、盤面にも干渉しないし、合成は難しい。《震える時のコールドクロック》とは異なり《変炎獣ゲルハーピー》では助けにならないので、無理矢理合成を成立させるにも難がある。
置けさえすればエネルギーは勝手に増えるので《変幻獣バブルジュエル》の強化も入るが、そのために《変幻獣バブルジュエル》をかき集めるたら、これが引けない時の弱さに耐えられない……構築環境で一世を風靡したカードもドラフトだと、のよい例。まあ取りきりなら取るけれど。
●5コスト共鳴次発装填ユニット
C《陽紅の魔炎プロミネンス》4点
U《懲罰の魔煙パニッシュ》8点
R《濃酸の魔氷アシッド》3点
(白/なし)
S《女豹ダンサークロー》4.5点
団結軸は種族が一致してさえすればシナジーになるので、この辺りまでは一応シナジーの範疇。
まあ《陽紅の魔炎プロミネンス》は別にシナジーないんだけれど……。速攻が途切れないのはなかなかうざいが、フィジカルがすこぶる弱く、盤面に及ぼせる影響がかなり小さい。しかも共鳴なので相手は見てから動き放題。使いにくさの方が勝るのではないか。
《懲罰の魔煙パニッシュ》はしっかり強い。《晴天のシリピリカ》サイクルの6500を超えて、死んだら後続も引っ張って。対象に取られるとそのまま墓地へストンしてしまうけれど、案外引っ掛かるカードは多くない。《弧状の魔炎アーク》《霙の魔氷スリート》あたりでサクッと死んだりもするが、3コストで出てきてるわけだし、後続も持って来れるしってことで、僕に免じて許してほしい。
《濃酸の魔氷アシッド》はレアなせいで後続がピックできない上フィジカルも強いフリでしかないのでお帰りください。
《女豹ダンサークロー》もシルバーレアなので単騎性能しか見られないが、こちらは一応単騎7000で共鳴3コストなので取り回しは悪くないと思う。一応《トードライダー獅子神》で食えるし。
R《コメット・ペガサス》5点
相手の行動を著しく制限できるカード。見え見えの場所に無策でユニットを出してくることはないので、わざわざやってきたら警戒して引き寄せない……とかの賢しらな立ち回りができる。
まあ大体は《鎧闘士エビゴールド》との大立ち回りが魅力で、スクエアの中央に陣取らせてバキュームバッチコイを狙うことになると思う。というか単騎だとフィジカルが貧弱で……
●メロー・カードのサイクル
R《ガラン・ゴロン》7.5点
U《メロー・カード》8点
R《ローグ・ロングホーンビートル》8点
U《聖騎士ホーリー・ブーメラン》7点
S《妖魔の詩人》7点
スマッシュはできるだけしたくないのでフィジカルの評価は下げ目なのだが、7500になるとほとんどのユニットと相打ちできるラインになるので、そのためにスマッシュしておくか、という場面はわりあいあった。
こいつらは《鎧闘士エビゴールド》筆頭のあんちくしょうどもを止める仕事が期待されるので、《メロー・カード》《ローグ・ロングホーンビートル》がとりあえず強く、《聖騎士ホーリー・ブーメラン》はちょっと頼りない。《ガラン・ゴロン》と《妖魔の詩人》はややむずかしい。とはいえ、スマッシュレース前提ならちゃんと全員仕事をしてくれるとは思う。
●5コスト共鳴移動軽減ユニット
U《弾幕戦鬼羅刹丸》5.5点
C《レディ・プラム》5点
C《命令する魔女》7.5点
S《ミリオン・ダラー》7点
C《朝露を飲むフェアリー》5点
移動コスト無色-1はありがたく、進撃3コストユニットたちの機動性を挙げてくれるが、いかんせん4コスト進撃サポート共鳴連中の方が優先度が高いのでなかなか手が伸びにくい。そのため評価軸はおおよそ「6500を超えていくか」にフォーカスしている。
《弾幕戦鬼羅刹丸》が実質6500イコール。《命令する魔女》は《鎧闘士エビゴールド》に投げつけられるところまで行けるので抜けて強い。《ミリオン・ダラー》は6500に一方を取れる。大体そんな感じ。
●5コスト起動型能力反応ユニット
R《晴天のシリピリカ》8点
R《つき纏う人形エイミー》8点
R《絵画商人ヘロン・セロン》8点
C《怒り狂う獅子》6.5点
U《百花王ボタン》7点
この辺は強フィジカルで前線に出したい奴ら。《晴天のシリピリカ》《絵画商人ヘロン・セロン》が単騎8500相当になるので頼もしい。《つき纏う人形エイミー》はパワー上昇はないが、それでも欲しいのが黒。打点が上がるのはそれはそれで強いのでOK。黒は本当にパワーラインが低い。《怒り狂う獅子》は《命令する魔女》と比較した時の落差が大きめ。《百花王ボタン》は対象にならない状態だと落とすのにひとまわり大きいサイズを要求してくるので厄介。
起動型能力メタはそんなに有効でもないが、散々触れてきたエビどもの牽制になる(実際8000超えるし)ので書いてある意味はしっかりある。
●7コスト移動制約ユニット
R《念力童子》7点
C《サンダーエレファント》7.5点
C《犬闘士ボルゾイ》7点
U《スティンクバグマスター》6.5点
維持コストがかかる連中だが、着地した後歩かないってこともそうそうないので、案外そこまで気にならない。劣勢の盤面でも自分自身で踏みに向かえるサイズだし。
まず《サンダーエレファント》《犬闘士ボルゾイ》が強くて、これは8500なところ。環境定義ラインのひとつ上にいるので、単独で消されることがほぼない。
特に《サンダーエレファント》は相手の残り香のバリューを下げられるのが強くて、こいつを小粒で討ち取るプランを自ら消せる。《犬闘士ボルゾイ》も《永遠の牢獄》や各種コルドロンを無理なく消せて嬉しい。
《スティングバグマスター》は8000あるので及第だが、高コスト帯の枠で見ると《大巨人ランドブレイカー》という、よりお得なヤツがちらつく。
《念力童子》は7500で《鎧闘士エビゴールド》に負けるのが厳しいが、残り香を叩き落とせるのは悪くない。
S《魔甲ドーザー土竜》5点
エネルギーを触る能力は当てにしないでおこう。7コストとして見た時はかなり弱っちい。共鳴だと相応に良いパフォーマンスではあるが、お膳立てしてノーマル6500なので、ちょっと物足りない。
●8コスト中央敵軍移動誘発ユニット
R《ファイアストーム・ドラゴン》8.5点
U《傀儡王グスタフ》7.5点
S《ギガント・マンタ》8点
S《エグザイル・エンジェル》8.5点
C《大巨人ランドブレイカー》8点
最初に上で環境のざっくりした話を書いた時は「序盤中盤の斬り合い」と書いた。じゃあ終盤は? その答えがこのサイクルだ。
多少不利であっても、相手の隙をちゃんと作ることが出来れば、このサイクルは適切に機能し、盤面をリセットしてくれる。逆に言えば、拮抗~有利程度の状況を維持してそのまま勝ちたいなら、こいつらの着地の隙をつくってはいけない。
特に赤白緑。
《ファイアストーム・ドラゴン》は3コスト+4コストの進撃セットをまとめて葬れる(《くるみ割り人形》は勘弁ね)し、2回動ければ除去できないものはない。本体8000も及第点。
《エグザイル・エンジェル》は自分よりデカいやつを倒せないのが悔しいが、複数処理にかかるコストがとにかく安い。制圧よりは反撃と言う感じ。移動してなお後続をプレイするエネが残る。
《大巨人ランドブレイカー》はエネ送りだがサイズを見ない単体除去で、小粒の面除去、大型の点除去両方で活躍する。しかもコモン。
《ギガント・マンタ》は除去手段ではないものの、縦並び横並びさえしていれば大抵のユニット2体は安く持って行けるし、ドローを伸ばして手数も減らない。
難しいのは《傀儡王グスタフ》。確実なアドバンテージは取れるが質を選ぶのが相手なので、リターンの回収が少し遠い(回収した後はもちろんすごく強い)し、《ギガント・マンタ》と違って移動コスト軽減をコントロールするのがちょっと面倒で、直接盤面を解決できる能力を持たない。パワーも7000なので自力で踏めるレンジが狭い。
●コルドロン
U《灼熱のコルドロン》6点
U《漆黒のコルドロン》6点
U《氷結のコルドロン》6.5点
R《雲海の牧場》6.5点
R《獣人の村》6.5点
5コスト連中の移動がタダになりパワーも500上がるとなると結構な魅力だし、進撃3コストユニットたちは進撃の隙が減るし同型でぶつかる時に強いしなど、小回りの利く偉さ。劇的に効くというよりは、相手が嫌がって一応避けたり、あるいはたまに1足りたり、そういうくらいの効果。手から置くにはやや物足りないので、プランから置きたい。
赤は《マスター八双ブレード》をパンプしても2500で500足りない上に移動が赤1でもとより軽くて効果薄、《強襲のリンクス》を軽くしたい場面も限られ……と優先度が下がる。黒も《断筆のペン》が取りにくいので少し優先度が低め。
U《忍者屋敷》6.5点
実質的に2000~相当の仕事をし、自身も多色、ラインのユニットの色も選ばない……と多芸。4コストで置いた分の仕事はきっちりしてくれると思われる。しかし黒2部分が重たくて気軽にタッチしにくく……
C《永遠の牢獄》8点
すんごいまともに強い除去。共鳴除去ストラテジーの移動込みと同じか安いコストで、カード1枚でそれができるため大変頼もしい。これがコモンなのが黒の救いか? 《くるみ割り人形》で容易く割られるのでそこだけ注意。
《鎧闘士エビゴールド》らに避けられたら投了もの。でも撃たないわけにもいかない。そんなに都合よく食える餌持ってるとも限らないし。
C《鎧闘士の聖域》3点
地味うざベース。同ラインの自分のユニットが踏まれなくなるので一方殺されないとか、共鳴に制限をかけたりとか、そういうことができるが、これ1枚使っているのに見合うかというと……。
青白なのでたまたまキャッチしたら《鎧闘士エビゴールド》のタッチのお供にするかもくらい。というか自分はした。引いた瞬間にエネに埋めた。強かった。色は。
R《走り屋の集会場》2点
それだけエネあるなら2体目のデカブツ置こうぜ。
U《火焔山》7点
スマッシュ0vs0でも有効で、ドラフトはレインボースマッシュなせいでその時間帯が長い。そして補正値が3000とバケモンなので、序盤中盤の制圧力がすごい。《変炎獣ゲルハーピー》でちょろまかされないように注意。1番いいのは自分が《変炎獣ゲルハーピー》をガメること。
●残り香(ソウル)
C《栄光の残り香》6→7→8.5点(1→2→3枚目以降、以下同様)
C《野望の残り香》6.5→7.5→8点
C《正義の残り香》6→7→8.5点
C《忠誠の残り香》6→7→8.5点
C《純真の残り香》5.5→6.5→8点
誰にでも許された最後の《鎧闘士エビゴールド》討伐カード、それが残り香サイクル。取ったら取っただけ強くなるので実質団結。
そもそもD0のカードパワーが低い環境はソウル系ストラテジーがアホほど強いので、単騎でも入れられるスペックであり、2枚目以降は+6000という狂った補正がかかる。5~6コスト差を覆せるくらいの修正値と言えば、その大盤振る舞いっぷりがわかる。
今弾は本当に除去の選択肢が薄いので、高コストをきっちりしばけるコモンはちゃんと意識しておきたい。
ただし、ドラフトでは3色4色とデッキカラーがまたがることも日常茶飯事なので、色の制約には注意。撃てた時の威力は抜群だが、撃てないケースもままある。特に5コストのユニットら、《晴天のシリピリカ》や《レディ・プラム》などは、自身と異なる色のユニットをスクエアに置くことを所与としてくるので、撃ちどころが選び放題ということにはならない。故にそのぶん多色ユニットは強い。
黒はパワーラインが死んでいるので点数上げ目、緑は《弾丸小僧アルジー》がいるので点数下げ目。
●共鳴ユニット除去
R《カリスマ》8点
S《恐怖政治》8.5点
U《悪の枢軸》8点
U《せめて悪夢を見ないように》8点
《カリスマ》がしっかり8000あるので偉いが《サンダーエレファント》は落とせないので気をつけようね、くらいしか言うことはない。
除去の選択肢が弱い中でしっかり対処してくれるストラテジーたちなのでしっかり確保することをおすすめしたい。
強いて言えば共鳴後も色拘束が2あるので最低限のタッチだと腐るかもしれないことと、コスト減の条件が共鳴なので不利な時よりも有利な時の方が強いことは意識しておきたい。逆の視点で言うなら攻めている時は「構えさせる」意識が大事か。できれば6コストで撃たせたいし、共鳴で撃たれるならできるだけ不本意な移動をタネにさせられるような盤面づくりをしたい。
U《誇りある反乱者》3点
《マスター八双ブレード》多めのデッキで使うかも? ワンチャン狙い以外の活用が難しい。一応進撃能力を付与できるという点ではオンリーワン。死なない進撃が作れるので《バーニング・スナイパー》などとシナジーはあるけれど、フリーズ状態のユニットしか対象に取れないので気軽にプレイしにくいので結果遠回りな気もする。
U《天使たちの戸惑い》4点
重たい2ハンデス。そりゃ撃てれば強いが、3コスト進撃ユニットあたりで移動して共鳴で合計5コスト↑が基準となると、結局《絶望の暗闇》相当になり、自分のターンでそれだけ払って盤面も触れずシュンとする。地味~にバトルタイミングなのでバトルで撃てたらリアクション許さない点はいいけれど、それでも重たくて食指は伸びにくい。
R《電脳世界の冒険》10点
《マリントップガン》であり、《命令する魔女》であり、残り香であり、《恐怖政治》でもある。全てはここにある。
U《信じたい信じられない》4.5点
そこまでして割りたいベースはほとんどない。《永遠の牢獄》くらい?
R《天使たちの決意》3点
イキった《鎧闘士エビゴールド》たちをどつくにカッチョイイカードだが、それくらいしかできない。それで自分の《鎧闘士エビゴールド》が除去されてキレそうならカットしたらいいと思う。
R《結界の守護者》3点
共鳴しなくても《誕生の宴》だが、3ターン目4ターン目は団結・進撃両軸ともユニットを置くに忙しい。5コスト域は自力で共鳴できるサイクルが多いし、そうでない《百花王ボタン》らも早出しして強いかと言うとそこまででもない。足重いし。
C《邪印抜刀》6点
殴っている限りは永遠に使えるパンプ。攻め返す時の強さはすごいが、攻勢を維持するタイミングでは紙なので、使い勝手が結構悪い。
どちらかというとユニット投げてるときに2コストで付け足すときの方が強さを実感しやすい気はする。
まあ、腐ってもソウルだ。
U《無限凍結》7点
ドラフトは構築よりプランの質が悪くなりがちなので、放り込むタイミングは結構多く、してやったり度も高い。構えるのもあまり苦にならない。使いどころを考える必要の薄いカードなので、ミスらしいミスもない。ただしやってることは1ハンデスでしかないので注意。満足度が効用を上回るタイプの能力なので、過信は禁物。ただの枚数稼ぎだから。
《変炎獣ゲルボックル》の合成に合わせられたらエクストラウィンです。
U《超必殺技》6.5点
質が高いわけではないけれど、こんなんでも貴重な除去手段である。
技を発動する(コストとしてフリーズする)ユニットが必要というところがやや難儀。というのは、この環境におけるユニットは基本的に全部共鳴のタネになるので、更地にして返せるならそうするのが正しい(※)からだ。移動でないにせよ、カードを使うタネとしてはこのカードも同じ構造を持っているから、そのプレイングセオリーの余波でケアしきられると厳しくなる。
※これを徹底するとエネがなくなるので《ファイアストーム・ドラゴン》などでまくられる隙が生じる……というジレンマもある。面白い。
C《魔獣暴走》2点
これ真面目に書かなきゃダメか?
C《爆散波動》4.5点
「相手のプランが開いていて」
「相手の墓地にカードがそこそこあって」
「相手のちょうどいいサイズ感のユニットがいる」
……という壁を超えてようやく機能する除去。まあ、《無限凍結》で先述した通り、プランは雑に開いていることも多いので、思ったほどの撃ちにくさはない。墓地除外も、残り香を飛ばせる点は悪くない。でも状況を選ぶ点は変わらないし、2枚目はバリューが低すぎて取れないだろう。
ちなみに、連動状態の残り香プレイに対応して墓地の残り香を除外しても連動状態は維持される(6000パンプから2000パンプにダウングレードさせることはできない)。ちくしょうめ!
主観で選ぶレアリティ別トップカード
※多色が1位か僅差の2位に入る場合は()で表記
赤
C《バーニング・スナイパー》
U(《変炎獣ゲルハーピー)《強襲のリンクス》
R/S(《忍び寄るブラックエッジ》)《ファイアストーム・ドラゴン》
黒
C《懲罰の魔煙パニッシュ》(《永遠の牢獄》)
U《メロー・カード》
R/S(《忍び寄るブラックエッジ》)《断筆のペン》
青
C《マリントップガン》(《鎧闘士エビゴールド》)
U《悪の枢軸》
R/S《電脳世界の冒険》
白
C(《鎧闘士エビゴールド》)《くるみ割り人形》
U《眩い槌の乙女》
R/S《エグザイル・エンジェル》(《鎧闘士エビシルバー》)
緑
C《カラカサ・ドリアード》
U(《変炎獣ゲルハーピー》)《せめて悪夢を見ないように》
R/S《妖魔の詩人》
総合
C《マリントップガン》《鎧闘士エビゴールド》
U《変炎獣ゲルハーピー》
R/S《電脳世界の冒険》《忍び寄るブラックエッジ》
P《ボンガを継ぐ者》4点
単騎4500は進撃3コスト+4コスト進撃サポート共鳴の5000を下回るので厳しいが、進撃3コストだけなら一方になるので露払いの役目を果たせる……かも……しれない……?
見たら取っとき。
おわり
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