思い出バフが強すぎる
画業20周年記念 畑健二郎展に行ってきた。
『ハヤテのごとく!』が今の自分へ向かう分岐点だった。子供の頃にディズニーランドに連れていかれ、その夜にコンビニで買ってもらった少年サンデー(ディズニーのグッズじゃないのは何なんだ)で、たまたま連載開始されていた。そこで繰り広げられた借金執事とお嬢様のドタバタコメディが何となく面白くて、連載を追いかけるようになった。自分の、いわゆる性癖に「お嬢様」「男の娘」がクリティカルヒットするのは、今っぽく言えばこれで「性癖を破壊された」からだ。
その後はサンデー民となり、畑先生と『聖結晶アルバトロス』『神のみぞ知るセカイ』の若木民喜先生の作品にゾッコン(古いか)になっていくわけだけれども……まあそれは気が向いた時に書きたい。
思い返せば「全体的にギャグを挟みたいが真面目なところは絶対に保持したい」「設定は見えないところもつくりこみたい」みたいな、言語化しにくい部分(これも多分できてない)のストーリーづくりなんかのバランスでも影響を受けている節があって、何を食って育ったかというのは思った以上にまろび出るのかもしれない。だからといって上質なものだけ食えるかというと難しいし、食いたいかというと、「上質なもの」みたいな好み方ってその実なかなかなさそうな気がする。
ともあれ、行ってよかった。図録を買って、トランプも買ってしまった。思い出バフがふんだんに詰まった作品ってのは……本当に強いなあ……『トニカクカワイイ』もこの機にとばかりに紙で揃えてしまいそうだ。
そうだよなあ、(ハヤテがどうじゃなくて一般に)こういう売り方になるよなあ……今から新しいものでたくさんの人の心にバフを植え付ける難易度は、昔と比べてめちゃくちゃ上がってしまっただろうから……
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