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10月16日(水)~21日(月) 大阪の中年王

10月16日(水)

店に行って、週末のKITAKAGAYA FLEA(大阪)の荷物を発送する。
何を何冊持っていくかで迷う。多めに持っていったほうが無難だけど、多く持って行き過ぎて、たくさん余るのも恥ずかしい。「そんなに売れると思ってたの?w 自意識過剰じゃない?」みたいな声が脳内で響いてくる。たくさん余ると返送の作業もめんどいし。こういう数を決めるのが苦手すぎて延々と考えてしまう。

朱野帰子さんが店にZINEを納品しに来てくれる。2種類。どちらも面白いです。

BOOTHが取次として書店に発送してくれたらいいのに、みたいな話をする。そうだなあ。
そのあとそぞろ書房に行って自分のZINEを納品した。交換日記本。


シロクマ先生の新刊、『ないものとされた世代のわたしたち』がすごく面白かった。氷河期世代の立場から、この50年の日本社会の変化について、地方社会、オタク、精神医療、インターネット、などにピントを合わせて描いた本。

シロクマ先生の本で一番自分好みかもしれない。シロクマ先生の本って、現代社会の分析的なのが多くて、この本もそういうところは存分に発揮されているのだけど、この本では「どういう経験をしてきたどういう人間がそれを言っているのか」という個人的な自分のルーツの話をたくさん書いているところが好きだった。
ネット以前ののんびりした時間の過ごし方、荒れた中学校、氷河期世代の就職、オタクが迫害されていた頃、発達障害という概念で変わったこと、など同世代として頷く話ばかり。
『パーおわ』で描いたウェブ2.0の話とかと重なる部分もあって、『パーおわ』を読んだ人ならこの本も楽しめそうだと思う。
昔はよかった、なんて安易なことを言うわけではないけれど、どうしたらいいんでしょうね。この現代の行き詰まり感は。

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