8月21日(水)~28日(水) 二年の月日が流れ去り
8月21日(水)
佐藤文香の詩集『渡す手』が売り切れたので、本人に在庫を持ってきてもらった。中原中也賞受賞作。
軽く蕎麦を食べながら近況を話して、そのあと店でみんなでまずい菓子を食べた。「かにカニCLUB」の企画。
バカバカしい爆笑できるものが読みたい、というリクエストをもらったので『はかばなし』をすすめたらとても気に入ってくれたようでよかった。死んだ人間が閻魔大王の前で、人生で一番エロかった話を語るというマンガ。くだらなくていい。わりとちゃんとエロいのだけど笑える感じ。
店でちょっと作業しようとしたけど、あまりやる気がなくて帰る。体調が微妙なのかも。決めることが多かったせいで消耗しているのか。
杉並区は全然雨が降ってなかったけど、新宿は豪雨だったらしい。そんなことあるんだ。
でかい壁が水没してバグってるの、カッコよすぎる。
8月22日(木)
あれをやんなきゃいけない、とかいろいろあるんだけど、どうしても体が動かず、マッサージに行く。終わってもまだ動けない。これは疲れているな。
夕方パン屋に行って、最低限の返事三つだけをする。あとはもういい。そういう日もあるだろう。
育てている青虫を見やすくした。ケースに入れなくても、花瓶に枝を刺しておくだけで別に逃げないし大丈夫そう。
だいぶでかくなったな。もうすぐ蛹だ。蛹になると動かなくなって、あとは蝶になって飛び去ってしまうから寂しい。
昼はまだ暑いけど夜は散歩してもいいかな、くらいの気温になってきた。
8月23日(金)
チャーハンしか食べる気がしなくて、中華料理屋へ。
なんだか急に、美しい、と思った。まるでこの世で最後に見る風景のようだ。
店内ではBGMとして寺尾聰の「ルビーの指環」が流れていて、「そして二年の月日が流れ去り」と歌っていた。
そして二年の月日が流れ去り
そして二年の月日が流れ去り
情景と、音楽と、なんだかシチュエーションに妙にぐっときて、涙が出そうになってしまった。疲れているのかもしれない。けれど疲れているせいで感動しやすいのなら、それはいいことなのではないか。
夕方から少しやる気が出て、文學界のゲラの直し。結構書き足した。ギリギリ収まってるはず。
夜、バンド練習。久しぶりに叩くと楽しい。終わったあとネパール料理屋。タイ料理とかも出している節操のない店だけど居心地がいい。
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