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6月22日(土)~27日(木) 太陽とマジシャン

6月22日(土)

三鷹のUNITEで飯田朔くんとトークイベント。

わりとラクに話せたけど、うまく行ったかどうかはよくわからない。昔は、これとこれとこれをきちんと話さなくては、とかちゃんと思ってた気がするけど、もう今はそういうのより自分がラクなことを優先しようと思った。自分が楽しく話していれば、それが見ている人にとってもいいはずだ、という。
飯田くんは僕の全ての本をめちゃめちゃ読み込んで、付箋を貼りまくってくれていた。ありがたいがめちゃめちゃ大変そう。僕も昔は、トークイベントが苦手なのを準備でなんとかカバーしようと思って、それくらい準備してた気がする。人間はだいたい若い頃のほうが真面目で、年を取るにつれて適当になっていくのだろう。
飯田くんは文章を書くとき、書きたい内容をカードにすべて書き出してそれを並べている、と言っていた。僕も昔はそういうのをやってたはずだけど、いつの間にかあまりやらなくなった。メモをとってももっと簡素な形だ。若い頃は理詰めでやっていたのが、年を取るとなんとなくの感覚でできるようになるということなのだろうと思う。
加齢で衰えた部分はあるけど(細かい部分の記憶とか、描写の鋭さとか)、別の方向性でカバーできるようになってるから、書いているもののクオリティは落ちてない気がする、というような話をした。

飯田くんの「おりる」思想』は、後半は朝井リョウ論になっている。朝井リョウ、全然読んだことなかったのだけど、ちょっとだけ読んでみた。めちゃめちゃ小説が上手いな……。
村田沙耶香との対談で、世界と自分だと、まず強固の世界があって、そこに自分を合わせる、という感じで小説を考えている、というのが面白かった。僕がものを書くときとの真逆すぎて。そういう感性のほうが多数派で、そういう人の感性を代弁しているから、朝井リョウ読者はたくさんいるのかもしれない。

終わったあと、三鷹駅近くの居酒屋で二次会をして、結構楽しくて終電くらいまでいてしまった。店長の西尾さんはまだ二十代半ばで、十代の頃に箕輪厚介に衝撃を受けた世代らしい。若い……。

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