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埋立地は危険!? 『液状化』被害とは?

1.液状化とは

液状化とは、地震の影響で地盤が泥水のように変化する現象です。
通常、地盤は土と砂と水の均一な混合物からできています。

しかし、強い地震では、繰り返される強い揺れの作用で、土と砂の粒子の間に水がある状態から、粒子がバラバラに水に浮いた状態に変化することがあります。 この状態を液状化という。

液状化は、埋立地や海岸、河川の近くなど、下層土に水が多く含まれる緩い地盤で多く発生すると言えます。


2.液状化による家屋の被害

地盤の液状化は、地耐力の低下、地盤沈下、砂の流出、局所的な陥没をもたらし、建物の傾き、基礎、壁、柱、梁、屋根などの変位や変形にもつながります。

家の傾きは、ドアや窓の開閉、隙間風などの問題を引き起こすだけでなく、めまいや吐き気などの健康被害も引き起こします。


例えば、幅10mの住宅では、片側が10cm傾くだけで居住が困難になると言われているほどです。


3.液状化による上下水道の被害

地盤の液状化と地盤沈下の結果、水道管のずれ、陥没、破裂、マンホールの膨張が発生し、多くの上下水道施設が被害を受けます。

また、水道管やマンホールに大量の土砂が入り込んで固まった結果、下水道の使用が長期にわたって制限されることにつながります。


4.液状化予測マップ

例をみると、東日本大震災では、液状化地帯にある住宅で、地盤改良などの対策により被害がなかったという記録がある。
近隣の地盤状況を確認し、対策が必要かどうかを判断することが大切です。

多くの自治体では、液状化等の可能性を把握するための液状化予測図を作成・公表しています。お住まいの地域の液状化予測図を確認することをお勧めします。

▼国土交通省 ハザードマップポータルサイト

 https://disaportal.gsi.go.jp/


5.液状化マップでも発見できなかった液状化被害...

過去、東日本大震災では、千葉県我孫子市布佐地区の閑静な住宅街で238棟が大規模な液状化被害を受けた。

しかし、我孫子市が事前に作成した液状化マップには、この地域の液状化の警告はなかった。
震災後、明治時代の古地図で現地を調査したところ、被害地は近くの手賀川の水を引いた水田や河跡湖(流路跡)だったことが判明しました。

液状化現象は、強い地震の揺れだけでなく、地層に多量の水分が含まれていたり、砂が緩く堆積していたりすることでも発生する。

このような条件を考えると、「液状化が発生しやすい場所」とは、干拓地や旧河床を埋めた土地、砂丘や砂嘴に挟まれた低地など、水位が高い砂質地盤であるといえる。

つまり、土地の成り立ちや歴史を知ることで、液状化しやすいかどうかがわかるのだ。


自然災害に備えるには、自分が住んでいる土地が液状化しやすいかどうかなど、脆弱性を把握することが重要だ。
そのためには、古地図や航空写真(時系列の地理情報)、地形図などを使って、自分が住んでいる地域の地理を知ることが有効です。


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