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The Our Lady of Remedies Parish, Manila, マラテ教会、マニラ
マニラ市マラテ地区(Malate)にあるThe Our Lady of Remedies Parish、マラテ教会(Malate Church)と呼ばれます。マラテ地区は歴史地区イントラムロスから3キロ程離れたマニラ湾に面した小さな区です。スペイン植民地時代は漁村だったそうです。20世紀初頭のアメリカ統治時代にアーバンエリアとして開発された後、第二次世界大戦により大きな被害を受けましたが、戦後、復興し、現在は、繁華街や病院・大学、大型競技場等がある商業・ビジネスエリアとなっています。
マラテ教会は16世紀後半にスペインがマニラに入植した際、アウグスティノ会により建立。20世紀初頭にアイルランドのレデンプトール会が引継ぎ、その後、コロンバン会が奉仕を行っています。会堂は16世紀後半に建てられた後、度々地震や台風の被害を受け、また、18世紀にマニラが英国に一時的に占領された際には英国軍の本部になったそうです。19世紀末に3代目の会堂が建てられ、現在のファザードが完成したそうです。第二次世界大戦において、会堂は焼け落ち、司祭が被害に合う等悲劇がありましたが、戦後、再建と修復がなされました。教会はOur Lady of Remedies、救済の聖母に捧げられています。Our Lady of Remediesは12世紀頃に欧州で発祥、スペインより中南米、フィリピンにもたらされ、世界中で信仰を集めているそうです。
会堂には鐘楼は無く、力強いファザードが印象的です。イスラム様式とバロック様式が混ざったスタイルと言われています。
教会の中へ。天井が高く大きな会堂です。
左の翼廊。照明やステンドグラスが美しい。継続的なリノベーションが行われているそうです。
右側の翼廊。
正面の祭壇方向。金色の祭壇の中央にマリア像が深い青をバックに浮かび上がるように設置されています。17世紀にスペインより到着したそうです。フィリピンの民族衣装的な装いで非常に優雅です。
会堂の天井ドーム。高い位置から光が取り込まれ、落ち着いた空間が広がります。
会堂後方。密にならないように座席にテープが貼ってあります。
会堂の外へ。戦争の悲劇を伝えるメモリアルがあります。
会堂の裏手。
教会の前にラジャ・スレイマン公園(Rajah Sulayman Park)があり、モニュメントや噴水があります。ラジャ・スレイマンはスペインが入植した頃のマニラ一帯の支配者。
ラジャ・スレイマンの躍動的なモニュメント。
公園はマニラ湾沿いを走るロハス大通り(Roxas Blvd)に面しています。教会から海までは数百メートル程度です。
海岸一帯では水質改善のためのリハビリテーションや歩道の工事が行われています。
2021年3月訪問。