【MHWilds】モンスターハンターワイルズのランスを救いたい
先日実施された第1回OBTにおいて、ランスは全武器の中でもワースト3入り、その中でも特に弱いということで注目を集め、Xでは「ワイルズのランス」がしばらくトレンド入りしていましたね。
Xの仕様上、4文字以上の単語しかトレンド入りしないので、「ランス」だけのポストも大いにあったと考えるともっと盛り上がっていたのでしょう。
これから発売までの短い期間では、モーションの改変やコンボルートの刷新といった大幅な修正が行われる可能性は低いと考えられる中で、手がつけられる範囲でどうすれば良いのかを考えてみました。
①カウンターの弱さの解消
ワイルズではジャスト回避・ジャストガードが多くの武器で共通のアクションとなり、そこから強力なカウンターや強化バフ等の個別の恩恵が得られるようになりました。
これにより、ランスは元々強みであった守りの面が希薄になるばかりか、ジャストガードから繋がるカウンター行動は、通称「盾ペチ」と揶揄される貧弱な盾打撃と、大袈裟なモーションの割に強くない「大返し突き」、という泣きっ面に蜂の処遇となりました。
ここからモーション改変やコンボルート変更等の大きな修正なしで改善するには、これらの行動自体が強力になってもらうほかないと思います。
①-1 ジャストガード&盾反撃の改善
盾ペチのビジュアルでめちゃくちゃ威力が高いという設定にするのは些か無理があるので、別の部分での強みを発揮してもらうしかないでしょう。
盾による攻撃の強みといえば、スタン値の蓄積があります。
OBTで触っていた限りでは、モンスターの眼前でジャストガードを続けて頭を殴っていても中々スタンしないような効力だったと記憶しています。せいぜいハンマーなどの打撃武器が他にいる場合にその補助になる程度でした。
(大返し突きも弱いので積極的に狙うのを早々に諦めたという事情もありますが…)
これを、積極的にジャストガードを狙えばモンスターを倒すまでに少なくとも1回以上は安定してスタンが取れるくらいの蓄積値にする、というのが無難な案だと思います。
正直な話、禄にスタンも取れないなら硬直が発生して邪魔なだけなので削除してもらっても構わないと思ってる人も多いくらいだと思うので、せめてスタンが狙えるレベルになるというのは最低要件ではないでしょうか…
もう一点、ワイルズではガードから発生する鍔迫り合いという新たなシステムが実装されました。
しかし、筆者がOBT中に経験した鍔迫り合いは極めて少なく、正直に言って空気のような新システム、というかすっかり存在を失念するほどのものでした。
これはもうシンプルに、ジャストガードを成功させれば鍔迫り合いがもっと発生するようになると良いと思います。
罠やスタン・転倒などの行動不能はソロよりもDPSが高くなるマルチプレイにおいて特に有効に働くため、ランスは盾ペチからのスタンや鍔迫り合いからの転倒を発生させやすいという扱いになればマルチプレイでも役割を期待される武器になれそうな予感がします。
①-2 大返し突きの改善
重たいランスと盾を抱えて力いっぱい跳躍する大袈裟なモーションの割に中段突き2回分程度の威力しかないため、無駄に隙が大きくて思わぬ位置に移動してしまうだけの行動、という扱いがOBT時点での共通認識だと思います。
なぜ大返し突きがこれほど弱いのか、その原因を考えてみると、個人的にはパワーガードが関係しているのではないかと考えています。
パワーガードは従来のカウンター突きのタイミングで差し込める行動で、ガードに成功すると一定のバフが得られるようになっています。
その倍率はパワーガード中に受け止めた攻撃回数に比例して上昇し、検証によると1HIT:1.3倍→2HIT:1.6倍→3HIT:2.0倍くらいの倍率なのだそうです。
そこから大返し突きに派生できるようになっているため、大返し突きの威力はパワーガードによるバフを前提に調整されていると予想できます。
これは「派生できる以上はそのバフ前提で作られているだろう」という合理的な推測に過ぎませんが、もしこれが正しいと仮定すれば、(パワーガードのバフが乗らない)ジャストガード派生の大返し突きが弱いという問題も同時に説明できてしまうため、当たらずとも遠からずだと考えています。
パワーガードによって最大2倍のバフが得られると聞けば強力そうですが、ここで問題となるのは「実戦において3HITの多段ガードが成功する場面がどれほどあるのか」ということです。
過去作の全モンスターを想像してみてもパワーガード中に3HIT受けられそうなシーンはほとんど想像できません。
(ティガレックスの投石やリオレイアの三連ブレスを至近距離で全弾受けるとか…?)
実際に筆者がOBT環境で経験した限りでは、パワーガードが成功したシーンの9割以上は1HIT、2HITは数回、3HITまでいけた回数はゼロでした。
このことから、パワーガードによる最大2倍という倍率を前提に大返し突きの基本性能を調整したものの、実際に2倍に達することはほとんどなかった、つまり理論値は高いが実戦値が低かった、というのがOBTにおける大返し突きの弱さの原因ではないかと推察しています。
そこで、2つのアプローチから改善を考えてみます。
1つ目はパワーガードの倍率の調整です。
実戦において、ほとんどの場合は1HITまでの被弾で済むことを踏まえて、パワーガード成功によるバフの倍率を均等に上昇させるのではなく、1HIT:1.5倍→2HIT:1.8倍→3HIT:2.0倍といったように急勾配にすることで、理論値と実戦値の乖離を縮められるのではないかと思います。
(実戦における発生確率を考えると1HIT時の重みをもっと増しても良さそう)
2つ目は、ジャストガードの恩恵の追加です。
前述のとおり、ジャストガード派生の大返し突きにはパワーガードのようなバフが乗らないため、ジャストガード成功のリターンとしてはあまりにも弱いという欠点がありました。
そこで、ジャストガードが成功したらパワーガードのフルバフと同等の補正が乗った大返し突きが放てるようになれば、パワーガードよりもリスクが高い分だけ強くなり、他の武器のカウンターにも比肩できるようになるのではないでしょうか。
こうすると、パワーガード+大返し突きは従来のカウンター突きに比べると小回りこそ効かないものの威力は高く、ジャストガード+大返し突きはそのリスクに見合ったリターンが得られるようになるのではないか、というのが私案です。
②機動力の低さの解消
ワイルズOBTのランスは機動力の低下も問題視されていますが、ワイルズ自体がゲームスピードの低下を目指していそうなことも踏まえると、モンスター側も遅くなっているので一部相殺されているのかなと思っています。
一方で、実際に使ってみたときに「ちょっとした距離」を詰める手段があまりにも乏しいと感じるシーンが多々ありました。
従来なら突進で間合いを詰めつつ攻撃を兼ねていたような距離なのですが、ワイルズの突進はなぜか初速が激減しており、ほとんどその場で足踏みしているのではないかというほど遅くなってしまいました。
なぜ突進の初速をこれほど落としたのか、その原因を考えてみると、ガードからの反撃として突進に派生できるようになったことが関係していそうに思います。
そもそもガードが発生するということはモンスターとほぼ密着した状態であることが多いため、もし反撃突進の初速が従来どおりだとしたら、すぐにモンスターを突き抜けてしまうのでほとんど役に立たなさそうだと容易に想像できます。
それを懸念して、密着状態からすぐに突き抜けてしまわないよう突進の初速を落とした結果、通常の突進としては極めて使いにくいものになってしまったのだと推察しています。
こればかりは、反撃突進と通常の突進で初速を使い分けるようにしてもらうのが一番素直な対処だと思います。
OTB後に知ったため、筆者は直接試すことができなかった隠れたテクニックですが、突き3回のコンボから突進に派生すると初速が遅くならない(曖昧)と聞きました。
こうした区別が既にできているのなら、ガードからの派生とニュートラルからの突進で区別することは容易いのではないか、という点でも現実的かなと思います。
③総括
OBTにおいて、弱い&つまらないと悪名高いランスについて、問題点の原因を考察しつつ、現実味も加味した改善案を考えてみました。
ざっくり要約すると下記のとおりです。
盾反撃のスタン蓄積値を高める
ジャストガードによる鍔迫り合いの発生頻度を高める
パワーガード成功によるバフの傾斜を急勾配にする
ジャストガード派生の大返し突きには上記の最大倍率を適用する
突進の初速をニュートラル発動と反撃派生で区別する
できる限りパラメータの調整でなんとかなりそうな範囲に留めつつ、ランスがつまらなくなったと言われている原因である「カウンター突きの没収によって三連突きを繰り返すしかなくなった」という問題へのアンサーとしては、大返し突き関連の動作を強くする方向性で考えています。
今回は触れなかった問題児「溜めカウンター」については、各攻撃から瞬時に派生できるようにしてくれない限りどうしようもなく、かつそのような大幅な改変は時間的に難しそうなので簡単には救えないかなと思っています。
このままならTAで上手く連続で成功したパターンを切り抜いて使われるのが関の山、かもしれません…
公式Xでは今後の調整方針についてアナウンスするとのことなのでそれも楽しみですが、かつてワールドのOBTはおよそ2~3週間の間隔で全3回のテストが行われたそうなので、今回も第2回OBTがあるのか、期待して待つことにします。