恐れを知らない高橋優の歌詞4選
前回のノートからだいぶ日が経ってしまいましたが、今回も高橋優の恐れ知らずな歌詞をいくつか紹介したいと思います。
高橋優よく知らない!って方は太字の部分だけでもチェックして、気になったものがあったらぜひ聴いてみてください!
1.雑踏の片隅で
現代社会を表現する曲の一つで、高橋優らしい言葉で「リアルタイム」を描写しています。
例えばこの国を引っ張ってる人が全員ヒーローなら 一言の発言どうこうで足の引っ張り合いにはならないだろう
威勢良く飛び出してく杭と それを討つためのトンカチを 僕らに見せつけるための液晶ばっかり美しくなる毎日
政治家を風刺する歌はもちろん高橋優以外にも多くいるけど、もうちょっと遠回しに言ってもいいんじゃないってくらい「言いたいこと言わせてもらってますけど何か?」感がプンプン。
それと、例えば「終焉のディープキス」の『居酒屋いかがっすかー?』みたいにセリフを喋るように歌う部分がめちゃくちゃ好きなんですが、この曲の「さっきのおっさんマジムカついた!」の部分は本当にそう言ってた少年がいたんだろうなと思わせるくらい、リアリティで溢れています。
総じてこの曲、最初から最後まで何も起こってないし何も進んでないです。この世の中を嘆いている訳でもなく、「サンドイッチ」みたいに高橋優自身の目線が介入している訳でもなく、ただただそこの雑踏の片隅で起きたこと。それ以上でもそれ以下でもないことが、なんだかニクい。
2.オナニー
カップリング曲ですが、題名を見たときとうとうやっちまったと思いました。
なぜこのタイトルにしたか謎ですが(どこかのインタビューで話していたら教えてください)、いくらリアルタイムシンガーソングライターでも自分がオナニーしてる様子をまんま歌詞にしたって訳ではありません。ご安心を。
「高橋、お前オナニーって‥ そういうの間違ってる思うよ? この曲よりだったら俺の方がまだ正しい意見あるわ 」
これ実際に偉い人に言われたんですかね?
曲の真意としては、世の中バカばっかりでどうしようもねぇと新聞読んでるおっさんを代弁するかのような歌詞になっていて、浮気をする馬鹿、肉欲の馬鹿、傷つけ合う馬鹿、知ったかぶる馬鹿、名を偽る馬鹿、、とまぁニュースを騒がせる色んな馬鹿たちを歌っています。おかげで、人間って全員馬鹿なんじゃないか?という極論に至ってしまいます。でも最後に「愛すべき馬鹿」って言ってくれてて、人間の生臭ささえも愛すべきポイントなんだよと寛大に受け入れている懐の深さを感じます。
3.駱駝
常識なんてクソだから
大人はバカだから
世間体なんてカスだから
Googleで「歌詞 クソ バカ カス」と検索したら一番にこの曲がヒットしました。 よろしくない言葉をよくもこんなに並べられたなぁと感心すると同時に、ここまで言い切ってくれると本当に清々しいです。
ちなみに検索で2番目に上がったのがクリープパイプの「テレビサイズ」という曲。歌詞だけ読んだけど、これもすごい皮肉っててもう大好物です。いいぞもっとやれ。
4.ボーリング
世の大人を代弁している煩悩まみれの曲。
今日だけあそこの職場が消滅しちまえばいいのに
働かなくても美味しいごはんが食べたい
努力しなくてもプロフェッショナルになりたい
僕らにだけ都合のいいように 全宇宙が団結してくれりゃいいのに
ライブでは「めんどくせぇ!」の部分を拳突き上げてみんなでシャウトします。
好きな歌手ってどうしても神聖化したくなるけど、あぁ高橋優も私らとなんだ変わりない1人の人間なんだと思わせてくれる一つの曲です。
以上、絞りに絞って4つあげてみました。
高橋優には「明日はきっといい日になる」のように無条件に背中を押してくれる歌もあるけど、曲の多くは前回も書いたように「世知辛い世の中だけど生きていくしかない」これに一貫していると思います。
最近またフワフワした曲出してて、その度ファン内では「昔の方が〜」派とそれを攻撃する信者派でザワザワしますが、昔の方がいいって言われるのはほとんどのアーティストが通ってきた道ですからね。
まあでもフワフワした曲だったら高橋優じゃなくてもいいかな、と思う派です私は。
前回の記事はこちら。もっと尖った高橋優の歌詞を紹介してます。
ニューアルバムとツアーも楽しみにしてますよ!
また気が向いたら書きます。