見出し画像

《Youtube》アミコビル徳島都市開発(株)に徳島市が20億円巨額融資①会計士もバッサリ!ずさんな会計

12本目となるYoutubeでは
「アミコビル徳島都市開発株式会社に徳島市が20億円巨額融資①会計士もバッサリ!ずさんな会計」と題してお送り致します。

徳島市が大株主の三セクに
民間ではあり得ないような低金利破格での融資

徳島駅前のそごうが撤退したあと、そごうが入っていたアミコビルを管理している第3セクターの都市開発株式会社に対して、徳島市が20億円もの融資を行いました
この20億円融資なんですが、無担保、無保証、そして0.15%という超低金利で破格の融資内容となっています
条件からして民間ではあり得ないような融資ですが、この融資、条件以外にもいろいろと問題点があります。

まちづくり

徳島都市計画株式会社ってどんな会社?

1979年3月に会社の設立から40年たっているんですが、駅前のアミコビルの所有と管理を目的に作られた会社です。

こちらはアミコビルが建つ前の徳島駅前の様子。
写真左奥の位置が再開発され、アミコビルが建てられます。

スクリーンショット 2021-11-02 9.48.47

提供者:石井 敏雄 様(徳島市HPより)
https://www.city.tokushima.tokushima.jp/smph/toshokan/riyou_annai/top/electronic/picture/069.html

アミコビルは1983年に建造されていますが、巨大なビルを作るにあたり、土地を持っていた地権者資金を出す銀行と、徳島市株主となりました。
徳島市が株式の53%以上を保有する、いわゆる第三セクターで、実質的な支配権は徳島市長にあります。
役員には銀行6社徳島新聞四国放送役員が名を連ねています。

役員

会計情報も開示されず、倒産寸前?

(桐山)
第三セクターと聞くと、非常に多くの問題を過去に引き起こしたイメージがありますが、徳島都市開発は健全に運営されているんでしょうか?

(久次米)
情報がほとんど開示されていないので正確には分からない状態なんですが、
限られた情報だけでも経営状態は倒産寸前の状況といえます

(桐山)
まず、情報が開示されていないということなんですが、どのような状態なのでしょうか?

(久次米)
先ほど申し上げたように、徳島都市開発徳島市の子会社のような存在です。経営の状況によっては市政に影響を与えるので、透明性というのはとても重要です。
都市開発のホームページをご覧いただければわかりますが、ほとんど情報がない。

また、徳島市の市議が情報公開請求をしても黒塗りの資料しか出て来ず、ほとんど情報が公開されないんです。
どんな経営状況なのか、何にお金を使っているのか全然わからないんです。

(桐山)
都合が悪いことを隠しているように思えますね。

画像3

会計士も「疑義が生じる状況」と述べた決算書

(久次米)
株式会社ですから当然毎年決算をする。
その決算の報告書ですが2020年度の決算報告書には、決算を担当した監査法人が、「債務超過であり、企業の継続に対して疑義が生じる状況」だと書いています。

(桐山)
赤字で企業の存続が危ういとまで言われているんですね。

(久次米)
現在、2020年の決算書の一部がホームページ上に公開されています。
▼第42期決算報告.pdf
http://www.tokushima-tk.co.jp/5profile/file/%E7%AC%AC42%E6%9C%9F%E6%B1%BA%E7%AE%97%E5%A0%B1%E5%91%8A.pdf

(桐山)
こちらがその掲載されている決算書の一部です。

決算書

(久次米)
これが先ほど申し上げた倒産寸前の根拠なんです。
企業会計のものでちょっとわかりづらいので簡単に説明しますね。

債務超過で借金ができない状況

資産合計

左側のところなんですが、これは企業の資産の状況を表す表です。
都市開発のビルや持っている現金を全部合わせると「資産合計」49億円となってますね。

負債合計

その下「負債合計」が平たく言うと借金ですが、59億円となってます。

画像8

引き算をしたものが「純資産」ですが、都市開発の純資産、白の三角はマイナスなので約マイナス10億円です。

(桐山)
マイナス10億円というのは、どのように考えたらいいでしょうか?

(久次米)
一般のご家庭でも、家を建てるときはローンを組むと思いますが、
銀行から借りたお金は基本的には家を売ってしまえば返すことができる範囲で借りると思います。
家という資産に対して見合った金額だけを借りますから
例えば、家が2000万円でローンが2000万円だと差し引きの純資産は0となります。

都市開発の場合、これがマイナスになっている状態なので都市開発の資産をすべて売っても10億円の借金が残ってしまう状態。いわゆる債務超過という状態です。
こうなると、銀行からの借り入れはとても難しくなります

(桐山)
そうなると、家計で考えると給料でコツコツと返していくしかないですね。

計上損失

(久次米)
右側はその収入である1年間の会社の収入と支出の結果を表すものですが、
「経常損失」というのが、本業での成績を表すもので、マイナス2.2億円となっています。
つまり1年間の経営の中でも巨額の赤字を出している状態です
借金を返すどころの状態ではないんです。

そごうの退店前からの
損失がずっと計上されていなかった?
最終的な損失は55.1億にも!!

当期純損失

(桐山)
火の車ですね。久次米さん、ちょっと待ってください
「当期純損失」というところに書いてる55.1億円というのは何ですか?

(久次米)
最終的な損失の額です。
これは本当は費用として計上しなければいけなかったものを過去数十年にわたって計上しておらず、それが約64億円たまっていたようで、それを一気に出した形です。
過去の決算をみると今年初めて赤字になったように書いてあるんですが、実質的にはもう何年も赤字だったんじゃないでしょうか。

(桐山)
10億円以上の債務超過であり、そごうの退店前から何年も赤字だった可能性がある、という状況なんですね。

粉飾決算の疑いも?

(久次米)
借金はあるけど黒字でコツコツ返せる状態と、借金があってさらに赤字を続けるのはまったく意味が違いますから。
過去の決算書を信じていた方々はすくなくとも間違った経営状況を認識していたわけです。1年前までは純資産約45億があると言っていたものが、いきなりマイナス10億、そして毎年も赤字だったとなると銀行もびっくりでしょうね。
故意にやっていたとしたら粉飾決算と言われても仕方のないものです。
上場企業だったしたら、経営陣が記者会見で謝罪をし総退陣に追い込まれ刑事罰を受ける可能性もあるような出来事です。

(桐山)
どうしてそんなことになってしまったんでしょうか?

(久次米)
その経緯も全然わからないんです。
約64億円あると思っていたものが会計上の操作だけでなかったことになってしまった。新聞でもさらっとしかニュースにならなかった。
私は大問題だと思います。

あらゆることがブラックボックス
適正な経営がなされてない

確実に言えることは経営が適正になされていなかった。
本来であれば徳島都市開発が主体となって原因の究明をし、できないのであれば親会社ともいえる市が徹底的に改善し、市民にしっかりと情報を公開すべきだと思います。
問題も問題として取り上げられない、原因も改善されているかどうかすらわからない、それなのに税金は投入される、このように本当にあらゆることがブラックボックスに入ってる状態なんです。

映像はこちらからご覧いただけます


こちらの記事も合わせてご覧ください


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?