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内藤市長は嘘をついてるの?それとも実態を把握できていないの?

内藤市長がTwitterで熱心に発信を再開しました。
そして市民の質問にも少しずつ回答をくださるようになりました。
そんなやり取りのなか、気になる発言がありました。

内藤市長就任まで、幼保再編計画はなかった・・・?

ツイートに記載されているように内藤市長は徳島市の幼保再編計画に対して、以下のように認識をされているようです。

「私が就任したときは再編計画がなかった」
「原市政の頃に大まかな幼保再編計画はあったが
それは遠藤市政時代に踏襲はされてなかった」
「原市政時代に計画されたものは遠藤市政で進んでなかった」

実際そうなのでしょうか。

原市政時代から進められてきた幼保再編計画

原市長時代に市立幼稚園・保育所の機能と役割の見直しが重大な課題とみなされ、徳島市の幼保再編は時代のニーズに合わせながら少しずつ進められています。

すべて徳島市で再編をしようとすると徳島市の負担が大変大きくなります。
よって今年度内藤市長が「自らの政治判断」で中止となった教育保育施設等補助整備事業民間に事業を行ってもらうといったもので、これは国策でもあります。
そして今年度はこの整備事業を行い、状況を判断してさらに進める予定だったのではないでしょうか。

幼保の再編は待機児童解消問題とは別

幼稚園と保育所の再編は、待機児童解消というよりは、こどもの少ない幼稚園や保育所を統合してくことを目的としています。
よって待機児童の解消とはまた別物です。
内藤市長はそれを明確にしていません。

そして、文部科学省管轄幼稚園厚労省管轄保育園再編待機児童問題を解消するため認定こども園の設置、全国の市町村はこの両軸で幼保再編計画を進めており、徳島市も原市政・遠藤市政でこの方向で進めてきました。その流れを急に変えようとしているのが、内藤市長です。

再編計画が出た地域は、待機児童が「少ない」地域

また来年度の整備をする予定となっているのは、城東地域沖洲八万地域沖洲津波の心配、八万土砂崩れで災害指定区域です。これらは再編というより移転だと考えられます。
来年度から始める予定となっていますが、国の補助がない場合は取り止めです。

そして、再来年度の再編計画として出されたのが「不動地区」「富田地区」。どちらも幼稚園の園児数が少ない地区です。
富田幼稚園は施設の老朽化現在休園中の不動幼稚園保育所と統合しようとしているだけです。
一方、内藤市長が白紙とした教育保育施設等整備補助事業で内示が出ていた事業所は、いずれも待機児童の多い地域でした。

また、すでに市立認定子ども園ができた北井上勝占も幼稚園の園児数が少ないところでした。これから建設しようとしている富田・不動地区認定こども園にしても既存の園児を入所させられる計算だと思います。
現在3歳児保育をしている園は統合再編するのはかなり難しいのではないでしょうか。

実際、勝占認定こども園でも、優先的に入所できることとなっていた大松幼稚園の4歳児が定員の8人を超えており全員が新しい「勝占認定こども園」に入所できないという問題が起こりました


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徳島市の幼保再編の歴史

徳島市の再編計画は、「1中学校区に1つ0歳児からの保育所をと」いうことで行われてきました。
そしてこの15年で以下のように再編されました。

富田地域西冨田保育所四国大学に売却
飯谷保育所休園に。
国府保育所増築
加茂保育所佐古保育所城西保育所として新築して統合
新浜保育所津田保育所津田に統合
論田保育所民間に売却
渋野保育所新設
丈六保育所改築して0歳児が受け入れられるように
北井上幼稚園
北井上保育所統合して北井上認定こども園新築
方上保育所・大松保育所・大松幼稚園勝占認定こども園統合して新築

北井上認定こども園勝占認定こども園の2つの施設の新築で12億円ほどの費用がかかっています

今年度は厚生労働省からの補助金で徳島市の負担はわずか2億円で8つの認定こども園ができる予定でしたが、内藤佐和子市長の「自らの政治判断」でそれが白紙となってしまいました。

これは全国で自治体が作成している「子ども子育て支援事業計画」にしたがって、「子育て安心プラン」に則って進めていた事業です。

「12月議会で出す」といった代替案は?

また内藤市長は自らのFacebookで市民への質問にこのように答えています

私は待機児童の問題は役所だけで解決することはできないと思っている。 それを「無責任」という言葉で片付ける人がいるかもしれないけど、 私はそうではなくて、そこに住んでいる人、働いている人も含めて どんなまちにしていくのか、を やっぱりいっし...

Posted by 内藤 佐和子 on Thursday, November 12, 2020

佐和子の発言

(市民への質問に対する内藤市長の返答)
https://www.facebook.com/sawacom/posts/10224753486328660?comment_id=10224755781146029
整備事業自体が他の事業者に迷惑をかけるような計画だとしたら?
保育園の幼稚園の再編計画がないまま、保育園をどんどん建てると、すべての経費がのしかかってきます。
民間の方が安いと言われますが、公立の再編がなければ、公立のお金の上に民間へのランニングコストの補助費用もさらにかかってきます。
民間事業者への委託を否定するものではありません。
また、署名の受け取りは拒否したものではなく、もともとうちの保育園の担当部署との面談のアポがありました。私は違う公務を入れていた。また署名の受け取りは他の分野でもたくさんきますが、すべて担当部署の受け取りとなっています。
一般的な会社でもそうですが、課長と会議の予定を入れているのに、いきなり社長室の前に来て、社長と会議を!っていうことにはならないですよね?組織として動いている以上、なんでもかんでも市長が対応するということにはならないですし、会議室を押さえて時間も空けていた部下の立場も考えてほしいと思います。
子どもが減る後ろ向きな考えとありますが、適正な数値の算出は必要なものと思います。
ちなみにハコモノを建てるだけでは待機児童の解消はできません。既存の保育園や幼稚園でも保育士の先生が足りなくて、定員を減らしている園があります。
保育士の奪い合いになる恐れもある、と既存の園からの声もあります。
市立の幼稚園、保育園、こども園、また民間のものも含めて、考える必要があります。
民間というのは民間の保育園の事業者さんだけの話ではありません。
詳しい話は12月議会で出てくるのでここでは書けませんが、待機児童を考えるときには長期的な財政の視点、さまざまな園との兼ね合い、保育士や幼稚園の先生の確保など、複合的に考えないといけないと思います。

多くの市民が望んでいる「教育保育施設等整備補助事業」代替案
「今後力を入れていく」と広報誌でも発言した自らのSNSで「12月議会で出てくる」とまで言っていたにもかかわらず、具体的な案が出ないまま12月議会は閉会となりました。

内藤市長は嘘をついてるのでしょうか?
それともちゃんと実態を把握できていないのでしょうか?

市民を混乱し不安にさせるような情報発信は慎んでいただきたいと思います。SNSといえども、きちんとデータに基づいた発信を首長として責任を持って行っていただくことを強く願います。

《追記》遠藤前市長からも驚きの声が

遠藤前市長も、内藤市長の一連のこのツイッターでの投稿に異議の声を上げています。

たくさんの人から「驚かないんですか」「驚いてください」との連絡をいただきました。 内藤市長がツイッターで「(幼保再編計画について)原市政の頃に大まかなものはありましたが、遠藤市政時代に踏襲はされませんでした。原市政時代に計画されたものは進...

Posted by 遠藤 あきよし on Thursday, December 17, 2020
(遠藤あきよし前市長のFacebookより)
市長が変わったからといって、これまで徳島市がやっていることが白紙になるわけではありません。
幼稚園、保育所の再編計画もありましたし、子供子育て会議による支援計画も継続しておりました。
その計画により、現実に北井上認定こども園勝占認定こども園も整備しましたし、幼稚園の再編計画も進めていました
(私が6月26日に投稿したものも合わせてご覧ください
https://www.facebook.com/endoakiyosikousenkai/posts/173793304140677)
再編計画などは、それぞれの市政で新たに作る場合もありますが、長期に渡るものは継続して見直ししながら進めるものです
市長の発言は全く理解できません。

内藤市長の誠実な対応を望みます。

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