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【大学受験】 地理 スペインをもっと詳しく知ろう!〜パスチャレ#450〜

オープニング

どうもよすけです。

さて、早速今日のテーマにも関係してくるのですが、先日はUEFA Champions Leagueの決勝がありました。

見事、レアル・マドリードがヴィニシウスのゴールで勝利を収め、14回目の優勝を果たしました(ちなみに2位はACミランの7回)。

ちなみに僕はこの優勝が運だけで成し遂げられたと思っていません。確かに逆転の連続でしたが、確実にアンチェロッティは相手に勝つための戦術を敷いていました(これについては長くなるので下で言及してます)。

ということで今回はそんなスペインサッカーにまつわるこちらの問題です。

問題

さて、こちらの問題ですが、アトレティック・クルブとは日本ではよくアトレティック・ビルバオと言われていますが、現地では基本的にアトレティック・クルブと呼ばれているようなので、ここでは、こちらの呼び方でいきたいと思います。それではみていきましょう。


解説

さて、ということで簡単に答えを言うと、
「どちらも民族問題を抱えている地域を本拠地としている2クラブだから」
といったところでしょう。

まず、FCバルセロナ(以下「バルサ」といいます)はスペイン東部のカタルーニャ州にあるバルセロナを本拠地とするクラブであり、特にこのクラブはソシオ制と呼ばれる民主的なクラブで市民と共にあるクラブです。
そして伝統的にカタルーニャ州はスペイン本国から迫害を受けており、今でも独立問題が残存しています。
前述の通り、民主的なクラブであるからより一層、サポーターによるスペイン国家への反発は強いです。
ちなみに私が応援するレアル・マドリード(以下「マドリー」といいます)はスペイン国家を象徴するクラブであり、まさにマドリーとバルサの対立はこのカタルーニャの独立の問題が反映されたものといえ、この2クラブによる伝統の一戦「エル・クラシコ」は毎回激しいものとなります。(まあ今では2クラブの差が広がってしまいましたが…(日本はクレが多いのであまりこういうことをいうと炎上すると思いますが、明確に今この2クラブの差は大きくなっていると、明確な根拠と自信を持って言えます))

一方、アトレティック・クルブはバスク地方にあるビルバオに本拠地を構えるクラブで、バスク人もスペイン国家と民族問題を抱えています。

特にこのアトレティック・クルブは、基本的にバスク人だけで構成されるクラブであるからより一層対立関係を際立たせています(カタルーニャほどではありませんが…)。

そして、この対立関係が顕在化した事例として、14-15シーズンのコパ・デル・レイ決勝です。この大会はスペイン国王杯という和訳があるように、スペイン国家による大会という側面が強く、試合前にスペイン国家が流れるのですが、この試合では上記2クラブが対決することとなってしまい、スペイン国家への反発を示すために、ブーイングが起こってしまいました。

ということでスペインという国は気候も穏やかで豊かな自然にも囲まれ、素晴らしい国ですが、このような問題も抱えています。

ということで今回は以上です。それでは次回のパスチャレもお楽しみに!

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プロフィール


よすけ 慶應義塾大学法学部法律学科3年

東大文一0.3点落ち。司法試験・予備試験合格を目指して勉強中。

最近個人でもnote始めてみました。ぜひ読んでみてください。
そちらの方に詳しい自己紹介あります。


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さて、レアル・マドリードは確かに劇的な逆転勝利を三度も繰り返してきました。

しかし、これは決して偶然ではなく、アンチェロッティがプレミア3強+P SGを上回っていたと考えています。

プレミア3強+PSGは前線からのハイプレスをかけてきて、今トレンドとなっているポシジョナルサッカーの最先端をいくチームです。

マドリーは中盤が決してアスリート能力が高い選手で占められているわけではありません。

そこでアンチェロッティは無理にハイプレスをかけて対抗するのではなく、中盤の3人の高いボール配球能力を活かしたプレス回避を最大限に発揮した戦術を用意しました。

具体的にいうと、あえて最終ラインを低く設定し、ハイプレスをかけてくる前線を引き込んできて、相手の3ラインを間伸びさせます(もちろん、低いライン設定ができるのもクルトワのセーブ力がある程度前提となっています)。そして、そこから高いプレス回避能力を活かして、前線のヴィニシウス、ベンゼマへとつないでいって、あとは前線の高い決定力で少ないチャンスをモノにして、押し込まれながらも確実に相手を上回るということに特化した戦術で戦いました。

ペップやトゥヘルが理想とするポジショナルサッカーを前面に追い出してきたのに対して、アンチェロッティは相手のサッカーをいなす戦術を用意してきていて、この点でしっかりとアンチェロッティはペップやトゥヘル、クロップを上回ったといえます。アンチェロッティの方が相手に合わせて柔軟な戦術を用意できたといえるでしょう。

日本人はおそらくペップバルサに薫陶を受け、ポジショナルサッカーを好む人が多く、どうしてもポジショナルサッカーを採用していないマドリーのことを「運だけで勝った」などと批判したがるのでしょうが、このようにしっかりとアンチェロッティは戦術を用意しており、決して運だけで勝ったわけではなく、しっかり実力で勝利したといえます(もちろん、上記戦術を成り立たせているのは、選手の圧倒的な個人能力ですが、それを踏まえてもチームとして発揮できる力の最大値を出力する戦術を用意する点において、アンチェロッティは世界一の監督といえます)。

世間では10回やれば、8回はプレミアのチームが勝ったなどと言われているそうですが、結局その試合の時に力を発揮できなければ何の意味持たないし、おそらく10回やってもおそらくあまり差がつかないのではないかと考えます。

プレミアのサッカーが絶対的に優れているわけではなく、今回はマドリーがプレミアを上回ったのは紛れもない事実です。ただプレミアも自分たちのサッカーの枠をはみ出ない範囲でマドリーに対抗してくるでしょう。どちらかが絶対に優れているわけではなく、一つの派閥のようなものでしょう。

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