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スタートアップ企業の「戦略手法」を考える vol.3
※こちらは2022年11月に作成された記事です。
※2023年4月より片道レンタカーのマッチングサービス「Simpway」を「カタレン」へとリニューアルいたしました。
vol.1、vol2に続き、スタートアップ企業の戦略について考えていきたいと思います。
ゴールの達成プロセスを考える
私たちはプラットフォームの創造を事業の軸にしています。今回は、スタートアップ企業において要となるプロダクトについてももう少し掘り下げて考えたいと思います。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887248/picture_pc_2d1f61780848e395b668b1d3b0be04f7.jpg?width=1200)
前回の記事でも触れた通り、私たちは、B2Cモビリティサービスへ参入し、これにより既存事業者との提携、データ収集、アルゴリズム開発を進める、更には、オペレーションに必要な裏導線を自社で手掛けることを目標としています。
それを実現するため、私たちのプラットフォームは「モビリティの片道利用・ワンウェイ化」できるプロダクトを創造する必要があります。
自転車シェアリングではワンウェイ利用が一般的ですが、レンタカーなどの長距離のモビリティにおいては、“借りた場所へ戻す”が基本です。
しかしながら”移動”は、片道の組み合わせで出来ています。”借りた場所へ戻す”ために動くというのは非常に”非効率”な行いです。よって、ワンウェイ利用による、乗り捨てが一般的になれば、気兼ねなく、自由に動けるようになるはずです。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887270/picture_pc_913791546aa52c8cc6d41c1e7541f6de.jpg?width=1200)
しかしワンウェイ化に向けたネックとなるのが車両の再配置で、現状、人の手によって行われています。たとえば自転車シェアリングで運営コストの3割、レンタカーで2割を占めます。地域によっては人手不足で高騰し運営コストが売上を上回ってしまうこともあります。
これらをプラットフォームの導入で解決することを目標としているのです。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887276/picture_pc_5842f43f9238db4894a2f22d42a8d15b.jpg?width=1200)
目標とするものが明確化されると、必要要素も具現化されます。例えば、このプラットフォームでコストの問題を解決するには、「どこに車があれば需要変動に最適に応えること」を実現させるための「乗降ステーション」を上手く配置する研究開発も重要といえそうです。
また、一つの数理アルゴリズムやAIでは全体最適できませんので、今上げた例以外にも複数を組み合わせて、全体の系としての最適、ユーザーが享受できる利便性を最大化していけるかが問われるはずです。
このように、スタートアップのビジョン・ミッションづくり、そしてフォアキャスティング、バックキャスティングからの戦略立て、ステップ化、事業への落とし込みと課題の明確化を繰り返すことで、より緻密な計画が実現されていると思います。
片道レンタカー[Simpway]の紹介と戦略立ての考察
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887350/picture_pc_97d5f0c9cae07cda93ecb424f46156a9.jpg?width=1200)
最後に、すでに取り組んでいるStep1をご紹介したいと思います。
「長距離移動における 車両配置 最適化プラットフォーム Simpway」です。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887357/picture_pc_e2e779337418b5e171a7396bbe99f8d4.jpg?width=1200)
Simpwayは、一言で言うと、「回送車両と一般ユーザーのマッチング事業」です。
私達が参入のためにまず目をつけたのは、事業者のペイン「回送コスト」です。
乗り捨てられた車両は通常回送業者へお金を払い元の店舗に返却していますが、これをアウトレットの「片道専用レンタカー」として貸し出します。
こうすることで、実質的に「レンタカーのワンウェイ利用」を実現することが可能です。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887365/picture_pc_50acb848d08d975ad3bb2e378a9663ca.jpg?width=1200)
レンタカー会社はコストセンターの回送車両がキャッシュマシーンになります。一般ユーザーはアウトレットの安いレンタカーが使え、私たちは”ワンウェイ利用”を普及させることができます。
このように三方良しの事業になってます。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60887388/picture_pc_12a1bcc612c75e95e85e2568f4892423.jpg?width=1200)
レンタカーの回送を利用したマッチングプラットフォームは海外で既に事業化されています。
例えばニュージーランドを代表するスタートアップtransfercarです。複数の車での移動が多い国で、レンタカー業者の回送費を削減する目的でシェアを伸ばしています。
日本は人口密度と都市への人口集中度が高いため、マッチングしやすく、B2Cモビリティサービスへ参入し既存事業者との提携、データ収集、アルゴリズム開発を進めていくのにファーストステップとして期待がもてそうです。
このTransfercarとの違いは彼らはレンタカー会社からお金を貰うのに対し、私たちはアウトレットレンタカーとしてユーザーへ安く販売することで、販売手数料を貰うアウトレットモールモデルである点です。
このように、海外の事例を分析することも、国内スタートアップの戦略立てには有効かと思います。
2025から徐々に自動運転車が市場へ投入されていきます。
すでにトラックは東名にて無人隊列走行という形で実証しており、トラック業界の最適配車PFの事業体を組成すべく動いているんです。
我々は人の長距離移動の分野において、プラットフォームを立ち上げて、デファクトスタンダートの座を確保していこうと思ってます!
最後までお読みくださりありがとうございました。
◆ご案内◆
Pathfinderでは片道レンタカー「Simpway」のモニターを募集しています。詳しくはWebサイトをご覧ください。ご応募お待ちしております。
https://lp.simpway.to/