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「奥の枝道 其の三 山口・萩編 レキジョークル」感想



noteで活躍されている千世さんの著作「奥の枝道 其の三 山口・萩編 レキジョークル」の感想です。



前作「其の二 大阪編」
も面白かったです(^o^)v


奥の枝道 其の三 山口・萩編 感想

●44ページ
伊藤博文が活躍した馬関戦争(1863年7月16日 – 1864年9月6日)における交渉シーン。
大河ドラマ「花神」での映像が面白すぎる!


【動画】


→「古事記」「日本書紀」の暗唱作戦は、通訳にアーネスト・サトウ(日本に詳しすぎるから過大に情報が伝わった事が逆作用した?)がいたから通じたと思います。
もし、パーマストン卿だったら「神の国?ふざけるな!異教徒の神など認めん!」と交渉延期し、その間に、東洋艦隊が襲来して下関港か彦島を占拠されてたかも(笑)


●59ページ
この杉家を見ると貧しくても時間を有効に使って、教養を与える事はできるのだと証明されています。

→家庭での工夫が大事だと思いました。吉田松陰が松下村塾で行った「個別対応」は、本人の特性や興味をよく理解してサポートしてあげる「寺子屋式」の真骨頂であり、現代の私達にも可能なことだと思いました。


●66ページ
練り物が好きなので、村田蒲鉾店さんの「エソ」蒲鉾を食べてみたいです。

鰻や鱧と同様に美味しい食材は手間がかかるのですね(笑)


●67ページ
宿泊ホテルの個室会席、最高!海が見えて何とも雅です。

朝や昼の景色も素晴らしそうなので、毎食料理をいただきたい。



●80ページ
「志都岐山神社」の廃れぶりが悲しいですね( ;∀;)

いま寺社の跡継ぎ問題もあるので、今後も整備の問題は拡大しそうですね。

観光資源でもあるので、観光税やクラウドファンディングなどで原資が作れるとよいのですが。交換留学で外国寺社と交流や人員のサポートがあってもよいのでは。



●95ページ
明倫館
広大な敷地内に作られた、その充実した教育施設には長州藩の本気度がみなぎっているように感じました。

→実質これは士官学校と同じ意味です。藩士が戦の指揮を執る。強い軍隊は士官が優秀です。企業組織でも中間層や管理職が優れていると業績も良いです。長州から沢山の人材が輩出されたのも、納得です。


●108ページ
はたして小五郎の逃亡中の心理はどのようなものだったのでしょう。

→医者の家系でもあるので「生きろ」と教訓があったのかもです。

それと毛利家の家祖は源頼朝に仕えた「大江広元」です。

その先祖は中原氏で、多くの朝廷実務官僚および幕府高級官僚を輩出した家系です。

大江広元は知恵者ですから、その兵法の極意があったかも?「三十六計逃げるが勝ち」また孫子には「勝ち過ぎるな」という戒めもあります。



●132ページ
当時の長州藩の中心・萩でしたが、下関にあるその支藩・長府藩の、そのまた支藩・清末藩に荷受問屋「小倉屋」を営む白石正一郎の事も、幕末の長州を語る上で忘れてはいけません。

→現代でも経営資産として「ヒト・モノ・カネ」が挙げられます。兵力(ヒト)と武器(モノ)があれば、とりあえず戦を始められますが、補充していくための軍資金が無ければ、継戦できません。まさに白石正一郎がそれを支えていたのですね☆



彦島を狙った大英帝国の意図の考察




山武の世界史より引用


大英帝国は「シンガポール」や「香港」などの大陸に近接した「小島」を足掛かりに東南アジア、清国への進出を図りました。






イギリスは「シンガポール」や「香港」を第二次大戦後も保有を続け、返還したのはごく最近なのがその証左です。
他にはキプロス島の一部を「保護領」などの名目で保有し続けているケースもあります。


港湾機能に優れた小島を最初に占拠し、「電信・灯台・守備兵」を置いて英本国からの戦略ラインを繋げていくのが大英帝国の植民地メソッドのようです。


イベリア半島の先端にある「ジブラルタル」は、背後に切り立った山地があってスペイン・ポルトガル側からは隔てられた港湾都市です。
地中海と大西洋を繋ぐだけでなく、対岸の北アフリカにも近い要衝です。




南アフリカの要衝「ケープタウン」も、ジブラルタル同様に背後に山地があって隔てられています。インド洋と大西洋を繋ぐ港湾都市です。




【その他の地域】

北米→マンハッタン島

大西洋→トリスタン・ダ・クーニャ諸島

地中海→マルタ島

中東→キプロス島(一部を保護領)

太平洋→フィジー諸島

インド洋→チャゴス諸島


これらの重要拠点は、植民国としては解体されても残り、コモンウェルス・オブ・ネイションズ(英国連邦)として現存しています。イギリスのおそるべき国家経営力です。



もし、彦島が占有されていたら、北九州にも進出されて保護領になっていたかも知れません。

となると、日本の近代史は大きく変わります。

日清・日露戦争が英清戦争(第二次アヘン戦争)・英露戦争とか?
朝鮮・台湾・清国への進出も全てイギリスが実行?
その中で大陸に進出できない日本は、インドのように半属領国になっていたかも知れません、、、(^_^;)



トップ画面はAKISENさんの作品です。



最後までお読みいただきありがとうございました☆



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