読書感想 キャリアデザイン入門[II]専門力編
キャリコン仲間とのプロジェクト参考のために読みました。
<巻頭より>
・ビジネスのプロを目指す
・仕事人生の充実に必要なことは?
・進むべき道の決め方や、専門知識や技術をどう磨くか、40歳以降のキャリアについて解決すべき課題を説く
・40代は人生の節目。その準備としてキャリアの選択肢の上手な絞り込み方について説明
・ビジネスのプロフェッショナルとして自分の専門力を伸ばそうとする方向け
・専門性を高める学習方法や、部下に仕事を上手に任せる方法、忙しい世代が専門力を磨くために必要なノウハウを段階を追って丁寧にアドバイス
初代リクルートワークス研究所 所長(現アドバイザー)・大久保幸夫さんによる名著の第2弾です。(第1弾は「基礎力編」)
リクルート流の要約と新規概念の提案は、わかりやすいの一言です!
なぜ2冊に分けたのかわからなくらい読んでもらいたい1冊(笑)
<本書の流れ>(3部構成)
各部の概要
↓
本文(中項目)・図表・データ
↓
注(用語、研究者など)
<こんな人にもオススメ>
・人生100年時代といわれて不安の多い若手の方(選択肢がわからない)
・上司と上手くいかなくて悩んでいる方(上位視点がわからない)
・やりたい事1本に絞りたいけどちょっと不安な方(業務への力の入れ方がわからない)
第1弾(基礎力編)にて、キャリア形成は「はじめは筏下り」という解説があり、目の前の急流をいかに乗り越えるかの連続によって力をつけていくので、新社会人から30代半ばまでは、どこのゴールに向かっているかわかなくてもいい。という心強いアドバイスがあります。
この経験をもとに30代半ば以降は、専門性を決めて更に知識や技術を磨く「山登り」スタイルで歩むというものです。
「専門性」と聞くと自分一人では難しくて取り組めないと諦める人も多い思います。本書は、具体的なチェック方法や勉強方法が紹介されているので、不安の根本にある自信不足の解消、自分の弱点を整理してくれるワークブックになる本だと思いました。
年齢があがるごとに、自分の弱点と向き合う勇気が薄れ、他者と比べた時に自分の不足が見つかるショックが大きくなっていると実感してます。それは逆に、「自分なりに経験値を積んできたんだ!」という自信の裏返しなのかもしれません。
また、第2章「専門力の磨き方」において「プロフィールに何を書くか」という項目があり、「見本を作ってそれを改善するように自分のキャリアを作っていく」というアドバイスは、SNS全盛期である2020年代には必須だと思います。
個人で発信できる時代ですが、同時に「自分が何者で、何をしたいのか」を明確にしないと繋がりが作りづらいという面もあります。フォロワーを伸ばすノウハウのトップ5には必ずといっていいほど「プロフィールを見直す」がありますよね。
余談です。
今年、高校時代の恩師(部活顧問)が定年を迎えました。そんなに手取り足取り指導するタイプではなく、指導時間のほとんどは見守っている事が多い御仁。
なのに指導をうけた生徒の多くが全国大会で優秀な成績を出している。学校を異動した後に立ち上げた部活でも約10年で全国レベルにもっていける指導力は本当に驚く。うまくやる気を引き出しているのか、的確でコンパクトなアドバイスが効果的なのかは不明。。。
自分も指導を受けたし、間近でも見てるのに未だに真髄がわからない。これが職人技なのでしょうか(笑)
そんな真のプロに出会えたことに感謝!
【メモ】◆2点×5項目=10点満点(良い2 やや良い1 普通0)
①文量 :2
②初心者向き :1
③図表 :2
④事例 :2
⑤データ :2
合計 :9点