犬は想像以上に血が濃い。近親交配と病気、ブリーディングについて
見出しから強烈な言葉ですが、犬を飼うなら知っておきたいブリーディング方法。親がどのような血統なのか、これは健康で元気な子を迎えるために必要なチェック項目です。
今回はブリーダーさんに血統について伺ってみました。
「基本的にはそうね。うちにいるプードルの赤ちゃんたち、月齢ほとんど一緒なのに大きさかなり違うでしょ?血が濃い子はあまり大きくならないかな。」
「その小さい子達の母親を知り合いから譲り受けたけど、かなり血が濃い近親交配で生まれてた子なの。騙されて。」
「兄弟同士で生まれた子。」
「できる。でも、異母兄弟ならね。父親は一緒だけど母親は別。」
「でも、その母親同士は姉妹。」
「犬の世界ってそういうもんよ。」
「ただそれだけならまだマシだった。さらにその上の祖父母まで辿ったらかなり悲惨で…
そこで生まれてきた子、貧弱で、歯もなかなか生えなくて。売れる状態じゃないでしょう。生まれてくる頭数も少ないし。」
「うちはその譲り受けた母親をアウトブリーディング(血縁関係のない父親で交配)して子供を作ってるから疾患はでてないけど、それでも子供たちはあまり大きくはならないかな。」
犬は私たちの想像よりはるかに血が濃い
インブリーディングは知識と経験がなければ難しい交配ではありますが、良い特徴を継承させていくための手段として有効とされています。
しかし、インブリーディングを必要以上に続けると遺伝的多様性が失われて、近交弱勢と呼ばれる現象(不妊、子犬の死亡率の上昇、寿命の短縮など)が犬の健康問題に異常が見られることは事実です。
また良い雄犬が遺伝病を持っていた場合、人為的交配が行われる犬は瞬く間に遺伝病が広がります。
私たちが健康で元気な犬を迎えたいと考えた時、それはその子、そしてその種の血統(歴史)についても深く考えなければなりません。
ペットの実家はよりよい犬の未来のため、インブリーディング(近親交配)の子の掲載を禁じています。この基準の是非については賛否両論ありますが、一般家庭で幸せに暮らす犬のための一つの基準として設けました。
犬の遺伝がもっと多様性で豊かになるように。