短足猫はかわいそうなのか。飼い主さんに知ってほしい交配のこと。
ずんぐりむっくりとした、短足猫。ちょこまか動いてかわいい・・・。
キッチンなどの高いところには登れないため、お留守番中も安心して出かけられます。
反面、爪は切りづらいです。そして足腰に負担がでないようにマットは敷いた方がいいでしょう。
短足の奇形について
短足で有名なマンチカンは骨軟骨異形成 通称OCDという骨の遺伝病があります。
主に足にコブができる病で、正常な関節の運動ができず、慢性的な関節炎の原因になります。この遺伝病の好発猫種といえばスコティッシュフォールドです。治療法はなく、スコティッシュフォールドにおいては安楽死を勧められるほどの個体もいます。
ちなみに、スコティッシュフォールドなどの折れ耳の子は遺伝上、この遺伝病を持っている場合が多いです。(遺伝子のことなので、100%とは言い切れません。)
しかし、マンチカンのような短足猫がこの遺伝病を持っているかと言えばそうではありません。
足の長さとこの骨軟骨異形成の相関は現時点では分かっていないのです。
短足の交配
現在のペット市場では、希少性のある短足猫に高い値が付くため、脚の短い子を多く産ませたいブリーダーは多いです。しかし、短足同士の交配が一番短足が産まれますが、短足は致死遺伝子のため、この交配は死産になる確率が高くなります。
そのため、短足を産み出すためには短足×足長(中足)の交配を行うことが条件とされていますが、実際のところ親を見なければわかりません。
なにより、本来は禁止されている「スコティッシュフォールドとマンチカン」の掛け合わせを行うブリーダーもいます。そのため折れ耳と短足の2つの特徴を併せ持った「特別な子」として販売されることがあります。この場合本来であればMIX猫ですが、血統書はマンチカンという猫種になっている場合が多いですね。この子たちの数がそこそこいるため、マンチカンも骨軟骨異形成を発症すると言われてしまっています。
短足猫と暮らしたい方は、短足について一度家族と話し合い、交配の在り方を確認する必要があります。そのためにはペットショップではなく、ブリーダーに両親を見せてもらうことが大切です。
純血種の遺伝病とは
種の名前が付いている(純血種)犬や猫は、その種の特徴を生かし繁殖されてきました。そのため、その種のなりやすい病は純血種特有の問題であり、短足猫に始まったことではありません。
犬のダックスフンドは短足故に胴の負担が大きくなり、ヘルニアを発症しやすい犬種です。チワワは小型で頭が大きい故に、水頭症を発症しやすいです。
短足猫は特性上、飼い主である私たちが交配の在り方をしっかり確認しなければ、悲しい連鎖を断ち切ることはできません。
ペットの実家は交配についてブリーダーに確認を行い、子猫を紹介しています。