芝ダート問わず走れる母馬を持つブルーミングスカイ~第36回ホープフルS(2019)血統分析~
こんにちは、ぺち(@Pettit0116)です。
今回は第36回ホープフルステークス(GⅠ)を血統を分析しています。
いよいよ中央GⅠ最終戦!!
来年からは有馬記念が中央最終GⅠに戻りますので、ホープフルSが最終GⅠとなるのは今年が最後。
来年に向けて飛躍を遂げるのは。
ホープフルS血統分析
【分析対象レース】
母馬の条件
・芝ダートともに勝利経験
・欧州血統
・日本の種牡馬なら芝ダートともに産駒を出す馬
2歳の2000m戦、暮れの中山コース、GⅠということもあり、タフなレース設定。
ゆえに母系にはスピードとパワーが求められている。
具体的には芝・ダートともに勝利経験のある母馬を持つ馬が好走傾向。
上記3レースの好走馬の内、3頭がこの条件に合致。
その他では欧米の芝重賞を勝っている母馬を持つ馬が良い。
日本の芝レースだけではパワー不足、ダート戦のみではスピード不足なのだろう。
血統的にみても母系は欧州系、もしくは日本の種牡馬なら芝ダートともに活躍馬を出している馬が良い。
系統による傾向はないが、欧州系は芝1800-2000mを主戦場にしていた中距離馬、日本の種牡馬ならネオユニやキンカメのような芝でもダートでもこなせる種牡馬目に留まる。
ここからも単なるスピード競馬では好走馬難しく、欧州由来のパワー、もしくはダート戦のウようなパワーも求められるのだろう。
父馬の条件
・パワースタミナ系
今の中山コースは高速馬場なので日本の軽い芝に対応できるディープやロードカナロア産駒は地力もあるので走る。
ただ妙味という点ではパワースタミナ血統。
上記3レースで最も人気薄で馬券に絡んだのが11人気でアイルハヴアナザー産駒。
次も8人気でアイルハヴアナザー産駒。
米国の短距離血統フォーティナイナー系だが自身はケンタッキーダービーなどダ9~10FでGⅠ3勝している馬。
母父にはロベルト系のArchが入っていて、この馬はダ10FでGⅠを勝っている。
このことからアイルハヴアナザーはロベルト系のArchの影響を強く受けていると思われる。
ロベルト系といえばスタミナパワー血統の代表格なので、やはり2歳の2000m戦はタフでパワーとスタミナが必要なのだろう問ういうことが窺える。
今年の出走馬では・・・
①ブルーミングスカイ
ディープ産駒なので父系はパワー系ではないが、菊花賞・天皇賞(春)を制しているようにスタミナはある。
評価できるのは母馬。
今回の出走メンバー中唯一芝・ダートで勝利している母馬。
母父にあたる種牡馬ファルブラヴは日本では短距離に適性を示していて、母馬ブルーミンバーも芝ダート1200mで7勝している。
母母父は欧州のパワースタミナ血統のニジンスキー系のカーリアン(仏ダービー馬)。
父系に若干のパワー不足感はあるものの、母系、特に母馬は好走条件にマッチする唯一の馬でパワーも豊富。
②オーソリティ
父は3冠馬で凱旋門賞2着2回と日本の高速馬場にも欧州のパワー馬場にも対応したスーパーホース。
どちらかというとパワー寄りの血統で、スタミナも十分。
香港ヴァーズのステイゴールド×天皇賞(春)連覇のメジロマックイーンというスタミナとパワーが豊富な2頭による配合なのでそれもうなずける。
母馬はシンボリクリスエスとシーザリオから生まれた良血馬。
自身は未勝利馬でダ1400m戦の2着が最高着順。
シンボリクリスエスはアイルハヴアナザーにも入っているロベルト系で、代表産駒にはエピファネイア、ルヴァンスレーヴ。
芝でもダートでも活躍馬を輩出する種牡馬。
シーザリオの父スペシャルウィークも芝ダート問わず活躍馬を輩出する種牡馬。
母系だがロベルトの血が入っていること、父系母系ともにパワーもスタミナも十分。
逆にパワーが強すぎて高速馬場への対応がカギとなりそう。
③ゼンノヴァース
父馬は3冠馬でこのレースはGⅡ時代に2勝している。
GⅠになってからは勝利がないが、今年の中山馬場は例年よりも高速馬場なのでそれは味方になるはず。
母馬は米芝の1600mGⅢ勝ち馬。
米国の芝は軽いが日本ほどではないので、日本の芝レースよりもパワーを要する馬場に適性があるといえる。
母父は欧州の名種牡馬サドラーズウェルズ系のbeat Hollow、米仏1800-2000mGⅠを4勝している中距離馬。
それにデインヒルを掛け合わせた、欧州向きの母系。
パワーとスタミナは豊富。
母系はかなり欧州色が強いが父がディープ産駒なのでバランスは取れている。
以上、第36回ホープフルステークス(GⅠ)の血統分析でした。
ご覧いただきありがとうございました。