【適性】オールカマー~甘く危険な人気馬たち~
こんにちは、ぺち(@Pettit0116)です。
今回は第65回産経賞オールカマー(GⅡ)の上位人気馬にフォーカスして適性分析をしました。
人気上位3頭の特徴と性質を分析をしましたので、どうぞ。
オールカマー
ウインブライト(想定1人気)
〇Sゴールド×Aコジーンの成長力の結晶〇
・特筆すべき成長力
今年に入ってからは中山金杯、中山記念、QE2世Cと重賞を3連勝、初めてのGⅠ勝利が海外のレースというおまけつきです。
もともと中山コースにめっぽう強いのは周知の事実ですが、ここにきてGⅠを獲れた成長力に驚きです。
しかもそれが中山コースではなく、香港というのも。
QE2世Cではインベタ付きで4角で得意のまくりをせず、直線だけで差し切るという今までと違うパターンで勝利しています。
決して得意ではない戦法による勝利ですので、それだけ力がついて成長している証拠だと思います。
父のステイゴールドといえばラストランの香港ヴァーズでGⅠ初勝利をしているように、海外レースに強いことに加えて成長力が際立つ戦績を持っています。
また母父のアドマイヤコジーンも朝日杯FSを制しながら、6歳時には安田記念を制しているように、こちらも成長力のある馬でした。
ちなみにステイゴールドもアドマイヤコジーンも成長力に定評のあるノーザンテースト持ちです。
父、母父がいずれも成長力のある血ですので、ウインブライトの成長力はここからきているのでしょう。
馬場次第では中山以外でも勝ち負けできるほどに成長している可能性もあります。
・パワー型でコーナリング上手
時計のかかるタフな馬場が得意で、中山コースでの勝利(5勝)は1~3月に固まっています。
1~3月の中山コースといえば、暮れの12月からの連続開催なので馬場が重くタフです。(1月後半から1か月ほど東京開催があるものの、馬場はそこまで回復していない)
そこで結果を残してきている馬なので、最大の武器はパワーとなります。
さらに小回りコースで7勝(8勝中)しているように、コーナリングで優位性を取れるので、中山や福島といった小回りでパワーが必要なコースに強いのです。
小回り×パワーとなると、母父アドマイヤコジーンの父コジーンは米リーディングサイアーにも輝いた馬ですから、そうなると母父からの影響といえそうです。
・使い詰めの方が良い
休み明けは(1-0-0-2)と芳しくありません。
唯一の勝利も2歳時の未勝利戦ですので、古馬になってからは勝てていません。
ただ2か月くらいの間隔(短期放牧)だと(3-1-0-0)と非常に優秀です。
2,3回使った後に短期放牧に出した後、もしくは長期休養明けの叩き2戦目で好結果を残しているので、この馬はある程度使いながら調子を上げていくタイプに思います。
父ステイゴールドも使い詰めての馬でしたし、キャリアで50戦もするタフな馬でした。
【オールカマー適性】
得意の中山コースではあるものの、今の中山は高速馬場なので単純なスピードが求められ、しかもウイン自身が5か月の休み明け(しかも海外帰り)と条件的には厳しく思います。
2200mも初めての距離になります。
レイデオロ(想定2人気)
〇キンカメ×Sクリスエスの関東内弁慶〇
・崩れているときの法則性
この馬が馬券圏外になったのは4回。
その内訳は、海外レースの2度に3か月以上の休み明けでぶっつけだった皐月賞、海外帰りの宝塚記念です。
春→秋の休暇後の場合は神戸新聞杯、昨年のオールカマーと2戦2勝です。
結果が崩れる時は海外レースの影響が強く、国内で見れば休み明けはむしろ走ります。
昨年のオールカマーはアルアインとの皐月賞馬vs日本ダービー馬の対決で注目でしたが、そのアルアインを子ども扱いにして勝利していました。
キングカメハメハ×シンボリクリスエスという日本で活躍した馬同士の配合なので、もしかしたら国外ではパッとしないのかもしれません。
・内弁慶
海外が苦手であると同時に内弁慶でもあります。
レイデオロは美浦所属の馬ですが、関東圏でのレースでは(6-2-0-1)とほぼパーフェクト連対を果たしています。
唯一の着外はぶっつけの皐月賞なので、ほぼパーフェクト連対。
このうちGⅠも4戦ありますので優秀です。
関東ならほぼ崩れることはありません。
母父のシンボリクリスエスも安定感のある馬で、生涯で馬券圏外だったのは1度のみ。
それが前年の有馬記念からのぶっつけとなった宝塚記念(5着)でした。
ここでも母父との共通点を見出せます。
・良馬場向き
重馬場は有馬記念2着があるように苦手ではないでしょうが、これまで京都記念で3着(もっともこれはバルジューの呪いの可能性がありますが・・・)と、稍重以上の悪い馬場での勝利は新馬戦のみ。
血統からすると重馬場も苦にしない印象なのでそこまで気にする必要はなさそうですが、若干の割引は必要となります。
【オールカマー適性】
昨年も勝利しているようにこの舞台に高い適性があります。
距離、コース、ローテともに問題なし。
高速馬場も得意な馬で、Kマンボ持ちの血統も魅力です。
【参考】【傾向・血統】先週の結果からオールカマーを分析する - club keiba
ミッキースワロー(想定3人気)
〇Nテーストの成長力とTホマレボシから受け継ぐ距離・馬場適性〇
・意外性あふれる前走
ミッキースワローといえば2200m戦で(2-1-0-1)という成績を持つ非根幹距離馬。
しかも父トーセンホマレボシが京都新聞杯をレコード勝利しているように、息子も高速馬場に強い印象でした。
しかしながら前走七夕賞では根幹距離の2000m戦で稍重馬場のタフなレースでした。
トップハンデでもあったので意外性にあふれる勝利でした。
振り返ってみれば実績は断然なので馬のレベルが違ったといえばそれまでですが、馬自身も成長をしているのでしょう。
ウインブライトのところでも触れましたが、ノーザンテーストといえば成長力の血。
ミッキースワローも父母父がノーザンテーストと成長力の裏付けとなる血を持っています。
5歳という年齢からも一皮むけた印象です。
・ロングスパートの優位性
まくり差しが得意です。
前走七夕賞も3角からのまくりが決まり、最後の直線に向いた段階ではすでに4番手まで押し上げられています。
ロングスパートができるので自分から仕掛けられることができ、コーナリングも上手なので小回りコースの方が優位性を持つことができます。
また微々たるものですが、昨年の有馬記念以降スタートからの位置取りに変化が見られます。
これまでは最後方もしくは後方2番手くらいの位置取りでしたが、3走前の新潟大賞典あたりからは後方から5番手くらいの位置は取れるようになっています。
それにより差しが届きやすくなるので、今後成績に安定感が増すのではと思います。
・良馬場向き
掲示板外は15戦のキャリアを通して4度のみ。
4戦すべてが稍重以上の悪い馬場でのレースでした。
前走七夕賞こそ稍重で勝利できていますが、セントライト記念の勝利や昨年の世界レコードとなったJCでの5着があるように基本的にはパンパンの良馬場向きです。
高速馬場が得意だった父のトーセンホマレボシが強く出ている印象です。
【オールカマー適性】
2200m巧者で、雨が降らなければ高速馬場なので今の中山は向きます。
さらに中山外回りはまくり差しが決まりやすいコースなのでその点も〇。
成長力も加わっているのでメンバー強化でも楽しみ。
以上、第65回産経賞オールカマー~甘く危険な人気馬たち~編でした。
セントライト記念編もお楽しみに!
ご覧いただきありがとうございました。