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獣医師から見たPETOKOTOの今と未来

こんにちは、PETOKOTO取締役兼CVO獣医師の佐藤貴紀と申します。

小動物臨床いわゆる動物病院で犬猫の治療を行い19年が経ち、なぜリアルな動物病院であるオフライン獣医師から、PetTechのPETOKOTOであるオンライン獣医師へのジョインを決めたのか。そして、獣医師としてPETOKOTOでどのような動物たちの未来を創造できるのかをお話しいたします。

はじめに

犬や猫は『言葉を話せない』。だからこそ、獣医師や専門家が一番に動物たちの異変に気づいてあげるべき。そして、症状が出てしまった動物たちを治すことが獣医師の使命と想い、今まで治療に励んできました。途中で気づいたことは、症状が出た時には動物たちは重症化しているケースが多く、手の施しようがない状態も多々経験してきました。そこで、『予防に勝る医療なし』と言われているように、まさしく動物も病気になる前の予防がとても重要であると感じ、デジタルの力で動物たちを守りたいという想いが強くなり、今に至ります。

『獣医師』になるきっかけ

私が獣医師になると決めたのは、中学生の時でした。そのきっかけは、小学生から飼っていた愛犬ラッキー(シェットランド・シープドック)が病気になるという不幸な出来事です。ある時、車庫で飼っていたラッキーが父親の帰宅に大喜びをしたその瞬間『キャーン』といつもには聞かない声で鳴きました。その後から後ろ足が麻痺状態になってしまったのです。動物病院に連れて行き入院するも、原因がわからず改善しないまま退院が告げられました。中学生ながらに、諦められた、なぜ病院なのに治してくれないのだと泣きながら帰宅したのを覚えています。一番に思ったことは「ラッキーを治してあげたい』。そこから、ラッキーのマッサージの日々が続きました。1ヶ月後、奇跡的に下半身麻痺が少しですが歩けるようになった時は今でも忘れない嬉しい体験でした。悲しい想いと、治してあげたいという気持ちと、よくなった時の成功体験を一度に味わいながら、獣医大学に向け猛勉強をしたことを覚えています。

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獣医師は国家資格

獣医大学で6年間通えば、国家資格を受ける権利が与えられます。大学6年生の時は、朝から晩まで19個の科目を一生懸命勉強し、2日間の国家試験に望みました。6年間の集大成であっただけに、合格した時は本当に嬉しかったことを覚えています。しかし、これからが本当の意味で獣医師としてのスタートとなりました。

動物病院はブラックボックス?

動物病院のほとんどは社内体制や福利厚生など含め一般的な会社に比べ、整っていない現状があります。典型的なメンバーシップ型の人事体制であり、全てにおいて古い業界と言えます。獣医大学では経営や組織運営など学びませんので、ほとんどの動物病院が経営を理解していない状態で発展してきたと言っても過言ではありません。自分も30歳で白金高輪動物病院を開院した時に苦労した分野です。さらには、自由診療と言って診療費は動物病院ごとに委ねられ、自由競争なのです。人の医療と違い点数制でもないため、ワクチン一つとってもバラバラな値段ですし、治療においても他と同じことをやっていても値段は違うのです。となると、正当な診療費での治療なのかどうかが疑問視され、動物病院は高いというイメージが患者さんにもついてしまうのです。求職者側と患者さん側の両方に不透明性があるため、今後の課題としては全てにおける見える化は必須と考えています。

病気を治すだけが獣医師の仕事ではない

獣医師の仕事といえば犬や猫を治すことが主な仕事と思われがちですが、さまざまな分野で活躍しています。

獣医師の仕事25

元々は産業動物分野いわゆる人の食品などに従事する仕事として誕生したと言われています。

小動物診療においても、病気を治すだけが獣医の仕事ではないと感じています。病気を治す書籍はたくさんあるものの、病気にならないための書籍はほとんどないと言えるでしょう。確かに、エビデンスが取りづらいため、書籍化できないという難しさもあると考えられます。

そこで、私は『愛犬、愛猫の健康で長生き』をテーマに予防に力を入れたいと考え始めたのです。そのきっかけは、一枚のエビデンスにあります。

犬 寿命

ドライフードを食べている犬より、フレッシュフードを食べている犬の方が約3年長生きできる。確かに、人も食べるもので成人病になったり、体調の変化があることは理解できるため、当たり前と言えば当たり前の結果とはいえ、このような事実をしっかりと獣医師の立場から世に伝え、健康で長生きしてもらいたいと感じています。

PETOKOTOにジョイン

なぜかと言われると、やりたいことが全て揃っているというのが解答です。私がやりたいことは①動物の病気を治すこと②動物を病気にさせないこと③動物のための正しい情報発信④犬猫の殺処分を減らすことです。愛犬ラッキーがきっかけで獣医師になろうと感じた時は、病気を治してあげたいという思いだけでしたが、臨床経験によって新たなマイルストーンが出来上がりました。

①動物の病気を治すこと

目黒アニマルメディカルセンターに所属しています。獣医循環器認定医でもあるため、主に心臓病を診療しています。臨床という現場における患者さんの声を最重要と考えているためであり、なぜ動物が病気になるかを解析するためにも臨床現場は必要と考えています。

②動物を病気にさせないこと

PETOKOTO FOODSで製造しているフレッシュフードは獣医師の立場から見ても無添加であり栄養素も豊富で体に良いフードと言えます。なぜ今まで人が食べれないようなご飯を普通にあげていたのかと考えさせられます。ヒューマングレードの食事やおやつなど今後も獣医師監修のもと、健康に繋がる提案をしたいと考えています。

③動物のための正しい情報発信

開業した2008年から様々なメディアで情報発信を行っていました。その頃は、マスメディア、ラジオ、書籍が情報発信の場ではありましたが、時代も変わり今はネットメディアが主になってきたと言えます。犬や猫を飼っている飼い主がしっかりと見てくれているPETOKOTO MEDIAで正しい情報発信を行い、愛犬愛猫の長生きに繋げていただきたいです。

今までのマスメディアやラジオでの情報発信は

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今までの出版書籍

【書籍】
2010年「いぬのココロがわかる本」(ぶんか社文庫)
2010年「ねこのココロがわかる本」(ぶんか社文庫)
2012年「お仕事熱血ストーリー 感動する仕事!泣ける仕事!第2期」(学研)
2013年「教えて!獣医さん 犬の悩みなんでも相談室」(学研パブリッシング)
2014年「猫の急病対応マニュアル」(鉄人社)
2015年「犬の急病対応マニュアル」(鉄人社)             2015年「動物たちのお医者さん」(小学館)


④犬と猫の殺処分を減らしたい

動物業界では、最大の社会問題だと思っています。人間がビジネスのためにブリーディングして増やしておきながら需要がないから放棄してしまうことや、一度飼いはじめたにも関わらず吠えるから保健所に連れて行くなど責任逃れをしているケースがあります。もちろん様々な原因はあるため、せめて里親を探すことは必要なのではと感じています。そうならないことが大事ではありますが、保護団体と協力のもとOMUSUBIで里親が見つかってもらえることを切に願っています。

PETOKOTOというスタートアップ企業

一緒に働いてみて、正直とても驚いています。とにかくスタートアップはスピード感が違う。そして、優秀な人が多すぎる。さらに、働いている人が自分の専門意識が高く楽しんで仕事が出来ている。というのが率直な意見です。プロジェクトごとのKPIを掲げ、そのKPIを達成するためのプロセス構築がとにかく早い。出資金を効率的に事業に繋げ、価値を創造出来ていることがわかります。代表である大久保のマネジメント力の賜物でもあり、社外取締役ではあまり分からない部分でしたが、社内取締役に入ってみて素晴らしいチームだと感じています。私の強みは19年の臨床経験と動物病院を運営してきた経験を持ち合わせた獣医師として、いかに健康を提供できるかだと思っています。これからもPetTechのメンバー皆さんの強みを活かし、他にはない商品やサービスを提供しつつ、働くことの楽しさを実感できるPETOKOTOを維持させれるよう努めていきたいと思います。

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獣医師としてPETOKOTOでの今後

とにかく、PetTechである以上データを駆使し、動物たちを幸せにする。これに尽きると考えています。飼い主と獣医師とが連携を取る動物病院の存在はもちろんのこと、正しい情報を知れるプラットフォームが重要だと考えています。

獣医師の経験を生かし、飼い主であるお客さまに寄り添い、PETOKOTOのサービス向上に貢献するとともに、ITを掛け合わせることで物理的な壁を超え、多くの犬や猫たちのQOL向上に取り組んでまいります。

一緒に働きたい人


PETOKOTOがアジアナンバーワンのペットライフカンパニーとなるために、多くの仲間が必要です。またペット産業に優秀な人材が入ってくることは意味があると考えています。

上記の戦略を遂行していくこのタイミングを僕たちは第二創業期と位置づけ、社員数も現在の18名から倍増する計画です。その中でも特に重視しているのが会社組織の要となるCXO/マネージャー層と、プロダクト開発を担っていただくエンジニア職/サプライチェーン職の採用、上場準備に向けたコーポレート職の採用です。

PETOKOTOの行動指針は三つ。ぜひ共感できる方はご連絡ください。

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最後に


・会社概要と募集の詳細
会社の詳しいご紹介は、こちらの採用情報をご覧ください。
愛するペットのために仕事がしたいと考えていた方、ぜひ一緒にチャレンジしてみませんか!

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オンライン会社説明会イベントも開催します!ぜひご参加ください!

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動物たちのために、一緒に働きましょう

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