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〜アルコト・ナイコト〜 その2 : 女の子とミニカー

 幼稚園に入る前後の頃、私はミニカーが好きだった。
家に何台かミニカーがあったし、またいで乗れる機関車もあった。

 サンタさんにはミニカーやレーシンクコースターのような、動くモノが欲しいとお願いするも、枕元にはリカちゃん人形やリカちゃんハウスが置いてあり、
「サンタさん、間違ってるやん」
と、何度か親に訴えたことがあった。

 ある時、気づいたら家からミニカーが消えていた。
九州から来ていた祖母が、従兄弟(ひとつ下の男の子)に渡すと言って持って帰ったらしい。

「女の子なんだから、男の子のオモチャを持っていてはダメ。」
「女の子は女の子らしく。』

と、祖母は母に言ったらしい。
 母も父も、子供が興味の持ったものは与えてくれるのだが、その時は姑である祖母に反発できなかったらしい。
母にとってよっぽどの事だったんだろう。あれから50年ほど経ったのに、未だにこのことを話しては腹を立てている。

 私はこの話をいつも笑いながらきいてるのだけど、その度に、母の娘で良かったとつくづく思う。

 そういえば、近所のお兄ちゃんたちとチャンバラごっこをする時は、木の棒にツバをつけ、握りやすいようにビニールテープを巻いてくれたり、風呂敷マントをカッコよく身につけさせてくれたりと、「女の子なんだから」なんてことは言われたことなく、やりたいことをさせてくれてたなぁ。。。

*写真と本文は、何の関係もありません

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