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どうして

4:35 その日の夕方になって、イエスは、「向こう岸に渡ろう」と弟子たちに言われた。
4:36 そこで、弟子たちは群衆を後に残し、イエスを舟に乗せたまま漕ぎ出した。ほかの舟も一緒であった。
4:37 激しい突風が起こり、舟は波をかぶって、水浸しになるほどであった。
4:38 しかし、イエスは艫の方で枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして、「先生、わたしたちがおぼれてもかまわないのですか」と言った。
4:39 イエスは起き上がって、風を叱り、湖に、「黙れ。静まれ」と言われた。すると、風はやみ、すっかり凪になった。
4:40 イエスは言われた。「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」              4:41 弟子たちは非常に恐れて、「いったい、この方はどなたなのだろう。風や湖さえも従うではないか」と互いに言った。            (マルコによる福音書 4:35-41)

東京に3回目の緊急事態宣言が出て、今日は1000人超の新規感染者となった。飲食店やデパート、繫華街の自粛などがなされる中で、駅などの人出はあまり変わっていないように見える。

自宅にいる時間が多くなり、ほとんど誰とも話をしない日々になりつつある。それはそれで良いところもあるが、自分のことばかり考え、何か閉じていく感覚に怖さも感じる。

何もしなければ安全かもしれないが、どんどん希望も失われていくような気がする。また周囲の人の行動への目線が厳しくなっているようにも思う。誰も幸せにならない社会がどんどん拡大しているのかもしれない。

何とかしてほしい。みんな苦しんでいるのを知っているのにどうして放っておかれるのか。いつまでこんなことが続くのか。あなたはそれでもかまわないのか。

ついそのように思ってしまいそうになるが、私たちの船に一緒に乗っている方は、けして私たちを見捨てるようなことはしない。ただ静かに「恐れるな、信じよ」と告げている。

試練の時にこそ、出会わされるものがあり、自分の力ではなく、動かされていることに気づかされる。沈黙の中で、本当に語るべきことが与えられる。今この時にこそ、進めることのできる歩みがある。

2021.4.29

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