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小さな友だちと、新しいご近所さん
私たちのつくし公園には、毎月のそうじに来てくれる小学生の女の子がいる。そうじ好きとのことで、初めはお母さんと一緒に来てくれたのだけど、次からは1人で参加してくれている。
「まきちゃん」とここでは呼ぶことにしよう。まきちゃんは、とてもしっかりもので、そうじの時もささっと自分の仕事を見つけて、やっている。小さい子を優しくサポートしてあげたり、声をかけたり。
何回も参加してくれるうちに、私たちは顔見知りになった。
この間、子どもたちと公園に遊びにいくと、まきちゃんも遊んでいて、「あ!」とお互いを認識したあと、掲示板をみながら「今度のそうじ来る?」と聞いてくれた。
まきちゃんの中で、公園掃除が、もうすっかり自分の活動のようになっていて、うれしい瞬間。実はそのポスター、私がつくったんだけどね ってことはヒミツにしておいた。
「うん、いくいく!今月はさ、花だんを作ろうかって話しているんだよね」と私が言うと、ちゃんと先月の大人の会話を聞いて覚えていて「そうだったね」と言ってくれた。
公園愛護会というオフィシャルな活動があるおかげで、会話のきっかけができ、街に知り合いが増えていく。一緒に作業をすることで、ただ同じ公園で同じ時間をそれぞれに過ごす時よりも、関係性は濃密になる。
この間は、初めて参加したという家族も来てくれた。つい最近、近所に引っ越してきたばかりという、新しいご近所さん。
小さな子どものいる家族が、新しい場所で知り合いを増やすには、公園掃除は確かにちょうど良いコミュニティ参加の機会だったりするなあと思う。どんな人たちが住んでいるのかを気軽に知るきっかけになるし、会話が始めやすい。この辺りの保育園や幼稚園のことを話したり、遊び場の話をしたりしたけど、そういうのって、ネットには落ちてない話。
公園や地域のもともと持つ雰囲気がありつつも、一緒に砂場を掘るだけで学校も学年も違う初めて会った3人が自然に一緒に遊び、自然にふわりと解散している。子どもに学ぶことは多い。いつの間にか大人になるとできなくなるけど、そうじはきっかけをくれる。
年のはなれた友だちが出来る日も、そう遠くないかもしれない。公園には、そんな可能性がある。公園愛護会とか公園そうじって、時間のあるシニアがやっていると思われがちだけど(実際そんなケースも多いけど)、いろんな人が混ざるから楽しいと思う。世代が混ざることで、楽しさが増えるんだと思う。親子くらい年のはなれた友だち。上でも下でもいいなあ。そして今、わたしは大学生の友だちがほしいなとひそかに思っている。