見出し画像

脱東京して札幌に住みたい

私は北海道札幌市の出身。進学を機に上京し、以降は東京圏に住んでいる。上京してから札幌の良さを再認識した。失って初めて気づくパターン。

妻は静岡県の出身。私と同じく、進学を機に上京して東京圏に住んでいる。複数回の旅行を通じて、札幌が好きになったそう。

そんな私たちは「札幌に住みたい欲」が高まっている。妻の仕事を考慮しなければ、今すぐにでも札幌に移住する。ちなみに、私は無賃ノマドワーカー(専業主夫)なので移住に際して障壁はない。

以降の「札幌」は、地下鉄や市電を気軽に利用できる中心部を意味する。札幌市は東京23区の2倍弱の面積を有するので、ひとくちに「札幌」といっても所により印象が変わる。


札幌の好きなところ

政令指定都市である

立派な都市機能がある。都市機能を有する地域は多々あるが、とりわけ政令指定都市は今後の人口減少や経済衰退を考慮しても持続可能性が高い。

土着性が低い

私は、生まれた街で一生を過ごす人が少ない街(土着性が低い街)が好き。札幌には大企業の支社が多くある。そういう街は人の入れ替わりが激しい。私の小中学校も「転校生」が多かった。人の入れ替わりが多いと、こんなメリットがある。

  • 人間関係が固定化されない

  • 伝統やしきたりが少ない

  • 多様で開放的な雰囲気が保たれる

土着性が低いと、進学・就職・転職などを機に人間関係がリセットされる。一方、土着的な街では県内での進学・就職・転職が推奨され、人間関係が固定化されやすい。極論すれば、生まれてから死ぬまで「みんな一緒」である確率が高い。

妻の地元は人口5万人未満の市町村なのだが、母親から「昔、あの子の母親に意地悪された」と聞かされて育ったらしい。親同士も幼なじみであるケースが珍しくないのだ。同級生だけでなく、同級生の家族も含めて人間関係が固定化されている。妻の体験談に普遍性があるかは不明だが、象徴的な話ではある。

人が密集していない

市区町村別にみると、札幌は人口ランキングでは名古屋に次ぐ第4位だが、人口密度ランキングでは第243位参考)。人口は多いが、その分土地も広いので人口密度は高くない。

私は東京圏に住んで10年弱になるが、人の多さに辟易している。満員電車なんて冷静に考えれば異常事態。「人口過密も嫌だけど、田舎も嫌だ」という人に札幌は最適だ。

都合よく自然を味わえる

札幌は都市風景に緑が溶け込んでおり、都合よく自然を味わえる。自然との距離が近すぎると災害リスクが高まったり、利便性が低下したりする。しかし、札幌は「自然」と「人工」が程よいバランスを保っているので、自然の旨味成分だけを摂取できる(住宅街に熊が出没するなどの例外もあるが)。

例えば「大通公園」「中島公園」「円山公園」といった巨大公園が、街のど真ん中に居座っている。札幌駅の隣にある北海道大学は自然が豊かで、一般人でも散歩できる。ビルの谷間から藻岩山や手稲山などの山々だって望める。

住居費が安い

札幌市は土地代が安い。5大都市の一等地の地価はご覧の通り。

東京都中央区  1㎡あたり546万円
大阪市北区   1㎡あたり355万円
名古屋市中村区 1㎡あたり292万円
福岡市中央区  1㎡あたり181万円
札幌市中央区  1㎡あたり97万円

FOR YOU「札幌の家賃はなぜ安いのか?家賃5万円以下専門不動産が解説」 

地価は上昇傾向にあるらしいが、広大な平地があるので他所よりは安い(札幌が位置する石狩平野は、関東平野に次ぐ国内で2番目に広い平野)。

札幌の家賃相場を紹介する。札幌で最も栄えている「札幌市中央区」でも、1R/1Kで3.8万円、1DK/1LDKで5.1万円、2DK/2LDKで7.6万円だ。最も相場の安い「札幌市南区」だと、さらに1〜2割安くなる。

食材が旨い

米。小麦。乳製品。肉。魚介。野菜。果物。あらゆる食材が名産として扱われる。仮に都道府県間の交易が禁じられても、北海道民は餓死しないだろう(北海道の一次産業従事者に感謝)。

東京圏では「北海道産」がブランドと化しているが、北海道では「北海道産」が当たり前。輸送距離が短いので、おいしい食材を安く入手できる。

涼しい

年々暑くなってきているが、関東とは比べものにならない。年に数回は関東並みの暑さになる日がある。ただ、北海道の夏はすぐに終わる。私の体感だと、同じ気温でも札幌の方がカラッとしており、関東のような異様な蒸し暑さはない。

家の断熱性能が高い

寒い冬を越すために断熱性の高い家が多い。暖房を使用すれば、冬でも半袖短パンで過ごせるほど。夏にも冷房が効きやすくなる(らしい)。

細々した話

  • 梅雨がない

  • 台風も少ない

  • 道が広い

  • ゴキブリがほぼいない

  • 気軽にスキー場に行ける

移住地としての札幌の懸念点

車の運転は大変そうだが、車を運転しないのなら案外平気。地下鉄網が発達しているので、雪の影響を受けずに電車移動ができる。中心部には地下歩行空間があり「札幌駅〜大通公園〜すすきの」は全て地下で繋がっている。

寒さ

家は温かいが、外はかなり寒い。ずっと冷凍室にいるようなもの。

車がないと生活できない…?

「車がないと生活できない」と誤解されがちだが、中心部に住めば車がなくても困らない。スーパーや病院など、生活に欠かせない店や施設は車がなくても容易に行ける(郊外は知らん)。

飲食店や娯楽施設だと、最寄り駅から30分以上歩かされる場合もある。「車がないと生活できない」と言っている人は、歩くのが嫌いなのだと思う(私の父がそう)。私は雪道でも1時間くらいなら歩く。体幹トレーニングだと思えば有意義だし、不規則な雪道で最適な経路と重心位置を考えながら歩行するのはスポーツとしても楽しい。自然と集中できるので、雪道歩行には瞑想の効果もある。

雪かき問題

雪かきは大変。ただ、マンションに住めば問題ない。私の実家はマンションなので雪かきは管理人がやってくれる。私は祖母の一軒家で娯楽としてやるくらいだった。

細々したやつ

  • 配送料が割増される

  • 最低時給が安い

  • 暖房費が高い

まとめ

ちなみに、実家がある(親の近くに住める)から札幌に行きたいわけではない。実家が沖縄県にあっても札幌に住みたい。

流行りに興味なし。労働意欲なし。社交欲求が薄い。イベントごとに興味なし。インスタ映えとかどうでもいい。ひきこもり。こんな奴(私)はさっさと脱東京をした方がいい。無駄に高い地代を払い、人混みに巻き込まれるだけなのだから。あぁ、札幌行きテェ。

いいなと思ったら応援しよう!

がまくん専業主夫
お菓子食べたい