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好きなビーズの好きなところ

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ロリータファッションのヘッドドレスやアクセサリーを製作しています。

ブランド内ではビーズ刺繍を取り入れたアイテムを多く作っており、ビーズは現在の製作に欠かせない大切な材料です。
形も大きさもメーカーも様々で、色味や透け感・光沢感などを吟味し使うビーズを決める作業は毎回悩みながらも楽しく行っています。

今回は好きなビーズを語るnoteにしました。
特に国内ビーズメーカー、トーホーさんのビーズはバリエーションが豊富で入手しやすいことから製作で頻繁に使用させていただいており、活動を重ねるごとにコレクションがどんどん増えていきます。そんなトーホービーズから私のお気に入りをいくつか好き勝手に語ってみようかと思います。

せっかくなので同じ大きさの色違いをピックアップしてみました

TOHO 丸小ビーズ 123

パッケージの時点で可愛い

白〜クリーム色系のビーズを探している時に手に取ったビーズです。生成りよりもほんの少し赤み・黄色味を感じる色をしています。

ヨーロッパのお菓子のクリームに使われていそうな、甘い甘い色をしていてボックスから取り出す時はいつもテンションが上がります。
卵黄を使ったカスタードクリーム?でもちょっと酸味があったり何か秘密がありそう。私がパティシエだったらこのクリームはフレッシュな桃を載せたピーチパイに使いたいと思います。考えただけで甘い香りがしてきそうです。

ビーズに透け感はなく表面はパールのような白っぽい光沢があります。
全体の色が白に近いためなのか、遠くから見た際にツヤツヤが強すぎないのが上品だなと感じて好きなポイントです。

これを使用したアイテムはJuliette bijouヘッドドレス(暖色)、マカロンのリボンクリップ(バニラ)があります。

同系色と相性が良く、「暖かみ」と「可愛い」を品よく演出してくれるビーズです。
肌色にも近いおかげかアイテムの華やかさをいい意味で抑えてくれていると感じます。

TOHO  丸小ビーズ 2115

グレーを基調としたシリーズを作った際に仲間入りしました。
完全に透き通っているわけではない、でも透明感のある不思議でやさしいグレーに一目ぼれして購入しました。もう通算何パック買ったんだろうと思います。

このビーズは全体的には透き通ったグレー色がついていますが、糸を通す穴にメッキ加工がされています。少し黄色みのある、ライトゴールドに見えてとても綺麗です。
グレー自体は無彩色で少し無機質ですが、ビーズの外側から入った光が穴のライトゴールドに反射し、ほんのり黄みががかった光沢が生まれることでグレー×ゴールドのやさしい印象のビーズになっています。
黄色みのある光がアクセサリーに使用した際の肌馴染みもよく、ツヤ感もしっかりあるためこれ一粒眺めているだけでもジュエリーみたいでうっとりします。

透明感がありつつも穴のメッキ加工によってビーズ刺繡では糸の線が見えにくく、作り手として大変嬉しいポイントでもあります。

このビーズを使用したアイテムはGlass gray ヘッドドレス(ダーク)。それから今度の新作でも使用を予定しています。

アイテムのクールさを損なわずに「やさしさ」を与えてくれる要となってくれています。

TOHO  丸小ビーズ 2104

はっとするような明るいターコイズブルーがとっても綺麗で、在庫が少なくなると寂しくなるビーズです。

一つ上のグレーのビーズとおそらく同じシリーズなのではと思います。透き通ったブルーのビーズに、穴にはメッキ加工がされています。メッキは上と同じく少し黄色みがありライトゴールドのような色味です。
よく見ると外側のブルー自体はスカイブルーのようなクリアな青色をしています。これがほんの少し黄色みのある光と重なり、ターコイズのような発色になっているのだろうなと考えています。

このシリーズのビーズは他にもいくつか集めています。作り自体は同じものですが発色や印象がそれぞれ異なり、色と光と見え方のことを考えれば考えるほどその不思議に魅了されてしまいそうです。

このビーズを使ったアイテムはjewel リボンクリップのルビーとタイガーアイ。

手芸友達に手芸屋さん巡りに付き合ってもらった際に一緒に選んでもらい、テンションが上がりすぎて「イエーイ!」と言いながら買い物かごに入れていた楽しい思い出があります。

TOHO 丸小ビーズ 246

はっきりした黄緑色ですが、少しだけ茶色みや暗さを感じるところがシブくて気に入っています。

先ほどのメッキのシリーズと異なり、こちらは穴にメインの黄緑色の着色がされているタイプになります。よくよく見ると黄色に近い、ピスタチオ味のお菓子のような可愛らしい黄緑です。そして外側に透明で薄いカーキのような着色がされています。
見る角度によって光・発色の感じ方が異なるためホームページを調べたら加工の欄に「オーロラ」と記載がありました。茶色っぽく見えたり見えなかったりするのはそのせいなのかもしれません。
オーロラ加工の光はその一部が緑に見えることが多いので、ビーズ自体の色に紛れて私にはそれが感じにくかったのだと思います。
主張するための加工でないこともビーズ自体に感じた印象とおなじく「シブいなぁ~!!」と感動してしまいました。

こちらを使ったアイテムは in the forest ヘッドドレス(light)、festa ヘッドドレスがあります。

周りに溶け込んだり目立ったり、使い方で見え方ががらっと変わり、とてもおしゃれなビーズです。

TOHO 丸小ビーズ 187

以前『in the forest ヘッドドレスについて』の記事で語らせてもらったのですが、もう一回おかわりさせて欲しい超お気に入りビーズです。
水饅頭のような「ちゅるん」感とエメラルドのような真緑がとってもきれいで出番が来るといつもうきうきしています。

可愛くてたまらないつぶつぶ!!

使っているうちに気付いたのですが、同じパッケージの中でも時々粒によって穴の緑色の濃淡が異なるときがあります。
アクセサリーになった時・遠くから見た時にはわからないくらいの細かな違いですが一粒一粒を手に取って糸に通す際に感じることです。
このnoteを書きながらふと「どうやって作ったんだろう」と調べてみたところ、どうやらビーズの形になってから穴の中を染料で手作業で染めているようです。
色の入り方で少しずつ個性が出ているんだと知って余計愛しさが増してしまいました。

(キッズ用の動画ですが大人も楽しく工場見学ができる動画でした。沢山の職人さんたちの手でビーズが生まれ、私達の元に来たのだと実感してジーンとしてしまいました。今後も一つ一つをより大切に、素敵なビーズを素敵に生かしたアイテムを作っていきたいと思います。)

このビーズはin the forest ヘッドドレス、マカロンのリボンクリップ(ピスタチオ)で使用しています。

主張が強すぎず、でもしっかりと色味を感じられる魅力的なビーズです。

TOHO 丸小ビーズ 206

モーブのようなやわらかい紫色のビーズです。

このビーズの好きなところはほんのりと緑がかった、偏光のような光沢があるところです。
一粒一粒に存在感があり、なんだか生き生きしても見えるし、妖しさもあるしで不思議なビーズだなと感じています。
紫色と黄緑色が補色(互いの色を引き立たせ合うことができる)の関係にあり、光の当たり方でビーズ自体の紫と光沢の緑の見え方それぞれが変化するためなのかなと考察してみました。

透け感がありつつも紫の色がはっきりしており、光沢の色もしっかりと見えます。
光に透かした時とそうでない時で見え方が変わります。実際ビーズ刺繡で使うと縫い付ける生地の色によって表情も変わりとても面白いと感じます。

このビーズを使用したアイテムはMélangeヘッドドレス(バイオレット:販売終了品)とfluoriteシリーズ(パープル)です。

個性的なのに周りと馴染みやすいのがまた不思議で、まるでカメレオンのようなビーズだなと思ったりします。

TOHO 丸小ビーズ 992

ストック用意し損ねて、なくなりかけの写真なのちょっと恥ずかしい

プチエクランエトワールの古株ビーズです。材料の一目惚れ率が高い私ですが、こちらも一目惚れしたものです。
青くて、色よりももっと冷たく感じるところが気に入っています。

先にもお話したようにメッキ加工のビーズはいくつも持っていますが、このビーズではブロンズのような少し暗さのあるゴールドの加工が穴に施されています。
表面には金属のように無機質なキラリとした光沢の加工がされています。
そして全体的に透け感のある落ち着いた青色が穴のブロンズや金属のような光沢と合わさり、「冷たい金属」を連想させてくれます。
これが青よりも冷たいと思う理由なのだろうと考えています。

ブランド内ではJuliette bijouシリーズの寒色で使っています。Juliette bijouヘッドドレスは活動初期に発売の旧バージョンと去年リニューアルしたものとどちらにも使用しました。

「冷たい涙」をコンセプトにしているのでこのビーズはぴったりだと感じています。

TOHO 丸小ビーズ 9

とてもシンプルなブラックのビーズです。
シンプルだからこそ選び、製作では狙った通りの活躍をしてくれました。

透け感がしっかりあり、発色・光沢が強すぎないビーズです。色はグレーにも見えますがブラック。薄墨のようだと私は思っています。
こう話すと一見地味なビーズですが、地味どころかもはや忍者のようになってくれました。

ブランド内ではwitch gemシリーズで活躍してくれています。ビーズ刺繍で魔法の石が光っている様子を表現した際に長さの異なるビーズを使い、光の線を作っていった際に補助のビーズとして使用しました。

背景の黒としっかり同化してゴールド(シルバー)の線のみがはっきり見えるようになっています。ビーズのこんな使い方も楽しいなと感じます。


当初5つ語るはずが絞りきれず8つになってしまいました。今回挙げられなかったものも全て思い入れがあります。楽しく一気に書き上げてしまったためまた機会があったらぜひ語りたいなと思います。

幼稚園の頃はよくビーズをゴム紐に通してアクセサリー屋さんごっこをして遊んでいました。大人になって毎日触れるものになり、今は本当にアクセサリー屋さんをやっているなんてなんだか不思議な感じがします。
今回も読んでくださりありがとうございました。

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