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寄り添う相棒~お食事はお静かに~

4月9日
久しぶりにいつものイスに腰かけて
電源のつかないスマホとノートパソコンを前に座っている。

おお...何か変わったのか、イスが前よりも埋まる感じに…
久しぶりだから、色々変わってる気もする。まぁ、白く四角めいた間取りは変わらないのだけど。

ダレかが、やってくる様子もないので押し黙ったままのスマホを持ち、起動しようとするけども、まったく反応もしない。
パソコンも気配はない。なんだろう。

少しずつ、頭がゆで上がり始めたころにそっと手の上に毛深い前足が置かれた。

「たまには休んだら?」

普通の柴犬だった。
こう、奇をてらった格好もしてない。
いつものピンクスーツの象やら、アルミで出来たスナネズミだのからすると拍子抜けだった。

「ほらほら、ご飯も味気ないのばかりじゃなくて、たまには好きなモノ食べて?」
しっぽをふりふりとしながら話しかけてくるもんだから、つい目がそっちに取られてしまう。ずるいなぁ、ワンコ。

「でもここにごはんはないから、あとで探しに行くよ」
前足と握手をしながら言い聞かせるように話しかけた。

「大丈夫だよ。あげるよコレ」

自信ありげに出されたのは

じゃなくて骨っ○めいたゴム状の骨?

「こう噛んでるとね、だんだんぼーっとしたくなるから」
噛みかたのお手本をみせてもらい言われたとおりに口に含んだ

あれだね、なんというか固い気がする、噛めるってレベルじゃない。
でも、何かを期待するように見つめてるものだからつい続けてしまう。

しばらく噛みつきに苦戦をしていると
「僕も食べようかな。隣いい?」
こちらが返事をせずとも座り、骨を噛み始めた

僕はそんなに噛めるわけでもないから口に含んでるだけだったけど。

カッカッと小気味のよい音が響く中でそのまま二人(?)でごはんを食んでいた。

ご飯はやっぱり誰かと食べたほうがいいんだろうなぁって思いつつ。






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