エルドレインの王権 リミテッドファーストインプレッション
お初にお目にかかります、びどぅんTCGと申します!
何かMTGで役に立つことを書きたいな~と思ったのでリミテッド(=シールド・ドラフト)での環境の印象を記事にしてみました。構築はよく遊ぶけどドラフトは苦手...という方は多いと思い、そんな人の少しでも役に立てば..と情報が少ない環境初期の今、書かせて頂きました。他にも優れた記事を書く方が多い中見解を述べさせていただくのは大変恐縮ではあるのですが、あくまで一つの意見として参考にしていたでければ、と思います。
紙面の都合上カードのテキストの説明を省いています。少々読みづらいのですが必要に応じて公式のカードイメージギャラリーを参照してください。
それでは、いきましょう。
1.エルドレインの王権、セット特徴
まずはカラー分布について。去年度のラヴニカ3部作から打って変わって単色環境となります。一徹や単色土地などのサポートによるボーナスが優秀であることに加えアンコモンの混成クインテッドシンボルサイクルが強力なものが多いです。
この特色に加えて
白青:アーティファクト&エンチャント
白黒-白赤-黒赤:騎士
白緑:出来事
青黒:相手のライブラリー破壊
青赤:2枚目のドロー
青緑:ビッグマナ "人間ではない"(一部)
黒緑:食物トークン
赤緑:人間ではない
といった二色のペアそれぞれにテーマが割り振られているシンプルな構図になっています。基本的には2色のシナジーが成立したデッキが強力で、一徹ベースは強く作れなかった場合の逃げ道くらいに捉えるのがいいのかもしれません。一徹やコモン単色土地の恩恵を意識する場合は森10~11:山6~7というような非対称なマナベースを意識するとすんなり成功します。
続いて各カードのパワーレベルについて。コモンカード、特にクリーチャーの単体性能がかなり低いと感じました。今回は特に低マナ域の攻め性能の貧弱さから高速デッキは困難な印象です。その代わり出来事を持つ当事者カードが単体で完結するリミテッド向けの性能のものが多いですね。1枚のカードから2回ぶんのアクションを作ってアドバンテージを獲得しながらのんびりと殴っていくビートダウンが作れるのかな、と思っています。
2.カラーごとの特徴
2-1. 白
エルドレインの白は低レアリティのカードに使いやすいものが多い印象です。特に若年の騎士をはじめ低コスト帯のマナレシオは他の色から頭一つ抜けています。特に注目すべき出来事がコンバットトリックであるフェアリーの導母、銀炎の従者。状況によって腐りづらく自然に攻撃を通しに行くことができます。
リミテにおけるこれらのカードはプレイングで不利展開をひっくり返す重要な要素です。自然にデッキに入れられる彼らを適宜投入すると初心者の方は安心してプレイできるのではないでしょうか。
2-2. 青
エルドレインの青は他の色と比べて汎用性とという面で一歩劣る印象。シナジー前提のカードが多いです。
青黒はLO、青白は置物、青緑は非人間、赤青が2枚目ドロー。これらのデッキを成立させるためのキーパーツが多く含まれます。使いやすいカードは構築でも信頼のおける選択、今環境では信頼のおけそうな魔法の眠りあたりだと思います。
実力は未知数ですがレア以上に目を向けるとヴァントレスのガーゴイル、湖に潜むもの、エムリーなどアーキタイプ通りに組めれば爆発するようなものが多いですね。一度組むことに成功してしまえば愉快なアクションで勝てるティミー・ジョニー向けのカラーではないでしょうか?
2-3.黒
黒は今環境の主人公枠といっていい程に目をみはる汎用性のカードが揃っています。打ち分けできる上何故か飛んでるグレイブディガーな真夜中の騎士団、1ドロー付き接死で1/2交換できる穢れ沼の騎士などはテンポと枚数をとれる非常に強力なカード。その上で、レアカードの偏差値が非常に高いのも特徴です。構築ではすでに内定確約の残忍な騎士や悪ふざけの名人、ランクルはもちろん永遠の大釜や群れの笛吹き男も一度着地してしまえばゲームを終わらせうるボムといえます。
低レアリティ枠では確定除去のパイ包みや魂裂きなどコントロール気質の強い色となっています。ロングゲーム目線では強力なカードが揃いますがコモンの生物の質はあまり高くないのでビートダウンを組む場合は他の色の助けが必要になるでしょう。
2-4.赤
赤は他の色に比べて特筆する項目が無かったのですがしっかりとアグロ戦術は遂行できるラインナップになっています。騎士の単体スペックでは白に劣りる一方でコモン火力は軽い焦熱の竜火、重い焼尽の連射と普段通り重要。二段攻撃ゴブリンがコモンにいるので白のバットリやリムロックの騎士、突き破りからお手軽バーストは結構安くかき集めて戦えるのではないでしょうか?谷の商人がコモンで手に入るのも嬉しい。
ただしレアはリミテッドでは採用できないものも多くカードパワーの補強が難しいカラーではあります。青と組んで2枚目ドローを作るかアグロ戦略に注力するのが正しい運用法となるでしょう。
2-5.緑
いつもの大型生物の緑という印象ではあるのですがいつもよりは大きくない印象です。4/4/4食物の獰猛な魔女後追いだけは規格外といえる性能です。ギャレンブリグの木工師も2/2修正は強くはないが汎用性が高い。チューインベイルのツリーフォークも暇なときにボードを伸ばせる良いカードです。
黒同様シナジーを構成しなくても単体で通用するカードが多いですが格闘呪文の筋骨隆々は4マナと重く少し信用に欠ける印象。赤や黒と組むと弱点を補強できそうですね。
レアは構築で強いものがそのまま通用し、いつも通りゲームを崩壊させてくれます。
3. 注目のアーキタイプ
3-1. マルドゥ(白黒赤)系騎士
とりあえずビール!って感じで安心して組める最速デッキです。都合に合わせて白黒赤から2色選びましょう。騎士をやる理由になるカードは
白: 輝く鎧
黒: アンコモン各種騎士、恋に落ちた騎士 乱闘の華
赤: リムロックの騎士 (火力)
と各2色アンコの騎士になります。個人的にはコモン騎士の性能が高い白を含ませたものが安定して回せると考えています。赤黒はアンコモン依存度が高そうですね。ドラフトでは白い騎士をしっかり獲得できるかどうかが騎士デッキの完成度に関わるのではないかと予想します。
3-2. 黒緑
黒緑に設定されているテーマは食物ですがそれに拘らずとも優良カードを組み合わせたミッドレンジ~コントロールが強力と予想します。
このカラーで個人的に注目しているカードが永遠の若さです。リミテでは後半土地を引かないことが関節的にアドバンテージに繋がるためコモンベースで息の長い戦いが可能です。ボムレアや出来事カードを回収してゆるやかに相手を追い詰めましょう。
3-3. 青赤
注目してる、は注目しているのですが誤解を恐れず書くならば作るべきでないアーキタイプだと予想しています。アンコモンのフェアリーの荒し屋、型破りな協力が回った時の爆発力は非常に高いですが、デッキを成立させるためのハードルが高いです。2枚目のドローは通常のゲームプレイでは発生せずカードの効果を用いる必要があります。そのための選択、谷の商人は群を抜いて万能ですがその裏返しとしてドラフトにおいては他家と競合する可能性が高いのではないでしょうか?
アイアンクレッグの紅蓮術士が2回も起動できれば圧巻だと思うので求めたい人は組みづらいのを覚悟のうえでやってみると楽しいと思います。
3-4. 赤緑"人間ではない"
赤青と同様シナジー要素を持つのは太っ腹、グラングリー、寓話の守り手と限られていますが成立しなくても普通のビートダウンとして成立させられるおかげで組みやすいアーキタイプと考えています。とはいえ騎士デッキほどの速さは出ないくらいかなーとは思うのですが、組めるときに選択肢としては持っておきたいくらいのtier2ポジションではないでしょうか?グラングリーは最速置きで宇宙レベルなので個人的には贔屓したいカラーであります。
4.おわりに
いかがだったでしょうか?今回はドラフトプレイ前のファーストインプレッションの段階での予想をまとめてみました。改めて実際にプレイすると各色の組みさすさに対する印象は大きく変わってくると思います。ぼくとしましても新環境のリミテッドを遊び倒して知見を得たい所存でありますね..
また、本記事では海外プロプレイヤーのLSV氏のリミテッド記事を参考にカード評価を行いました。個別のカード毎に詳しくレビューされているため英語がいける方は是非読んでみましょう。
今後MTGアリーナでのドラフトのプレイ配信などもしたいなーと思っているのでご興味あるかたは是非ツイッターのフォローもよろしくお願いいたします!
それでは、また!
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