No.78 2023年8月 絶景の温泉宿と十二湖、五能線の旅
2023年8月に、青森県西津軽郡深浦町の津軽国定舮作海岸にある「黄金崎不老ふ死温泉」(不老不死ではなく不老ふ死と表記します)を妻と訪ねました。その契機はエッセーNo.75「46年ぶりに訪ねた国民宿舎『箱根太陽山荘』」でご紹介した石井宏子氏の『感動の温泉宿100』(文春新書、2018年)を読んだことでした。「桃山風呂」がある旅館「よろづや」と国民宿舎「太陽山荘」は「日本文化を楽しむ宿10軒」で紹介されており、今回の「黄金崎不老ふ死温泉」は「絶景に出会える宿10軒」で紹介されていました。この「絶景に出会える宿」には静岡県・熱海伊豆山温泉の「ホテルニューさがみや」も載っていて実際に訪ね朝日の素晴らしさを堪能しました(エッセーNo.60で「最も綺麗と感じた朝日」として紹介しています)。
「黄金崎不老ふ死温泉」では夕日の素晴らしさを堪能しました。3泊したので3回夕日を観るチャンスがあり、どの日も天気が良かったので素晴らしい夕日を観ることができました。
この夕日は部屋から観ていたものですが、海辺の露天風呂がありここからも夕日が楽しめます(露天風呂での撮影は禁止です)。
海辺の夕日はとても素晴らしいですが、今回のフィールドワークは五能線の旅と十二湖巡りもできました。五感をしっかり働かせました。
1日目
東京 9:36発 はやぶさ13号
新青森 12:34着
13:58発 リゾートしらかみ4号
ウェスパ椿山16:54着
黄金崎不老ふ死温泉宿泊
新青森→弘前→五所川原→木造→鯵ヶ沢(ここから日本海が見えてきます。)→千畳敷では15分停車してくれるので、下車して海岸の千畳敷観察。岩畳が波打ち際まで続いています。
千畳敷→深浦→ウェスパ椿山 迎えのバスで黄金崎不老ふ死温泉へ。
17時過ぎに旅館に着いたので、17時半頃海辺の露天風呂に行きましたが、一杯で海もよく見えずすぐに出てきました。丘の上にある露天風呂(こちらの方が海の景色は良かったです)に入り部屋で夕日を観ることにしました。
五能線は本数が少ないので、2日目と3日目は十二湖巡りをすることにしました。旅館から十二湖まで地元のバスが運行されていて2日間このバスを利用しました。
十二湖は「白神山地西部に位置するブナ林に囲まれた33の湖沼群の総称。1704年に発生した大地震による山崩れによってできたといわれており、崩山から眺めると12の湖沼が見えたことから十二湖と呼ばれるようになりました。」と青森県観光情報サイトにあります。
青森県観光情報サイト「十二湖・青池」
https://aomori-tourism.com/spot/detail_73.html
十二湖の拠点のような「森の物産館キョロロ」で「十二湖マップ&三十三湖案内」を購入しました。以下の内容でした。
歩きながらそれぞれの湖をじっくり観てみました。ですから訪ねることができたのは10湖ぐらいでした。幻想的な青池は4回訪ねました。
なんでこのような青があるのだろうと何回も見に行きました。なぜ青いのか分かっていないようです。
十二湖の近くに野生のお猿さんがいました。遠くから写したのですが、とても優しい顔をしていました。
お猿さんと言えば、エッセーNo.11で紹介した上高地の行儀がいい野生のお猿さんを思い出しました。
青池の近くにはブナの自然林もあります。ここは世界自然遺産の「白神山地」にはもちろん入っていません。
白神山地 青森県ウェブサイト
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/shizen/shirakami.html
青池の近くから登山道があります。ここを登っていった裏側に「白神山地」があります。かなりの距離があるので登山の素人の私には全く登ることはできません。それで、記念に登山道の入り口に立ってみました。情けないですね。
今回のメインテーマの1つは「絶景に出会える温泉宿」ですので、海辺の露天風呂のことについてもう少し述べます。冒頭の『感動の温泉宿100』の中で石井宏子氏は露天風呂について次のように書いています。「湯船にすっぽりと浸かっていると海の中にぽつんといるような感覚になる。サンセットの時間には、海も空も雲も、そして、温泉も入っている人々も、すべてが黄金色に包まれて、ほんとうに美しい。」
この文章を頼りに1日目チャレンジしましたが、たくさんの人で鑑賞どころではありませんでした。そこで、サンセットは無理でも朝の清々しい時間に入ろうと午前5時前に行きました。だれもいない中で海辺の露天風呂を2日間堪能できました。後から何人かの人が入ってきましたが。
黄金崎不老ふ死温泉
http://www.furofushi.com/
食事はもちろん海のものがいっぱい。地元の食材をしっかりといただきました。もちろん食べ放題です。この食堂には「五感レストラン」の看板がありました。食=五感ですね。
4日目の帰りは秋田を経由して帰りました。
ウェスパ椿山11:13発 リゾートしらかみ2号
秋田 13:26着
15:06発 こまち34号
東京 19:04着
車窓からの景色も素晴らしかったです。
今回のフィールドワークが授業で使えることはありませんが、今までのフィールドワーク経験が今に続いていることに意義を感じています。人生の幸せの1つに思い出をつくることを挙げています。今回も大きな思い出をつくることができました。「思い出は重いで。」