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No.215 2025年1月27日 フジテレビ「やり直し会見」10時間23分、 午後4時~翌日午前23分終了の超ロング会見

 スポーツ新聞一面のリード文に次のように書かれていました。
フジ・メディア・ホールディングス(HD)は27日、フジテレビの港浩一社長(72)、嘉納修治会長(74)=フジ・メディアHD会長兼任=の辞任を発表した。元タレント・中居正広(52)の女性トラブルに同局社員が関与したとされる報道の影響などの責任をとった。フジ・メディアHDの専務取締役・清水賢治氏(64)が新社長に就任する。港社長らはこの日、東京台場の同局で会見したが、会見中の失言や、不在だったフジサンケイグループ代表で、同局取締役相談役の日枝久氏(87)の責任を追及するなど怒号が飛び交った(『スポーツ報知』2025年1月27日より)。

フジテレビはどうしてこのような会見を開くことになったのでしょうか。
中居正広氏のトラブルとフジテレビを巡る経過(『スポーツ報知』2025年1月27日より)。
2023年 6月
フジテレビと中居氏と女性のトラブルを把握
2024年12月19日 
女性セブンが中居氏の女性トラブルを報道
2024年12月25日 
週刊文春電子版が中居氏の女性との性的トラブルを報道。食事会の設定にフジ
テレビ社員の関与を指摘
2024年12月27日
フジテレビが「会の設定を含め一切関与しておりません」と否定するコメントを
公表
2025年1月 8日
中居氏が出演する「だれかtoなかい」の放送を当面休止すると発表
2025年1月 9日
中居氏が公式サイトで「トラブルがあったのは事実」と認め、謝罪する文書を発

2025年1月14日
米投資ファンドがフジ・メディア・ホールディングに第三者委員会による調査を求めたことを明らかに
2025年1月15日
フジテレビが外部の弁護士を入れ、事実関係を調査していると明かす
2025年1月17日
フジテレビの港浩一社長が記者会見
2025年1月23日
中居氏が引退を発表。臨時取締役会で第三者委員会の設置を決定。その後社内説明会を実施

メディアが大きく取り上げるようになったのが、2024年12月26日発売の『週刊文春』1月2・9日新年特大号(前日25日正午にはネットで発信されています)でした。

「中居正広9000万円 SEXスキャンダルの全貌」の見出しで「2023年6月、20代女性X子さんと中居の間で深刻な性的トラブルが勃発。心身ともに大きなダメージを追った彼女は、仕事を辞めざるを得なくなった。『今でも許せない』。X子さんは小誌にそう漏らしたが……。」と書かれていました。
 記事の最初の方で『女性セブン』の記事の一部から引用しています。
 「記事によると、2023年にX子さんは中居、フジテレビの編集幹部A氏と三人で会食する予定だったが、A氏がドタキャン。彼女と中居は二人で会食することになったが、そこでトラブルが発生。その後、中居は代理人を介し、九千万ほどの“解決金”をX子さんに支払ったというのだ。」
 『週刊文春』ではこの記事から「一体、両者の間で何が起こったのか。小誌の取材で浮き彫りになったのは、彼女の一年半に及ぶ苦悶の日々と、テレビに横たわる罪深き伝統の連鎖だった。」を追究の課題を述べています。二の矢、三の矢
が発せられることと思われます。単なる芸能界のスキャンダルだけでなく、芸能界とテレビ界の癒着した関係がもたらした問題へ発展する可能性があります。
 
 2025年1月17日のフジテレビの港浩一社長が記者会見は全くひどいものでした。テレビ局なのにテレビが全く入らず、取材記者も限定されていました。
港浩一社長も質問への回答拒否がたくさんありました。会見日を1月17日の阪神・淡路大震災30年を迎える日と重ねたり、金曜日にしてワイドショーでの報道が2日間ない日(土日)の前日に設定したりと世間から疑われてもしょうがない日に行いました。

『朝日新聞』2025年1月18日朝刊より

 この会見を境にして、フジテレビのスポンサー離れが加速しました。
日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202501180001288.html
 
 2025年1月23日には中居正広氏が引退を発表しました。

『スポーツニッポン』『日刊スポーツ』2025年1月24日より

 2025年1月27日のフジテレビ「やり直し会見」は午後4時から翌日午前23分終了の超ロング会見で10時間23分行われました。人権に配慮するということで、実際の会見から10分遅れで配信しました。その10分で配慮すべき人が特定できないよう修正する手段がとられていました。これはディレイ放送(遅延放送)と呼ぶようです。
 今回の取材には海外メディアも含めた191媒体、437人の報道陣が集まりました。 

『スポーツ報知』『日刊スポーツ』『サンケイスポーツ』『スポーツニッポン』2025年1月28日より


『朝日新聞』2025年1月28日朝刊より


『産経新聞』2025年1月28日朝刊より

 この段階で70社以上の企業がフジテレビのコマーシャルをACジャパンの広告に差し替えたりしているようです。いずれも日本を代表するような企業です。

 今後、フジテレビに第三者委員会(弁護士会の規定に則る)が立ち上げられ3月下旬には報告書が出されるようです。フジテレビの推移を追ってみようと思います。

 2025年1月28日夜『週刊文春電子版』で、『週刊文春』2024年12
月26日発行(電子版は25日)の中居氏が女性との性的トラブルを報道した際
食事会の設定にフジテレビ社員の関与を指摘した記事の一部を訂正しました。

「週刊文春、中居正広さん記事を一部修正 会食へのフジ社員関与めぐり」
『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/AST1X3D13T1XUCVL010M.html?msockid=09098e01f6fe6bc91e8f9c64f72c6a78


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